衛星UltraHD放送、隙間市場の形成にとどまるか
株式会社グローバル インフォメーションは、Northern Sky Research, LLCが発行した報告書「UltraHD via Satellite: Evaluating Long Term Viability and Market Opportunity (衛星経由のウルトラHD:長期的継続性・市場機会の評価)」の販売を開始しました。
同レポートによると、UltraHDチャンネルは長期的にみても、衛星放送会社にとってはニッチ市場にとどまる見通しです。2015年からの放送開始が予定されているUltraHD市場は、世界のケーブルテレビ局、IPTVおよびDTH業界を合わせても需要がわずか15チャンネルという小規模な基盤からのスタートになります。衛星UltraHDの世界市場の収益基盤は、2015年には820万米ドル規模、2025年には4億1200万米ドル規模と見込まれています。
市場サイクルの初期における投資収益率の測定基準は不安定であり、ニッチ市場になると予想されるUltraHD市場は、有料テレビ業界におけるこの新たなビデオフォーマットの導入を遅らせることになりそうです。市場の成長を阻害する主な要因のひとつは、エコシステムの開発のカギとなるサービス提供者側が許容し得るリスクの程度です。SonyやLG、Samsungといった主なTVメーカーがすでにUltraHD TVの生産を開始しているように、他者に先駆けてUltraHD TVに投資するのはTVメーカーです。映画やスポーツイベントなどのコンテンツ、UltraHD画像を撮影するカメラも、すでに発売されています。
Eutelsatが放送事業者向けにUltraHD専用チャンネルを開設するなど、衛星放送業界もまた、エコシステムに貢献しています。しかしながら、報告書をまとめたNSR の上級アナリスト、Jose Del Rosario氏は、「実際には、UltraHD放送を各世帯に提供するテレビコンテンツの所有者と、サービス提供者がリスクを負わなくてはなりません。現段階においては、巨額の投資を呼び寄せるだけの十分な推進力はなさそうだ」と指摘しています。
時間の経過とともに、市場は急速に成長し始めるでしょう。しかしながら、SDやHDチャンネルに比べ、UltraHDチャンネルのシェアは非常に低い水準にとどまると予想されます。Del Rosario氏は、「衛星放送業界の一部には、UltraHDを“新たに一大ブームを起こす”可能性があるもの、または最大の収益促進要因になるものとの見方がありますが、NSRは、UltraHDは長期的にも、SDやHDの成長に比べ、収益やチャンネル提供側に対する影響力が非常に小さく、小規模なニッチ市場にとどまるだろうと考える」と話しています。
市場調査レポート: 衛星経由のウルトラHD:長期的継続性・市場機会の評価
UltraHD via Satellite: Evaluating Long Term Viability and Market Opportunity
http://www.gii.co.jp/report/ns260093-ultrahd-via-satellite-evaluating-long-term.html
出版日: 2013年01月22日
発行: Northern Sky Research, LLC
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