人材不足だからこそ、人生100年時代だからこそ、人材確保のために積極的に実施したい、すでに大手では成功している「シニア層の積極採用」
シニア採用とは、定年退職した65歳以上の人材の雇用を目指す採用手法です。
日本の総人口(2019年9月15日現在推計)
前年に比べ26万人減少している一方、
65歳以上の高齢者人口は、3588万人
前年(3556万人)に比べ32万人増加し過去最多となりました。
現在シニアといわれている方々は、
団塊世代と呼ばれている高度経済成長期やバブルを経験した世代です。
労働人口の減少から人材不足に悩む企業が多い中、
人材確保の手段として65歳以上のシニアを雇用する
「 65歳以上の人材のシニア雇用 」は、
「アクティブシニア」として、大きな注目を集めています。
警備・交通誘導
他の業種と比較して高収入な仕事であることから、
警備・交通誘導はシニア層からの応募を多く獲得できています。
また、未経験でも採用しやすいことも、
警備会社がシニア採用を活用している理由です。
介護
介護業界は特に人手不足が深刻な業種の一つです。
「介護経験がある」
「要介護者と年齢が近いためコミュニケーションが取りやすい」
といった理由から、即戦力としてシニア層採用されています。
販売・接客(コンビニ・スーパー)
大手コンビニなどでシニアスタッフの採用が進んでいることもあり、
シニア層の積極採用がおこなわれている業種です。
即戦力化と若手の育成に効果的
経験の少ない学生や若いフリーターに比べると、
人生経験が豊富で定年退職をしたアクティブシニア層は
仕事への意欲が高い、経験を活かす傾向にあり、
即戦力としての採用が見込めます。
シニア層の経験や仕事に対する姿勢は、
若手のアルバイトやパートにいい刺激を与え、
仕事の教育などに活かすことも可能だと考えられます。
幅広い世代とのそれぞれのコミュニケーションが取れる
アクティブシニア層には、
子育て経験や社会人として長年の経験があるので、
子供からビジネスマンまで、
幅広い世代の方々との接し方が身についている人が多くいます。
そのため従業員間やお客様とのコミュニケーションが必須となるような、
サービス業や接客業界におけるアクティブシニア採用は、
多くのメリットが期待できているため
シニア採用を積極的に考えている企業が多いです。
時間に融通がきく
シニア層は働く時間帯に融通がききます。
学業やサークルで忙しい学生アルバイト、
複数の仕事を掛け持ちしているパート社員のように
限られた時間内でしか働くことができないスタッフに比べて、
シニア層は時間の成約が少ないのが特徴です。
さらに、仕事に対する意識も、
長年の経験から養われている方も多いので、
積極的なシフトへの参加、
また定着率も高いのではと考えられます。
実際に、企業の約4割が
「遅刻などがなく、真面目」「定着率が良い」と回答しました。
また、「定着率が良い」と回答した31.9%は
「シニア従業員の定着による人件費の削減ができた」と回答しています。
すでに企業では成功例も出ているのです。
少子高齢社会においては、
若い世代の人だけでは事業を継続することが
困難になりつつあります。
定年退職後にも働きたいシニア層にあわせて、
雇用形態を検討し柔軟に対応することによって、
まだまだ戦力として活躍してくれる可能性が
広がっていくのではないでしょうか。
今、シニア世代が活躍中!
大手企業では専門サイトを設けたり
古くからシニア雇用の実績がある
「モスバーガー」は、
シニアスタッフの活用例として、
マスコミに何度も紹介されています。
現在も、スタッフ募集ページには
「高校生、フリーター、主婦、定年後のシニアの方など、
幅広い年代の方が活躍しています」と書かれています。
専用ページを作るほど積極的な
「すかいらーく」では、
シニアスタッフを「グランドクルー」と名付け、
専用募集ページを作るほど採用に力を入れています。
応募資格は「年齢不問」
様々な人が働いている姿をよく見かけるようになりました。
「ドン・キホーテ」の「短時間品出しスタッフ」は、
“朝1日2時間~、週2日~”という短時間労働が特徴です。
シニア採用に力を入れており、
ホームページには「60歳以上積極採用」と大きく書かれています。
長時間労働が厳しいシニアでも応募できます。
株式会社ローソン
マチのほっとステーション
初めてローソンで働く方や、
以前ローソンでアルバイト・パートをしていた方など、
現在も多くのシニア世代が活躍しています。
ご近所のローソンなら、
シニア世代の隙間時間を上手に活用できます。
「接客は初めてです」
「ずっと専業主婦でした」
「家が近くなので便利だから」と、
60代以上のシニアスタッフがたくさん活躍しています。