三原の作家を知る・味わう Part4 「染色家・杉谷冨代展～生命を染める～（7月22日～31日）」三原市芸術文化センターポポロで開催。

今なお繰り返される悲劇の中で、家族が分断されることのない平和を願って。

2022-07-05 14:30

郷土にゆかりの美術作家に焦点を当てるシリーズの第4弾を、三原市芸術文化センターポポロで開催します。
今回取り上げる作家は、今年生誕100年を迎える染色家・杉谷冨代。現在の広島県三原市久井町に生まれた杉谷冨代は、1945年広島市で入市被爆を経験しました。その後、彼女にとって生涯を捧げることとなる「染色」と出会い、パリで学んだデッサンや銅版画を活かしてパリと日本を往復しながら作品を制作し続けました。
1991年の湾岸戦争をきっかけに、自らの中で封印していた「原爆」をテーマにした作品の制作を始め、次々と広島と向き合った作品を発表。
生誕100年となる今年、彼女の集大成ともいえるオブジェ《あの日》（広島大学文書館蔵）を、ふるさと三原で展示します。
関連企画として、三原市立中央図書館1階での作品展示〔7月1日（金）～22日（金）〕、木染めのワークショップ、平和祈念コンサートも予定しています。
「染色家・杉谷冨代展」を通して、平和や生命について考える機会となれば幸いです。