スイーツデコアートを制作する渡辺おさむの “お菓子のかえる”作品が大原美術館にて モネの睡蓮と共に展示開始
本物そっくりの精巧なクリームやキャンディ、フルーツなどを用いて現代アート作品を制作する作家渡辺おさむの作品「Sanctuary かえる」が大原美術館(岡山県倉敷市)内、「この1点」のコーナーにクロード・モネの「睡蓮」と共に10月3日まで展示されています。
モネの睡蓮から飛び出したお菓子のかえる作品を展示公開
樹脂を用いて様々なものにお菓子のデコレーションをする現代美術作家、渡辺おさむの作品「Sanctuary かえる」が、大原美術館学芸員がおすすめする「この1点」のコーナーに10月3日まで展示公開されています。この作品は2012年に大原美術館で開催された個展「AM倉敷 vol.10 渡辺おさむ OHARA-DECO」に於いて、クロード・モネの睡蓮をイメージして制作された作品で、同年大原美術館へ収蔵されています。今回、同じ展示室内にはクロード・モネの「睡蓮」も展示されておりそちらとも見比べていただけるようになっています。
また2021年11月におもちゃ王国(岡山県玉野市)内にオープンした「大原こども美術館」には、渡辺おさむによる全長3mのスイーツのドラゴンの作品「Sweet Dragon」が常設展示されています。
こちらも併せてお楽しみください。
大原美術館について
大原美術館は、倉敷を基盤に幅広く活躍した事業家大原孫三郎が、前年死去した画家児島虎次郎を記念して昭和5年に設立した、日本最初の西洋美術中心の私立美術館です。
日本美術のコレクターでもあった孫三郎は、親しい友人虎次郎の才能と、美術に対する真摯な姿勢を高く評価し、三度にわたる渡欧をうながします。虎次郎は、そこで制作に励むかたわら、孫三郎の同意のもと、日本人としての感覚を総動員してヨーロッパの美術作品を選び取るという作業に熱中します。
明治の気骨を持つ虎次郎の選択は、東洋の感覚と西洋美術の精華との真剣勝負でした。彼は、エル・グレコ、ゴーギャン、モネ、マティス等、今も大原美術館の中核をなす作品を丁寧に選び、倉敷にもたらします。同時に進めた中国、エジプト美術の収集にも、東西の狭間で悩みつつ文化の源流に迫ろうとした虎次郎の心情が伺い知れます。
大原美術館は、その後も、倉敷の地にあって活発な活動を続け、西洋の近代から現代の美術、日本の近代から現代の美術、民芸運動にかかわった作家たちの仕事等にコレクションを広げ、日本人の心情に裏打ちされた独特の個性を発揮するユニークな民間総合美術館として世界に知られるようになりました。
開催概要
会場 : 大原美術館
〒710-8575 岡山県倉敷市中央1-1-15
作品展示期間: 2022年7月5日~10月3日
入場料 : 一般 1,500円
高校・中学・小学生 500円
開館時間 : 本館 9:00~17:00(最終入館 16:30)
休館日 : 毎週月曜日・冬季休館あり
休館日が祝日、振替休日と重なった場合は開館
7月下旬~8月、10月は無休
詳しくは大原美術館のホームページをご覧ください。
https://www.ohara.or.jp/
大原美術館サテライトパビリオン『大原こども美術館』について
エル・グレコ、モネ、ルノワール、ゴーギャンなど、有名な西洋の名画や日本近代・現代美術など約3,000点の美術品を収蔵している日本初の西洋美術中心の私立美術館「大原美術館」とのコラボパビリオンとして2021年11月5日におもちゃ王国内にオープン。
本パビリオンでは、現代美術作家 渡辺おさむの作品展示のほか、大原美術館所蔵の有名 絵画の人物になりきって写真が撮れる写真スポットなどを設置しています。
大原美術館サテライトパビリオン『大原こども美術館』
会場 :〒706-0153 玉野市滝1640-1(おもちゃ王国内)
入場料:『大原こども美術館』の入場にはおもちゃ王国の入場券が必要です。
おとな(中学生以上) 800円
こども(2歳以上) 600円
おもちゃ王国開園時間:10:00~17:00(16:45まで入園可)
詳しくはおもちゃ王国のホームページをご確認ください。
https://www.omochaoukoku.co.jp/
大原美術館学芸員 長谷川祐里氏コメント
2012年、大原美術館は、「AM倉敷 vol.10 渡辺おさむ OHARA-DECO」を開催しました。この展示は、ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ《幻想》などの所蔵作品や、大原孫三郎が辰年生まれであることにちなんだ龍のモチーフなど、大原美術館に関係する様々な要素と渡辺のフェイククリームアート作品がコラボレーションして構成されました。その中で、《Sanctuary かえる》は、かつて大原美術館の学芸員が、モネ《睡蓮》を鑑賞中の4歳の男の子に「何が描かれている?」と尋ねたとき、男の子が「かえるがいる」と答えたというエピソードを元に、モネの《睡蓮》から抽出した色で、かえるの作品を制作したものです。
また岡山県玉野市の「おもちゃ王国」内のパビリオン「大原こども美術館」にも渡辺おさむによる、たくさんのスイーツでデコレーションされた、全長3mにも及ぶ龍の作品《Sweet Dragon》も展示されています。まずは、かわいい!美味しそう!から。アートを楽しむきっかけになればと願っています。
渡辺おさむについて
スイーツデコの技術をアートに昇華させた第一人者として「東京カワイイTV」(NHK)や「徹子の部屋スペシャル」(テレビ朝日)等、多くのメディアに取り上げられてきました。その作品は、国内はもとより海外でも注目を集め、中国、インドネシア、イタリア、ベルギー、トルコ、アメリカ、韓国などでも個展が開催され、話題を呼びました。また作品集や著書が出版されたほか、大原美術館や笠間日動美術館など国内8ヶ所の美術館に作品がコレクションされています。
渡辺おさむホームページ
http://watanabeosamu.tokyo