「ビル再生100の物語」オフィスも感情で選ばれる

ビル再生100の物語 第82話

テナワンでは、これまで多くのビルの空室対策や賃貸運営を行ってきました。

それぞれの問題を解決してきたビル再生の事例を「100の物語」としてこれから公開していきます。

オフィスを巡る面白い現象

個人事業や小規模ベンチャーにとって、別にちゃんとオフィスを借りなくてもコンセントのあるカフェで十分、という話を書きました。

他にも、オフィスを巡る面白い現象があります。

ここ数年、テナントさんのオフィス選びのやり方がネットにシフトしてきた話を過去のブログで書いてきました。(過去記事「ビル探しもネット時代」参照)

これまでのように不動産屋にまず行って、希望の予算と広さを伝えてオススメを出してもらうというやり方から、ネット仲介サイトで勝手に物件を選んで見たい物件だけ個別に問合せする、というトレンドです。

が、しかし、このネットで選ぶ流れにも最近面白い兆候があります。

最近とても増えてきた感のあるネット仲介サイトですが、主流はスペックで物件を選ばせるやり方のサイトがほとんどです。

駅からの距離、広さ、賃料、設備の状況などのスペック情報で候補物件を絞り込んでいく形式です。

このネット仲介サイトについて、当社では定期的に「露出度調査」をしています。

ネット上でテナントさんを集客するわけですから、どれくらいネット上で目立つ位置にいるか、というのが集客力に直結するからです。(集客できているサイトが検索サイトで上位に表示されている、とも言えます)

最近の調査で特徴的だったのは、従来のスペック情報で選ばせるサイトに交じって、スペックとは無関係に「感情で選ばせる」仲介サイトが上位に食い込んできているという点です。

この「感情で選ばせる」仲介サイトというのは、スペックの代わりに「天井が高い」とか「倉庫っぽい」とか「ビューが素晴らしい」など、いかにステキか?というポイントから物件を紹介しているものです。

例えば「東京R不動産」の中にある「東京オフィス事情」というサイトには見ているだけで面白い物件がわんさかあります。

こうした「感情で選ばせる」ネット仲介サイトが、Google検索で上位に表示されてくるようになりました。

これは、オフィスを探すテナントがオフィスに求めるものが変化してきている証拠です。

より快適な環境とか、カッコいい空間、一般的には変わったものでも自分たちのスタイルにあっているもの、など、スペックだけでは表せない感情に訴えかける物件情報を求めているからではないでしょうか。

これまでのオフィスは、「立地や設備などがより仕事をするうえで機能的かどうか?」で選ばれてきました。大手企業のオフィスでもカフェコーナーを設けたりする程度はもはや珍しくなくなってきています。

今どきのオフィス選びはいかに感情に訴えかけるか?がキーワードです。


始めて読まれる方に

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「打点(空室を埋めること)は、打席数(認知度を上げること)×打率(決まりやすい条件やウリ)に比例する。」

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