経皮吸収型製剤(パッチ剤)の用途、禁煙補助の他にも拡大
株式会社グローバル インフォメーションは、Kalorama Informationが発行した報告書「The World Market for Transdermal Drug Delivery (世界の経皮薬物送達市場)」の販売を開始しました。
同レポートによると、 パッチをはじめとする経皮型吸収製剤の世界市場は、2012年に81億ドル規模に達すると予想されます。人気の禁煙パッチ以外にも、経皮吸収型製剤の販売は成功を収めています。同報告書によれば、経皮吸収型のドラッグデリバリー・システムは、新たな薬物送達の方法を必要とするバイオ医薬品の継続的な拡大によって、そしてまた、多くのバイオ医薬品の特許権保護の期限が切れることによって、さらなる成長の促進が見込まれています。
「経皮および経粘膜型のドラッグデリバリー・システムは使い方が簡単であり、そのため高齢の患者を中心に、患者の薬物服用順守を大幅に高めます。また、細菌混入や感染の可能性を低減させることから、医療機関の間でも人気があります」と、報告書の発行人であるBruce Carlson氏は言います。
同レポートによると、経皮型のドラッグデリバリーには、薬剤の体内への継続的な制御放出と吸収、腸管および肝臓での初回通過代謝を含め、経口投与によって起こり得る全身循環以前の代謝を防ぐ能力など、複数の利点があります。また、週に1度や2度など、より便利な投与処方の提供が可能であるほか、パッチを外すことで、すぐに治療を終わらせることができます。ALZA、3M Pharmaceuticals、Cephalon、Antares Pharma、Labtec GmbH、Apricus Bio、Macrochemなどが、経皮吸収型製剤の販売、または技術開発を行っています。
現在までに、数多くの経皮型吸収製剤が販売における大きな成功を収めており、患者にそれぞれの製品に特有の利点を提供してきました。CIBAの「Estraderm」(エストラジオール投与)、Janssenの「Duragesic」(フェンタニル投与)、ALZAの「Testoderm」(テストステロン投与)、3Mの「Minitran」(ニトログリセリン投与)などです。報告書によれば、これらの薬剤ならびにその他のパッチ剤の開発は、バイオ技術と分子生物学が向上し、多数の分子が新たに発見されたことによって実現したものです。こうした発見がなければ、患者の体内でのデリバリー・プロセスの問題において、大きな困難に直面していたでしょう。さらに、経皮型および経粘膜型のドラッグデリバリーに使用される物質の向上も、各社の収益増加に相当の影響を与えています。
市場調査レポート: 世界の経皮薬物送達市場
The World Market for Transdermal Drug Delivery
http://www.gii.co.jp/report/kl250984-world-market-transdermal-drug-delivery.html
出版日: 2012年09月13日
発行: Kalorama Information
【本件に関するお問合せは下記まで】
株式会社グローバルインフォメーション
Tel:044-952-0102
e-mail:jp-info@gii.co.jp
URL:http://www.gii.co.jp/topics/PH04_jp.shtml
〒215-0004
神奈川県川崎市麻生区万福寺1-2-3 アーシスビル7F