写真家 野口里佳の初のモノクロ写真集「創造の記録」 roshin booksより9月15日に出版
9/9~10/7まで東京・港区のギャラリーにて個展を開催、新作約12点も発表
東京をベースに活動する写真専門の出版レーベル「roshin books」では、野口里佳の初期作品「城を」「座標感覚」「創造の記録」に未発表の写真2枚を収録した写真集「創造の記録」を2017年9月15日(金)に出版いたします。
野口里佳といえばカラー作品を思い浮かべる人が多いかと思いますが、日芸時代の野口は他の写真学生と同じく、暗室にこもりモノクロ作品を制作する日々を送っていました。そして「創造の記録」でひとつぼ展の、「潜る人(未収録)」で写真新世紀の両グランプリを受賞し、その後世界へと飛躍していきました。
初期の作品ながらも既に完成された視点で光景を切り取る鋭さは鮮明で、撮影時期からの時間の経過を感じさせない普遍的な野口作品の世界が展開されています。
野口里佳「創造の記録」
出版予定日 :2017年9月15日(金)
価格 :5,400円(税込)
部数 :1,000部限定
製本 :ハードカバー
ページ数 :80ページ
サイズ :231mm*276mm*19mm
デザイナー :加藤勝也
編集 :沖本尚志
プリンティングディレクター:熊倉桂三
印刷 :山田写真製版所
ISBN :978-4-9907230-8-8
出版 :roshin books
野口里佳
1971年埼玉県さいたま市生まれ。1994年日本大学芸術学部写真学科卒業。大学在学中より写真作品の制作を始め、これまで国内外の多数の美術館・ギャラリーで展覧会を開催。現代美術の国際展にも数多く参加している。2017年より沖縄在住。
主な個展に「予感」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(香川、2001年)、「飛ぶ夢を見た」原美術館(東京、2004年)、「Somebodies」アイコン・ギャラリー(バーミンガム、2004年)、「光は未来に届く」IZU PHOTO MUSEUM(静岡、2011-2012年)など。主なグループ展として「第8回シャルジャ・ビエンナーレ」(シャルジャ、アラブ首長国連邦、2007年)、「第55回カーネギー・インターナショナル」(ピッツバーグ、2008-2009年)、「光 松本陽子 / 野口里佳」国立新美術館(東京、2009年)、「ヨコハマトリエンナーレ2011」(神奈川、2011年)が挙げられる。国立近代美術館(東京)、国立国際美術館(大阪)、グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)、ポンピドゥー・センター(パリ)などに作品が収蔵されている。
2017年9月9日(土)より東京のTaka Ishii Galleryで新作の個展が開催
熊倉桂三(プリンティングディレクター)
30年にわたり、故 亀倉雄策氏をはじめ、故 田中一光氏、永井一正氏、勝井三雄氏、浅葉克己氏等グラフィックデザイナーや、故 並河萬里氏、故 石元泰博氏、十文字美信氏、白鳥真太郎氏等フォトグラファーなど、多くのクリエイターとともに共同作業で作品を生み出してきた。
沖本尚志(編集)
編集者。写真雑誌『PHOTO GRAPHICA』を立ち上げる。現代写真と写真表現の探求をテーマに、毎号ひとりの写真家を取り上げ掘り下げるスタイルを確立。ホンマタカシ、篠山紀信、佐内正史、荒木経惟、杉本博司、森山大道、川内倫子、野口里佳などの作家を特集する。2011年、同誌の休刊にともない同社を退社。現在、フリーの編集者として、編集や雑誌への寄稿などを行う。
加藤勝也(デザイナー)
多摩美術大学出身。多数の写真集のデザイナーを手がける。近年では石内都「幼き衣へ」(蒼穹舎)、深瀬昌久「Afterword」など。第46回造本装幀コンクール 文部科学大臣賞/ロンドンブックフェスティバル2012 準優勝。
roshin books
2013年より斉藤篤により立ち上げられた写真集レーベル。話題になった渡部雄吉「張り込み日記」を皮切りにゆっくりなペースで、丁寧に上質な写真集を制作している。多くの海外の写真集を扱う書店でも取り扱いされている。