【名城大学】都市情報学部の稲葉千晴教授が「杉原千畝ウクライナ難民募金」の寄付先を訪問

リトアニアの首都ヴィリニュスにある「ウクライナ・センター」へ

稲葉教授らに歌の贈り物をするウクライナ避難民の子どもたち

ロシアのウクライナ侵攻でリトアニアに逃れたウクライナ避難民を支援してきた「杉原千畝ウクライナ難民募金」の代表を務める都市情報学部の稲葉千晴教授が5月、リトアニアの首都ヴィリニュスにある「ウクライナ・センター」を訪れ、2023年11月に同センターに贈った寄付金170万円余(当時のレートで約1万ユーロ)を活用した同センターの活動などについて報告を受けました。

子どもたちが学ぶ「土曜学校」の運営費に活用 稲葉教授に歌やお守りのプレゼント

2022年6月に開設されたウクライナ・センターは、戦争で母国を離れて久しい避難民の子どもたちにウクライナの言語や文化を学んでもらい、ウクライナ人としてのアイデンティティを獲得、保持して次世代につないでいくために「土曜学校」を開設し、その活動に力を入れています。「杉原千畝ウクライナ難民募金」はその趣旨に賛同し、2022年夏以降に寄せられた募金約1万ユーロをウクライナ・センターに送金しました。

稲葉教授は5月7日、寄付金の贈り先を紹介して仲介の労を取ってくださった在リトアニア日本国大使館の尾崎哲大使とともにウクライナ・センターを訪問。まず、昨年12月に開催されたクリスマスパーティーでの子どもたちのクッキーやデコレーション作りなどの準備の様子、さらにはパーティー本番での歌や踊りなどのパフォーマンスの盛り上がりぶりなどについて職員から説明を受けました。

子どもたちの歌を聴く(左から)尾崎大使、稲葉教授

続いて、3歳から15歳までの約120人の子どもたちがパッチワークや粘土などの図画工作や水彩画、合唱や総合音楽などを学び、ストレスが続く母親たちへのセラピーなども行われている「土曜学校」の状況についての報告があり、図画工作などの材料費やウクライナ避難民が務める講師の給料、遠足のバス代といった「土曜学校」の運営費に寄付金が活用されていることも説明を受けました。

子どもたちの作品

戦争の長期化や円安、物価高…「思ったより厳しい状況が続いている」と稲葉教授

さらに、稲葉教授はペーパーフラワーやイースター(復活祭)には欠かせない「イースターエッグ」の装飾など、子どもたちが「土曜学校」の図画工作の教室などで作った作品の展示を見学したほか、手作りのお守りもプレゼントされました。また、子どもたちによる合唱曲の披露もあり、日本やウクライナの歌の清らかな歌きに聴き入りました。

ウクライナ・センターの職員に加えて、土曜学校の講師を勤めるウクライナ避難民からも話を聴いたという稲葉教授。「戦争の長期化で思ったより厳しい状況が続いているようです。支援を続けたいとは思いますが、円安や物価高で、実質的に現地に届けられる支援の価値が減っています。一方で、愛知県内で暮らす避難民の総数は増えたものの、彼女らへの支援も細っており、今後の支援のあり方を何とか考えていくことができれば」と厳しい表情で話しています。

手作りのお守りをプレゼントされる稲葉教授
「土曜学校」で講師を勤めるウクライナ避難民の母親ら
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