近畿大学と(株)内田洋行が最先端のハイフレックス型学修空間を創出 教室のパソコンを廃止したクラウド環境の学修に一新

38号館多目的室の内観
38号館多目的室の内観

近畿大学(大阪府東大阪市)は株式会社内田洋行(東京都中央区)と同社グループの株式会社ウチダシステムズと協力し、対面とオンラインを融合した最先端なハイフレックス型学修空間の創出に向けた取組みを進めています。このたび、東大阪キャンパス38号館のパソコン教室を大幅にリニューアルし、令和6年(2024年)4月1日(月)より利用を開始します。

【本件のポイント】
●対面とオンラインを融合したハイフレックス型の最先端な学修空間を創出
●「いつでも、どこでも、どんなデバイスでも」アクセス可能な仮想デスクトップを導入
●PC必携化によって需要が減少したPC教室の据え置き型PCを撤廃

【本件の内容】
近畿大学は従来のパソコン教室を大幅にリニューアルし、新たな学びのスペースへと進化させます。株式会社内田洋行と同社グループの株式会社ウチダシステムズと協力して、大学生がGIGAスクール構想※1 のもとで培ったICTスキル等を継続して活用できるように、グループワークやオンライン学習などハイフレックス型の授業形態に対応可能な最先端の学修空間を提供します。
近畿大学では、令和4年度(2022年度)入学生からノートパソコンを必携とし、オンラインと対面を組み合わせたいつでもどこでも学べる環境づくりを推進しています。令和6年度(2024年度)からは、日本マイクロソフト株式会社が提供する「Azure Virtual Desktop※2(以下、AVD)」とAccops and Zevoke Technologies 株式会社が提供する「Accops HyLabs」を組み合わせ、全学生(大学院・短期大学部含む)約36,000人を対象に仮想デスクトップ(後述)を導入し、学生が保有するPCの機種やメーカー、OSに影響を受けない快適な学修環境を提供します。
※1 令和元年(2019年)に開始された、全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省の取り組み。「GIGA」は「Global and Innovation Gateway for All」を意味する。
※2 Microsoft、Azureは米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。

【ハイフレックス型学修空間へのリニューアル】
38号館の多目的室、第9・10情報処理教室は、最先端のICTと空間デザインにより、オンラインとリアルをハイブリットに繋ぎ、フレキシブルな学修が行えるハイフレックス型学修空間にリニューアルしました。各教室はPC必携化で需要が減少したPC教室の据え置き型PCを最大限まで撤廃し、大型マルチスクリーン4面と複数の可動式モニターを備え、学生同士が積極的に自身のPCをフル活用してワイヤレスで様々な意見を創発させるICT環境を設置しました。可動式のファニチャーや大型モニター等を導入したことで、教育場面に応じて即興的にレイアウトを動かすなど、躍動感のある授業を行うことが可能です。

(1)多様な授業に活用できるフレキシブルな空間
1対多数のレクチャーに加えて、グループワークやディスカッション、プレゼンテーションなど様々な授業シーンに合わせた自由自在なレイアウトが可能です。講義時には、資料集とBYOD端末※3 を併用しても余裕を持てるように、机上面を拡げた製品を導入しています。さらに、第9・10情報処理教室には、ICT空間制御システムcodemari(コデマリ)を導入し、AV機器の操作をタブレットからワイヤレスで行えます。複数プロジェクターの制御が簡単にできるICT環境を構築しました。また1つの制御システムから2教室同時のICTツールを操作するなど、教室の分割や統合がスムーズにでき、教職員にとっても使いやすい教室環境を実現しています。
※3 BYOD(Bring Your Own Device)の略で、個人が所有するパソコンやタブレットを大学内に持参して学習などに活用すること。
(2)BYODに対応した学びを支えるICT
ワイヤレス投影システムClickShare(クリックシェア)を導入し、学生が教室のどこにいても自分の端末からスムーズに意見を投影、共有できる環境になっています。加えてマルチ投影環境によってグループワークやプレゼンテーション時には投影面を共有しながら効率的に意見交換ができ、教室内の全画面に発表資料を映すことで資料が見やすく、学生の「協働的な学び」の実践を実現します。

[多目的室]コンセプト:Anyone Can Use!
「他学部や地域への開放も視野に入れた、誰もが使いやすい、使いたくなる教室」をテーマに、講義以外での学生の協働活動・自習など多目的に活用することを想定した教室です。組み換え可能な家具で学生のグループワークを促進させ、プロジェクター大画面3面+サイド2面に加え、可動の大型モニターを活用することでグループワークや100名までのセミナーにも対応できます。台形テーブルを組み合わせたグループワークスペースやカウンターなど、一人でも大人数でもリラックスして活き活きと過ごせる空間となっています。今後、地域の方々に向けた様々なイベントの開催等も視野に入れて設計しています。

[第9情報処理教室]コンセプト:Ripple Spread!
「事を起こす! 反響を呼ぶ問題を提起する」をテーマに、実習室から近畿大学、地域、世界へと波紋を広げていきます。発表のステージを意識した中央を囲む形の座席配置で、これまでにないレイアウトが学生の集中力と参加意識を高める設えになっています。学生を主人公とした、より魅力的なプレゼンテーションやレクチャーを演習するためにホワイトボードやセンターステージレイアウトを採用した教室です。

[第10情報処理教室]コンセプト:Smooth Interaction!
教室の中心が学生のステージとなる「共に学ぶ共生の場」です。
問題解決型学習(Project Based Learning:PBL)、チーム基盤型学習(Team-Based Learning:TBL)などグループワークでの活用を想定し、各グループが使いやすいディスプレイを設置しています。より活発な情報共有・意見交換を支え、デジタルでの協働・発表がしやすい教室となっています。

【仮想デスクトップ】
インターネット環境があれば、自身のPCからいつでもどこからでも接続可能なデスクトップ仮想化(VDI)サービスのAVD環境と、自習室の予約などを管理する仮想デスクトップソリューション(Accops HyLabs)を組み合わせて提供します。これにより、これまでは通学の必要があったPC教室での授業や自主学習も、場所を問わず実施することができます。また、教員も共通のソフトウェアがインストールされた環境で授業を実施することができます。

仮想デスクトップ利用イメージ
仮想デスクトップ利用イメージ

【今後の取り組み】
令和6年(2024年)3月24日(日)に開催する近畿大学オープンキャンパスで38号館2階の3教室(多目的室、第9・10情報処理教室)を公開し、様々なイベントを開催します。また、令和6年度の授業より順次、仮想デスクトップの利用を開始し、全学生・教職員の研究・教育活動をサポートするためのデジタル化促進を進めていきます。

【近畿大学】
近畿大学は15学部49学科、「医学から芸術」まであらゆる学問分野を網羅する西日本最大規模の総合大学です。これまでも他の大学に先駆け、完全インターネット出願、VISAプリペイド機能付き学生証、Amazonでの教科書販売、学内のキャッシュレス化の推進、5Gを使った学内での実証実験、顔認証決済サービスの実証実験、全学生・教職員へのSlack導入など、先進的なICTの取り組みを積極的に進めています。
所在地:大阪府東大阪市小若江3-4-1
学長 :細井美彦
設立 :大正14年(1925年)
URL :https://www.kindai.ac.jp/

【株式会社内田洋行】
内田洋行は、高等教育の分野においてICT学修環境の構築をはじめ、学生の主体的・対話的な学びを促進させるアクティブ・ラーニング教室やラーニング・コモンズの設計導入に取り組んでおります。また、証明書自動発行システムや学内情報ポータルサイトの構築も手掛けており、学修空間構築から学生サービスの向上支援まで幅広くビジネスを展開しております。北海道教育大学、宮城教育大学、上越教育大学、東京学芸大学と、それぞれ教員養成のためのICT人材育成に関する包括的事業連携協定の締結や、東京大学大学院 駒場アカデミック・ライティング・センターの空間ICT環境整備など、共同研究を通じて大学機関との多面的な連携にも力を入れております。
また、文部科学省「全国学力・学習状況調査 英語『話すこと』調査(2019年)」「令和4年度 CBTシステムMEXCBTの開発・運営等事業(2022年)」の受託など、CBTによる学力調査のシステム構築や分析を行い学力評価に関する研究を進めています。
所在地:東京都中央区新川2-4-7(本社)
代表者:代表取締役社長 大久保昇
創業 :明治43年(1910年)
従業員:3,241名(連結)(令和5年(2023年)7月20日現在)
URL :https://www.uchida.co.jp/

【関連リンク】
近畿大学
https://www.kindai.ac.jp/


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