【名城大学】山岡隆志教授が名城社長会で「カスタマー・アドボカシー志向」の講演
約70人を前に「カスタマー・アドボカシー志向」について解説
経営学部の山岡隆志教授が6月8日、名古屋市東区のホテルメルパルクで開かれた本学を卒業した経営者でつくる「名城社長会」の総会で講師として登壇し、「カスタマー・アドボカシー志向--デジタル時代の顧客志向戦略」と題して講演しました。
デジタル時代に注目を浴びているカスタマー・アドボカシー志向とは、発想の軸足を完全に顧客において企業利益より顧客利益を優先にした正直なビジネス活動をするマーケティング戦略です。山岡教授は「デジタルが進むと透明性が高まり、誠実でないビジネスはどんどん儲からない方向に進んでいます。ありのままの情報を顧客に提供し、他社製品であっても顧客にとって最良であれば勧めるような正直なビジネスを行う企業が、最終的には儲かる時代になってきました」と説明しました。
「皆さんの経営に取り入れていただければ」と山岡教授
続いて、ネガティブな情報も消費者に正直に伝えているスーパーや、クレームを「ラッキーコール」と呼んで謙虚にそして誠実に対応している清掃会社、顧客のために国を相手に運賃値下げを求める裁判を起こして勝訴したタクシー会社など、顧客の利益を優先して顧客との強固な信頼関係を構築して成功している企業の事例を紹介しました。
最後に、山岡教授は「今のマーケティング・コンセプトは顧客志向です。販売は売上を上げることで利益を得ようとしますが、マーケティングは顧客満足を追求することで利益を得ます。マーケティング発想で企業活動を行うと新たな利益が創造できます。ぜひ皆さんの経営に取り入れていただければ」と呼び掛けていました。
名城社長会発足後、2回目となる総会には会員と立花貞司理事長、小原章裕学長ら本学関係者合わせて約70人が出席。一柳鎨(はじめ)会長、立花理事長のあいさつに続き、令和5年度の活動計画や5月に開催した企業説明会のアンケート結果、新規会員に関する報告などが行われました。