AIを活用した新薬開発を行うバイオベンチャー企業MOLCURE、総額8億円の資金調達を実施

ものづくり企業の育成や企業の新たな事業分野進出の支援を目的とした『かわさき新産業創造センター(KBIC)』(所在地:神奈川県川崎市)に入居する株式会社MOLCURE(本社:神奈川県川崎市、代表取締役:小川 隆 以下、MOLCURE)は、ジャフコ グループ、STRIVE、SBIインベストメント、日本郵政キャピタル、GMOベンチャーパートナーズ、日本ケミファを引受先とする第三者割当増資により、総額8億円の資金調達を完了しました。今後は、国内外の大手製薬企業との共同創薬パイプライン開発を推進するとともに、グローバルを主戦場とした事業展開をさらに加速します。

資金調達の背景と目的

有効な治療薬のない疾患は3万以上存在すると言われており、新薬の開発は極めて重要です。しかし、製薬業界では創薬の難易度が年々高まり、開発効率が下がっているのが現状です。製薬企業が医薬品を市場に提供するまでには、約10年という期間、約1,000億円という巨額なコストが必要なため(※1)、新たな技術や開発手法が求められています。

MOLCUREが提供するバイオ医薬品分子設計技術は、AIとロボットを活用して自動的に大規模スクリーニングと分子設計を行います。既存の手法と比較して、医薬品候補分子の発見サイクルを10分の1以下に効率化することや、10倍以上多くの新薬候補を発見すること、従来の手法では探索が困難な優れた性質を持つ分子を設計することが可能です。現在、本技術を活用し、製薬企業とパートナーシップを組んで新薬開発を行っています。

特に2021年に製薬企業と実施した共同創薬パイプライン開発では、既存のバイオテクノロジー実験ドリブンな手法と比較して100倍以上の結合力を持つ分子を大量に設計することに成功したほか、世界で初めて、ある創薬標的に対して効果を持つ分子を設計することにも成功し、AIを活用した創薬事例で大きな成果を残しています。

今回の資金調達をきっかけに、大手製薬会社との共同開発やグローバル展開を加速させ、患者のQOL(Quality of Life)向上の実現に向けて事業展開を推進していきます。

※1[引用]
How to improve R&D productivity: the pharmaceutical industry’s grand challenge.

Nature Reviews Drug Discovery vol. 9 203–214 (2010)

国内外の製薬企業のAI活用における、提携先のデファクトスタンダードへ

MOLCUREが提供する技術は、圧倒的に多くの優れた医薬品分子を探索できる点や、業界トップの研究者集団が提供するAI×バイオ医薬品開発の質の高いノウハウが支持されています。これまでに、米Twist Bioscience社、日本ケミファ社をはじめとする大手製薬企業、大手製薬バイオテック企業、累計7社10プロジェクトでご利用いただいています。

Twist Bioscience社のCEO兼共同設立者であるEmily Leproust博士から共同創薬パイプライン開発について、2021年7月27日付プレスリリース(https://molcure.com/2021/07/27/twist-bioscience-jp)にて以下のコメントをいただいております。

「Twist Bioscience社は、最先端の抗体探索・最適化の手法を革新し続け、当社のプロセスに取り入れ続けています。MOLCURE社のAI技術は、当社独自の抗体探索・最適化の取り組みとテクノロジーにレバレッジ効果をもたらし、社内の抗体医薬品パイプラインを強化することを可能にします。彼らのAI技術と、当社の抗体医薬品ライブラリ及びNGSシーケンシングデータにより、さらなるリード抗体を探索することが可能です。今回の共同研究で得られたリード抗体を、社内のパイプラインに取り入れることを楽しみにしています。」

今後も、AI等の最先端のテクノロジーを活⽤し、さらなる新薬候補の発⾒、医薬品分⼦の品質改善、創薬研究の効率化の実現を推進してまいります。

KBIC概要

かわさき新産業創造センター(通称:KBIC)は、「新川崎・創造のもり」内に川崎市がベンチャー企業や企業の新分野進出の支援を目的とし整備したインキュベーション施設。現在、施設には50社を超える企業や大学の研究室が入居しており、入居率は90%を超える。

本件に関するお問い合わせ

会社名:株式会社MOLCURE
担当者:齋藤 彩
TEL:0235-26-8107
E-mail:contact@molcure.io


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