新時代の日本酒蔵を目指して経営改革。津南醸造が経営体制の変更とFARM8との業務提携を実施。
新潟県津南町にある津南醸造株式会社は、12月8日に経営体制の変更と第三者割当増資の決定、FARM8との業務提携契約の締結を実施しました。新体制の構築により3つの活動方針(科学的知見の活用/サステナブル経営/海外展開)を掲げ、酒蔵の経営革新を進めて行きます。
津南醸造株式会社(本社:新潟県中魚沼郡津南町 代表取締役:古澤有三)は、世界的なニーズに対応する地方発かつ持続可能な新しい日本酒の生産体制構築を目指して、12月8日に経営体制の変更と第三者割当増資の決定、FARM8との業務提携契約の締結を実施しました。
【 経営体制変更の背景 】
津南醸造という会社は、魚沼地域の「五百万石」米と世界的にも評価の高い津南地方の水源を活用して日本酒の生産を行うことができ、とても優れた酒造りの可能性を有した企業である一方、日本酒の消費に関する環境は顧客の好みも含めて大きく変化してきています。
この度は、豪雪地域にある酒蔵・津南醸造の可能性を将来まで持続可能な形とし、津南地域への貢献を軸に発展させながら、世界的なニーズとその変化に対応するため、経営体制を変更することしました。
【 具体的な変更点について 】
・ 新時代のニーズに対応した科学的手法を取り入れた酒造り
従来の日本酒の消費にも大きな市場がある一方、国内の若い人向けの市場や、アジアやアメリカの日本料理店を中心とした海外からのニーズも拡大しつつありますが、それぞれの味その他に対する要求は異なっています。
この度、新しい視点として科学的手法を用いて対応できる酒造りの開発体制の構築を目指して、地域資源の活用とプロモーションに実績のあるFARM8との業務提携を実施しました。
・サステナビリティーを重視した経営体制強化
生産方法に対して持続可能性が求められており、経営体制から順応しなければならないということで、FARM8の樺沢氏、企業を軸とした地方創生に実績のある佐久間氏を新任役員として迎え、新しい施策を実施するための必要な資金の確保を目的とした第三者割当増資も実施し、日本酒の生産、プロモーション、事業展開を行うことができる経営体制を構築しました。
【 2020年9月期の活動方針 】
・科学を現場に取り入れた酒造りの実施
日本酒の味の深みは蒸留酒にはない様々な成分が含まれていることに起因しますが、成分を網羅的に把握するメタボローム分析を酒造りに対して行って報告した事例はほとんど存在していません。
日本酒の成分と味や品質の関係を綿密に調べて、その内容を現場に反映させることによって、従来対応できなかった新しいニーズに対応した酒造りやプロモーションが可能になると考えています。
他にも、生産現場から出てくる副産物の活用、IoT機器の導入による経済合理性の確保や高度な品質管理を効率的に実施していく予定であり、それらについて随時報告を実施していく予定です。
・SDGsに対応した酒蔵の運営
酒造りにおいて、原料であるお米が発酵その他のプロセスを経て最終的に日本酒が生産されますが、その際に副産物やエネルギーが排出されます。
それらを一種のバイオリファイナリ(生物による価値変換)と捉え、エネルギーの利用を効率化し、高付加価値プロダクトの日本酒と並行した生産を行うことで、環境に配慮してかつ収益に結び付く生産方法・体制を導入する予定です。
・海外展開を目指した現地子会社の設立
日本酒の販売を世界に対して展開していくことに対して、販路の拡大、研究開発の実施、資金調達のための拠点として、海外現地子会社の設立を検討しています。
【 会社概要 】
■津南醸造について
社 名 津南醸造株式会社
所在地 新潟県中魚沼郡津南町大字秋成7141番地
設立年月日 1996年1月
代表者 代表取締役 古澤 有三
(各種製品)
純米大吟醸酒、純米吟醸酒、大吟醸酒、吟醸酒、純米酒、本醸造酒、普通酒、普通酒原酒、特別純米酒
■FARM8について
社 名 株式会社FARM8
所在地 新潟県長岡市来迎寺前田3662
設立年月日 2015年2月
代表者 代表取締役 樺沢 敦
(事業内容)
・地域資源活用食品開発・地域ブランディング
・自社商品開発・メニュー開発・各種コンサルティング
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