発達障害当事者の声から生まれた「まほらmahoraノート」 発売1年6カ月で販売数5万冊を突破、全国300店に取扱店が拡大
それぞれが抱える多様な困りごとの解消を目指して、 実際に手に取ってもらえる機会を
昭和5年創業、年間2千万冊以上のノートを製造する大栗紙工株式会社(所在地:大阪市生野区/代表取締役社長:大栗 康英)が2020年2月に発売した、発達障害当事者の「あったらいいな」をつめこんだ「mahora(まほら)ノート」2種と、2021年2月に追加発売した34種の全36種の販売数が、発売から1年6カ月間で5万冊を突破しました。また、取扱店が全国で300店を越えました。今後も多様な困りごとを抱える方々に知ってもらい、実際に手に取って選んでもらえる機会を広げたいと考えています。
少数派であっても、困りごとを抱える人に寄り添った製品づくり
mahoraノートは、発達障害者を支援する一般社団法人UnBalance(所在地:大阪市平野区/代表:元村 祐子)と共に、当事者約100人の声を集めて開発しました。「光の反射を抑えた中紙」「識別しやすい罫線」「シンプルなデザイン」が特徴です。販売拡大とともに寄せられた新たな要望に応え、新しい色とサイズ、シートタイプも製品化しました。発達障害にはさまざまな特性があります。当社は、少数派であっても困りごとを抱える人に寄り添った製品づくりを目指しています。
全国のロフト100店舗でも販売がスタート
発売当初は、当社オンラインショップだけでの販売でしたが、文具店や雑貨店など徐々に取扱店が増え、7月からは全国のロフト100店舗でもノートの販売がスタートしました。特に、今年2月のラインナップ拡大やクラウドファンディング、6月の日本文具大賞受賞(※)や、伝わりやすい売り場作り、メディアで取り上げられたことなどから、販売数、取扱店ともに増加しています。多くの方々に利用してもらい、また、寄せられた声を次の商品開発に生かしていきたいと思います。
mahoraノートの特徴
光の反射を抑えた、中紙を採用
mahoraの中紙は、白い紙に比べ光の反射を抑えられる、13色の国産色上質紙の中から、発達障害当事者の皆さまに選んでいただき、その中でもまぶしさがもっとも気にならなかった「レモン」「ラベンダー」「ミント」の3色を採用。また、今回採用した国産色上質紙は、通常のノートの中紙に比べ約10%程度厚くなっているので、強い筆圧でも紙がへこみにくく次のページへの影響が軽減されます。さらに紙肌がなめらかなので、消しゴムで消す際も紙がクシャクシャにならず綺麗に消すことができます。
行の識別がしやすい、mahora独自の罫線
発達障害当事者の皆さまの中には「中紙に印刷された罫線が見分けにくく、書いているうちに行が変わってしまったり歪んでしまったりする」との声がありました。それらの悩みを解消させたのが、アンケートやヒアリングによってうまれた、mahora独自の2種類の罫線です。
ノートの開きが良く、耐久性も優れた無線とじ製本
長年ノート製造に携わってきた製本技術による業界トップクラスの高品質な無線とじ。ノートの開きが良いのでページの端まで文字が書きやすく、また耐久性にも優れているので長期間の使用でもノートがばらける心配はありません。
無駄な要素をなくしたシンプル設計
「中紙に印刷された日付などの余計な情報が気になり集中できない」との声にも耳を傾け、中紙の印刷からは日付欄などの罫線以外の情報は全てなくしました。またそのことによって、横書き・縦書きも気にすることなく使える自由なノートになりました。
mahoraシートの特徴
レポート用紙のように1枚ずつ自由に使えます
パンチ穴をあければバインダーにまとめて綴じることができます
mahoraノート概要
mahoraオンラインストア: https://www.oguno.jp/
mahora紹介ページ : http://og-shiko.co.jp/mahora/
※【第30回日本文具大賞 デザイン部門で優秀賞を受賞】
発達障害当事者の声から生まれた、目にやさしい「mahora(まほら)ノート」22種が、「第30回日本文具大賞」のデザイン部門で優秀賞を受賞しました。「日本文具大賞」は、機能面・デザイン面それぞれにおいて、その年もっとも優れた文具を選定するアワードです。マイノリティの小さな声にも耳を傾け「紙のチカラ」で解決した社会貢献度の高いノートと評価されました。
『mahora(まほら)』という名前について
『まほら』は「住みやすい場所」や「素晴らしい場所」、「すぐれたよい所・国」を意味する日本の古語で、『まほろば』の元となった言葉です。
私たちが作るノートがみなさまにとって「使いやすいノート」「心地よく使っていただけるノート」であってほしいという願いから、『mahora』と名付けました。
そして日本だけでなく、多くの国の人々に使っていただけるノートになってほしいという願いも込めて、アルファベット表記の『mahora』としました。
発達障害とは
発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と違っているために、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかないことがあります。成長するにつれ、自分自身のもつ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じることがあるかもしれません。ですが、発達障害はその特性を本人や家族・周囲の人がよく理解し、その人にあったやり方で日常的な暮らしや学校や職場での過ごし方を工夫することが出来れば、持っている本来の力がしっかり生かされるようになります。(出典:厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」から)
そうした発達障害と診断された人は48万1,000人と推計されます(H28年「生活のしづらさなどに関する調査/厚生労働省」)が、実態は全人口の6%~7%は存在するとも言われます。
その中には「視覚過敏」と呼ばれる特性を持つ人もいて、特定の光や色によって受ける視覚のストレスが大きく、日常生活に支障をきたしてしまうこともあり、例えばノートを開くだけでも辛いと言う人もいて、決して知的能力に問題があるわけではないにもかかわらず、学習に支障が出るケースと言うのも起こりうるのです。
会社概要
社名 :大栗紙工株式会社
代表者 :代表取締役社長 大栗 康英
所在地 :〒544-0004 大阪市生野区巽北3-15-7
設立 :創業 昭和5年/設立 昭和40年
資本金 :1,000万円
社員数 :32人
事業内容:無線とじノートの製造 2,700万冊(年間)・電解水生成装置の販売