＜開催報告＞水上の自由をすべての人に　千葉県佐倉市・印旛沼で「パラカヌー体験会」開催

～障がいのある方もない方も楽しめる、新しい地域観光のカタチ～

2025-06-10 14:00

医薬品総合商社であり、まちづくり事業を展開する岩渕薬品株式会社(代表取締役社長：岩渕琢磨(※)、本社：千葉県四街道市、以下「当社」といいます。)は、2025年5月11日(日)、千葉県佐倉市の「佐倉ふるさと広場」にて、「パラカヌー体験会」を初開催いたしました。本イベントは、千葉県の観光コンテンツ高付加価値化促進事業補助金の採択を受けて実施されたものです。
今回の体験会は、障がいの有無に関係なく、誰もが印旛沼の自然と一体となって楽しめる水上アクティビティを体験することで、この地域が持つ自然資源の新たな魅力を引き出すとともに、ユニバーサルツーリズムの観点から地域全体のリブランディングを目指すものです。
※岩渕琢磨の「琢」は異字体が正式表記。

誰もが同じ目線で自然を感じられるスポーツ「カヌー」

カヌーは、水の上というフラットなフィールドを活用することで、歩行に困難を抱える方や車椅子を使用している方でも、適切な補助と用具の工夫によって自由に楽しむことができるユニバーサルなスポーツです。
このように、個人の身体的特性に合わせてルールや道具を柔軟に設計し、誰もが等しく競技や活動に参加できるスポーツは「アダプテッドスポーツ」と呼ばれています。
内閣府が発行する「令和2年版障害者白書」によると、日本における障がい者数は、身体障がい者436万人、知的障がい者109.4万人、精神障がい者419.3万人とされており、アダプテッドスポーツは、社会参加やQOL(生活の質)向上を支える重要な手段となり得ます。
当社では、健康や医療という本業の知見を活かしながら、「すべての人が参加できるスポーツ体験の提供」を通じて、ウェルビーイングの向上を目指しています。

【参考情報】内閣府「令和2年版障害者白書　参考資料障害者の状況」：
https://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/r02hakusho/zenbun/siryo_02.html

多様な参加者が笑顔で楽しんだ、印旛沼のひととき

今回の体験会には、千葉県内のみならず埼玉県・東京都からの参加希望もあり、障がいをお持ちの方とそのご家族・介助者を含めた14名が参加されました。水面が穏やかな午前中の2時間を利用し、インストラクターの丁寧なサポートのもと、それぞれのペースでカヌー体験を楽しんでいただきました。
参加者からは「足が思うように動かせなくなってからスポーツを諦めていましたが、カヌーならできるということが分かり嬉しいです」、「障がいのある人とその家族が一緒に水上で楽しめる貴重な経験ができました」といった温かい声が多数寄せられ、参加者の表情には達成感と喜びがにじんでいました。

左から岩渕薬品株式会社　代表取締役社長　岩渕琢磨、一般社団法人日本パラカヌー連盟　普及委員長　石原望氏

公園拡張と共に広がる、ユニバーサルな地域の未来

今回の会場である「佐倉ふるさと広場」は、印旛沼に隣接し、四季折々の自然が楽しめる観光拠点です。現在、2028年(令和10年)までを目途に大規模な拡張整備計画が進行中であり、今後ますます多様な来訪者に対応できる空間へと生まれ変わっていく予定です。
当社では、この拡張の機会を地域活性化の好機ととらえ、単なるインフラ整備にとどまらず、「誰もが訪れ、自然とふれあい、楽しめる」環境づくりの一環として、引き続きイベント開催や行政・市民との対話を通じて提言活動を進めてまいります。