転職コンサルタント263人に聞いた 「ミドルの就業継続意向」調査

61%のコンサルタントが、「70歳定年時代を受け、 定年の年齢や定年後の再雇用有無を気にする人が増えた」と回答。 ー『ミドルの転職』コンサルタントアンケートー

エン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営するミドル世代のための転職サイト『ミドルの転職』(https://mid-tenshoku.com/)上で、サイトを利用している人材紹介サービスの転職コンサルタントに「ミドルの就業継続意向」についてアンケートを行ない、263名から回答を得ました。以下、概要をご報告します。

OGP(ミドルの就業継続意向)

結果 概要
★ 61%のコンサルタントが、「70歳定年時代を受け、定年の年齢や定年後の再雇用有無を気にする人が増えた」と回答。

★ 49%のコンサルタントが「65歳まで働きたいと思うミドル人材が多い」と回答。「70歳まで」は34%で2番目に多い結果に。

★ 71%のコンサルタントが、ミドル人材が就業継続する上で希望する働き方は「同じ企業で継続して働き続ける」と回答。

★ コンサルタントが多いと思う、60歳以上の転職希望者が希望する年収帯、最多は「600万円~699万円」で41%。

調査結果 詳細
1:61%のコンサルタントが、「70歳定年時代を受け、定年の年齢や定年後の再雇用有無を気にする人が増えた」と回答。(図1、2)
2021年4月の改正高年齢者雇用安定法で努力義務となった「70歳までの雇用確保(70歳定年時代)」に関連して、転職コンサルタントに「本改正は、ミドルの転職市場に影響はありますか?」と伺うと、57%が「あると思う」と回答しました。

具体的に感じている影響について伺うと、「定年の年齢を気にする人が増えた」「定年後の再雇用有無を気にする人が増えた」が61%で同率トップとなりました。
 
【図1】令和3年4月1日に施行されている改正高年齢者雇用安定法に関連して伺います。本改正は、ミドルの転職市場に影響はありますか?

【図1】令和3年4月1日に施行されている改正高年齢者雇用安定法に関連して伺います。本改正は、ミドルの転職市場に影響はありますか?

【図2】「改正雇用安定法(70歳定年時代)は、ミドルの転職市場に影響がある」と回答した方に伺います。どのような影響がありますか?(複数回答可)

【図2】「改正雇用安定法(70歳定年時代)は、ミドルの転職市場に影響がある」と回答した方に伺います。どのような影響がありますか?(複数回答可)

2:49%のコンサルタントが「65歳まで働きたいと思うミドル人材が多い」と回答。「70歳まで」は34%で2番目に多い結果に。(図3、4)
「実際に何歳まで働きたいと思っているミドル人材が多いですか?」と伺うと、最多は「65歳」(49%)。次いで、「70歳」(34%)が続いており、法改正による定年年齢引き上げの影響が出ていることが見て取れます。

その年齢まで働きたい理由についても伺うと、最も多い理由は「生活するための収入を確保するため」(77%)でした。
 
【図3】実際に何歳まで働きたいと思っているミドル人材が多いですか?(複数回答可)

【図3】実際に何歳まで働きたいと思っているミドル人材が多いですか?(複数回答可)

【図4】ミドル人材が、その年齢(図3)まで働きたい理由には、どんなものがありますか?(複数回答可)

【図4】ミドル人材が、その年齢(図3)まで働きたい理由には、どんなものがありますか?(複数回答可)

 
3:71%のコンサルタントが、ミドル人材が就業継続する上で希望する働き方は「同じ企業で継続して働き続ける」と回答。(図5)
「ミドル人材がその年齢(図3回答)まで働く上で、どんな働き方を希望する方が多いですか?」と伺うと、71%が「同じ企業で継続して働き続けたい」というミドル人材が多いと回答しました。具体的なエピソードを紹介します。
 
【図5】ミドル人材が、その年齢(図3)まで働く上で、どんな働き方を希望する方が多いですか?(複数回答可)

【図5】ミドル人材が、その年齢(図3)まで働く上で、どんな働き方を希望する方が多いですか?(複数回答可)

 

「同じ企業で継続して働き続けたい」と回答した方

・副業に興味はあれど、安定収入の観点で、完全なフリーランスを本気で希望されている方は少ない。また健康保険など社会保険の観点からも、サラリーマンであることに一定の価値を感じている方も多い。

・もし65歳で転職した場合、現職より大幅にダウンした年収でしか雇用されないだろうと予測していて、 70歳まで雇ってもらえる企業へ早めに(たとえば50代のうちに)転職して、継続勤務したいという希望を聞く。

「定年まで働いた後は、フリーランスで働きたい」と回答した方

・ここ数年で、ダブルインカムの方が増えたように見受けられる。

・副業がOKの企業を探されている方が多く、定年がきても、その他の収入の手段を確保できるように備えている話をよく聞く。

「その他」と回答した方

・定年を機に、現職での継続雇用ではなく別の道を選択する方が多いと感じる。その際に「社会貢献ができる」や「60代後半になっても働ける環境」「若手の育成ができる」などはよく出てくるキーワード。

・定年後に正社員として別企業に転職するのは、なかなか難しい。そこで、派遣社員として働く道を選択する方も一定数いる。
 
4:コンサルタントが多いと思う、60歳以上の転職希望者が希望する年収帯、最多は「600万円~699万円」で41%。(図6)
「60歳以上の転職希望者を担当する場合、いくらぐらいの年収帯を希望されることが多いですか?」と伺うと、「600万円~699万円」(41%)が最多。次いで「500万円~599万円」(37%)、「700万円~799万円」(27%)が続きます。その理由や具体的なエピソードをご紹介します。
 
【図6】60歳以上の転職希望者を担当する場合、いくらぐらいの年収帯を希望されることが多いですか?(複数回答可)

【図6】60歳以上の転職希望者を担当する場合、いくらぐらいの年収帯を希望されることが多いですか?(複数回答可

 

「希望の年収帯」についての理由や具体的なエピソード

・50代で1,000万円近くもらっていた方でも、60歳以上の再雇用だと半減以下で業務も同等ゆえに割に合わないと思い、転職活動に臨まれる方が多い印象がある。そのため、再雇用よりも良い条件の転職先で探す傾向がある。

・60歳以上で転職希望する方は、もともと高収入の方が多く、現役時に800~1000万円以上貰っていた方が多いので、そこから下がったとしても培ったスキルを活かして働くと考えた際に600万円以上を希望される方が多いように感じる。

・60歳~65歳は年金の受給資格がないため、それまでの年収を維持したいと考える方が多い。一方、65歳を超えると年金受給の基準により400万円~450万円程度で就業を希望する方が多い。また、週3日程度の勤務で上記年収を希望する方も多い。

・現年収を維持せずとも、ある程度の生活基準は担保するため、最低700万円以上を希望する方が多いと感じる。ただ、現役層との違いとして、年収への優先度は低く、それよりも企業とのカルチャーフィットや職種などを気にされる方が多いように思う。  

調査概要

■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『ミドルの転職』(https://mid-tenshoku.com/)を利用するコンサルタント
■調査期間:2023年12月18日 ~ 2023年12月25日
■有効回答数:263名
 
ミドル世代に特化した求人情報サイト『ミドルの転職』https://mid-tenshoku.com/

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