台風9号、10号が接近。今からすべての企業がすべきこと

過去と同じ失敗を繰り返さないために

昨年の台風19号で被災したがきのこ総合企業のホクト(長野県長野市)。BCP担当者は、「さまざまな災害に見舞われる都度、BCPは見直してきました。しかし、さすがに工場の水没は想定していなかった。長野市で千曲川が決壊するとは、想像していませんでした」と振り返る。

珠玉の日本酒「獺祭」で知られる旭酒造は2018年の西日本豪雨で被災した。本社の酒蔵(本社蔵)の目の前を流れる東(ひがし)川は川幅4~5メートル、普段は深さ30センチメートル程度の小さな川だが、その水が高さ約5メートルの護岸の石垣を越え、本社蔵に流れ込んできた。本社蔵と直売所が約70〜120センチ浸水。桜井一宏社社長は「正直、雨によって被害が出るとは思っていませんでした。当然、水害リスクの共有や、参考にしていたガイドラインもありませんでした」と当時の状況を語る。

このほかにも、河川の洪水や内水氾濫などで被災した企業の話は幾度となく聞いてきた。いずれの企業も「まさか浸水するとは思わなかった」と口をそろえる。


AIが記事を作成しています