世界初!ジョリーグッドと大塚製薬、「感情認知トレーニングVR」提供開始

自閉スペクトラム症(ASD)など発達特性をお持ちの方にも支援を拡大

 株式会社ジョリーグッド(東京都中央区、代表取締役CEO:上路健介、以下 ジョリーグッド)は、大塚製薬株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:井上眞、以下 大塚製薬)との共同事業であるソーシャルスキルトレーニング(SST)プログラム「FACEDUO(フェイスデュオ)」にて、「感情認知トレーニングVR」の提供を2024年4月2日より開始いたします。

 「感情認知トレーニングVR」は、「社会認知および対人関係トレーニング(SCIT)」の理論をもとに構築された良好な人間関係を築く能力を育てる“感情を学ぶ世界初のトレーニングプログラム(専門医監修)”です。相手の感情を読み取るのが難しいために、生活に生きづらさを感じている方を対象としたプログラムで、相手の感情を推測し、それに合わせた対応をする方法をVRで学ぶことで、良い対人関係を気づくための基盤を作ります。

 従来のトレーニングで使用されるイラストや2D動画の教材では、当事者が感情移入して、相手の感情に共感する実践的な練習が行うことが困難でした。また、対人不安によって集団トレーニングに参加できないことも多く、新たな教材が支援現場で求められていたことから、本プログラムの開発に至りました。

 これまで「FACEDUO」の主な対象は統合失調症でしたが、本プログラムは対人関係が苦手な精神疾患、自閉スペクトラム症や自閉傾向など発達特性をお持ちの方に活用いただけます。グラフィックや効果音などのゲーミフィケーション要素を取り入れ、わかりやすさと楽しさを両立しました。

 「感情認知トレーニングVR」は、”良好な人間関係を築きたい”と考えている全ての方にご利用いただけるため、今後は医療・福祉施設のほか学校や一般企業への導入も目指しています。ジョリーグッドと大塚製薬は、今後も様々なパートナーと共に世の中の課題を解決するテクノロジー・エンターテイメントを開発してまいります。

■実は身近な発達障害 大人になって気づくことも

 発達障害は脳機能の発達が関係する障害で、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害、チック症、吃音などがあり、複数の障害が重なって現われることや知的な遅れを伴うこともあります。

出典:政府広報オンライン「発達障害って、なんだろう?」https://www.gov-online.go.jp/featured/201104/
出典:政府広報オンライン「発達障害って、なんだろう?」https://www.gov-online.go.jp/featured/201104/

 2022年の文部科学省調査*によると、発達障害の可能性がある生徒は小学校・中学生に8.8%、小学生に限ると10.4%でした。

 発達障害の特性は子どもの頃から現れますが、周囲の理解やフォローによって発達障害と気づかずに大人になり、人間関係や仕事でつまずいてから初めて気づくことも少なくありません。

 人とのコミュニケーションが苦手な場合は、その特性をよく理解し、社会で人と人が関わりながら生きていくために必要となるソーシャルスキルの習得が大切です。

* 文部科学省「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(令和4年)」

■ソーシャルスキルトレーニングVR「FACEDUO(フェイスデュオ)」(https://www.faceduo.jp/

 「FACEDUO」は、人とテクノロジーで当事者のリカバリーを支えるVRトレーニングプログラムです。社会生活場面を教材にVRで練習できるソーシャルスキルトレーニング(SST)支援プログラム、ひきこもり者のご家族に社会参加を促す際に有効なコミュニケーションのポイントや対応方法を学ぶことを目的としたひきこもり家族支援プログラムなどがあります。

<感情認知トレーニングVR概要>

 「感情認知トレーニングVR」は、「社会認知ならびに対人関係のトレーニング(SCIT)」や社会認知の理論を背景としつつ、「相手の感情を推測する」「相手の感情に合わせた対応をする」ことに特化したトレーニング方法です。

 人間の『6つの基本感情』である怒り・喜び・悲しみ・驚き・嫌悪・恐怖を、感情を表す言葉、表情、声・仕草、共感の『4ステップ』で学ぶ内容となっています。VR技術を用いた臨場感のあるリアルな映像で日常生活のさまざまな場面を体験することにより、安心して繰り返し学習することが可能です。

コンテンツ名:喜びの感情言葉(感情を推測する)
コンテンツ名:喜びの感情言葉(感情を推測する)
コンテンツ名:喜びの表情(感情を体験する)
コンテンツ名:喜びの表情(感情を体験する)

<感情認知トレーニングコンテンツの特徴>

 「感情認知トレーニング」では、対人不安によって集団に入ってトレーニングに参加できない方が一人で実施できるよう、支援者の代わりにVRセラピストが、VR内の進行を担当します。

 コンテンツは主に3つのパート、「感情を体験する」「感情を推測する」「声に出して練習する」で構成されており、自分の感情に気づく力、相手の感情を読み取るスキル、共感の表現力を向上させることを目指しています。また、トレーニングに飽きないよう、グラフィックや効果音などのゲーミフィケーション要素を取り入れ、わかりやすさと楽しさを両立しました。

<FACEDUOに関するお問い合わせ>

 デイケアなどの医療施設や就労支援施設での導入を検討されている方はもちろん、特別支援学校や自治体教育担当者の方等からのお問い合わせもお待ちしております。
https://www.faceduo.jp/contact/

■感情認知トレーニングVRに関するコメント

コンテンツ監修:東邦大学医学部 精神神経医学講座・社会実装精神医学講座 教授 根本 隆洋医師

 精神疾患当事者は、対人関係の基礎となる情報処理能力である「社会認知」が、社会生活に深く関与しているという認識を、健常対照者よりも強く持っていると報告されています。一方で、ほとんどの当事者が、社会認知について医療者に検査・評価してもらったり、治療してもらったりした経験がないと回答しています。 社会認知を改善する取り組みは、喫緊の課題であるといえます。
 「FACEDUO感情認知トレーニング」は、社会認知のなかで「感情認知」という、相手の感情を理解し良い対人関係を築く能力や技能を、育て高めることを目的として開発されたプログラムです。本プログラムの普及が、社会生活における困難感を日々感じていらっしゃる、精神疾患当事者の方々の社会復帰や社会参加に繋がることを、とても期待しています。

コンテンツ監修責任者:株式会社ジョリーグッド医療統括顧問、精神科専門医 蟹江 絢子医師

 「FACEDUO感情認知トレーニング」は、多くの人が「より良好な対人関係を築くための能力を育てること」を目的に開発されました。
 このトレーニングを通して、「感情に言葉を与える」など感情に対する理解を深め、感情の「表情」や「声・仕草」の特徴を覚えるとともに、相手の感情を推測しやすくなることを期待しています。また、相手の感情が推測できたら、「相手の感じているであろう感情へ共感」することで、「相手とつながった」という感覚が得られやすくなります。
 「FACEDUO感情認知トレーニング」を活用することで、「感情を伝える」「感情を受け取り、受け取ったことを共感で示す」という循環が繰り返されるようになり、「優しい社会」になっていくことを願っています。

■大塚製薬株式会社について(https://www.otsuka.co.jp/

 大塚製薬は「Otsuka-people creating new products for better health worldwide」(世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する)の企業理念のもと、病気の診断から治療にアプローチする医療関連事業と、日々の健康維持・増進をサポートするニュートラシューティカルズ関連事業の二つの事業を中心に、トータルヘルスケア企業として多様な事業を展開しています。

■株式会社ジョリーグッドについて(https://jollygood.co.jp/

 ジョリーグッドは、米国やアジアを中心に、高精度なVRソリューションと、VR空間のユーザー行動を解析するAIによる医療福祉向けサービスを開発するメディカルテクノロジーカンパニーです。VRやAIなどのテクノロジーにより、医療教育、精神疾患治療など、人の成長や社会復帰を加速し、医療の進化や人の生きがいを支えるサービスを様々な研究機関や企業の皆様と共に展開しています。
 これまで日本では250以上の医療・福祉機関への導入実績があり、米国ではハーバード大学やボストン大学、タイではマヒドン大学と共同開発事業を手掛けています。

「ひらけ、医療。」プロジェクト

 「ひらけ、医療。」は、誰もが医療に参加することで、あらゆる場所に医療がある未来の創出を目指していくプロジェクトで、ジョリーグッドが2023年11月に立ち上げました。日本の医療は高齢化による医療ニーズの増加や人材不足といった課題を抱えており、あらゆる生活者が医療に参加しやすい環境構築が必要とされています。
 詳細はこちらをご覧ください。https://jollygood.co.jp/hirake-iryou


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