常石造船 LNG燃料ばら積み貨物船「KAMSARMAX GF」の基本設計承認(AIP)を取得 ~EEDI基準値比でCO₂を40%削減~

2021-04-15 11:00

 常石造船(本社:広島県福山市沼隈町常石1083番地、代表取締役社長:奥村幸生)は3月30日、ロイド船級協会よりLNGと重油による二元燃料焚きのばら積み貨物船“KAMSARMAX GF”の基本設計承認(AIP, Approval in Principle)を取得しました。

 “KAMSARMAX GF”のGFはGas Fuelの略で、KAMSARMAXの汎用性とLNG燃料による高い環境性能を併せ持つエコシップです。主燃料をLNGとした設計で、EEDI※規制に対してCO2排出量を基準値比40%以上の削減を達成し、2025年からのEEDI Phase3の削減率を大幅にクリアしています。加えて硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)も大きく削減しています。
技術的な基準を定め、認証するロイド船級協会より基本設計承認を取得したことで、基本設計における具体性を高め、詳細設計へのスムーズな展開が可能となりました。

常石造船 代表取締役社長 奥村幸生のコメント
「船舶における環境性能へのニーズが年々高まるなか、常石造船は環境対応技術の研究を加速しています。“KAMSARMAX GF”は当社にとって、重油焚きの船舶から水素などの次世代燃料船へと移行するにあたり重要な役割を担っています。そしてこの船が環境問題への対応を進める多くのお客さまの課題を解決しお役に立てるよう、営業活動に注力していきます。」

ロイド船級協会 首席検査員 濱中誠司様のコメント
「KAMSARMAXという新たなカテゴリーを市場に生み出した常石造船様より、LNG Dual Fuel船の基本設計承認のパートナーに選んでいただき、大変光栄です。この“KAMSARMAX GF”もまた、市場に新たなカテゴリーを創出すると信じています。」

 常石造船は地球環境の負荷軽減のため“KAMSARMAX GF”のAIP取得を契機に、他の船型におけるLNG燃料化や、ゼロエミッション船の開発を促進します。

KAMSARMAX GFの主要目
・全長:229m
・幅:32.26m
・深さ:20.15m

※EEDI: Energy Efficiency Design Index(エネルギー効率設計指標)。国際海事機構(IMO)による、新造船を対象としたCO₂の排出量削減に関する国際条約。ばら積み貨物船に対しては2025年に基準値比30%以上の削減が求められている。

■常石造船株式会社
2017年に100周年を迎えた常石造船(広島県福山市)は、造船・海運業を中心に事業展開する常石グループの中核会社です。国内の常石工場(本社)とフィリピン、中国の海外工場を製造拠点に、ばら積み貨物船、コンテナ船、タンカーなどを建造しています。
URL:https://www.tsuneishi.co.jp/
代表取締役社長: 奥村 幸生
事業内容:船舶の建造、修繕
創業:1917年(大正6年)7月
資本金:1億円
従業員:869人(2020年12月時点)
事業拠点:常石工場(広島県福山市)
造船事業関連会社:
TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.(フィリピン・セブ島)
http://www.thici.com/
常石集団(舟山)造船有限公司(中国・浙江省)
http://www.tsuneishi-zs.com/
ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.(パラグアイ・セントラル州ビリェタ市)
http://www.tsuneishi.com.py/
常石鉄工株式会社(広島県福山市)
https://www.tsuneishi-iw.jp/
常石商事株式会社(広島県福山市)
https://www.tsuneishi-trading.co.jp/
常石エンジニアリング株式会社(広島県福山市)
http://www.tsune-e.com/
株式会社三保造船所(静岡県静岡市)
http://www.mihozosen.co.jp/

- 本件に関するお問い合わせ先 -
ツネイシホールディングス株式会社 広報部
TEL : 084-987-4915
メール : pr@tsuneishi.com

画像・ファイル一覧
NC動画生成サービス
Copyright 2006- SOCIALWIRE CO.,LTD. All rights reserved.