【名城大】アテネ・北京オリンピック女子柔道金メダリスト 谷本歩実さんが薬学部・特任教授に就任
アテネ、北京オリンピックの女子柔道63㌔級で金メダルに輝いた谷本歩実さん(写真)が4月1日付で本学薬学部の特任教授に就任しました。
2022年4月1日付で就任した野村忠宏特任教授、佐藤弘道特任教授と同様、谷本さんは本学薬学部健康・スポーツ研究室の梅田孝教授が弘前大学大学院医学研究科社会医学講座在職時代に学位(医学博士)指導を行った教え子です。
学位取得後も本学アスリートサポートセンターが主催し、梅田教授が代表世話人を務める「実践スポーツ医科学研究会」の会員として毎年この会に参加するなど本学とのつながりを深めており、梅田教授の要請で2022年度は非常勤講師を務め、今年度からは特任教授として本学薬学部で講義を担当することになりました。
近年、薬剤師の世界では日本アンチ・ドーピング機構が認定する「公認スポーツファーマシスト制度」(薬剤師約32万人のうち、およそ4%がこの資格を取得)があり、アスリートの薬剤や栄養剤の相談だけでなく、アンチ・ドーピングの啓発活動においても「クリーン」で「フェア」なスポーツの価値を守る存在としてスポーツ界で活躍しています。谷本さんは薬学部1年次前期開講科目「健康・スポーツ科学理論」の一部を担当し、「トップアスリートにおけるアンチ・ドーピングの現状とスポーツファーマシストの必要性」について講義します。
谷本歩実さんのコメント
心身ともに極限状態まで追い込むアスリートにとっての健康管理は重要な課題です。一方、ドーピング違反を意識するあまり「我慢すればいつか治る」と誰にも相談できず現状を一人で抱え込むアスリートも少なくありません。そんなアスリートにとって寄り添ってくれる薬剤師さんやスポーツファーマシストさんの存在は心強く、私自身の心の支えでした。本学では次世代を担う学生の皆さんに分野を越えた架け橋となるべく人生観を描きながら、学びの中で視野を広げてもらいたいと思っています。本学の教育、研究に尽力してまいります。
谷本歩実(たにもと・あゆみ)さんの略歴
1981年、愛知県安城市出身。9歳で柔道を始め、2004年アテネ、2008年北京オリンピックの女子63㌔級で金メダルを獲得。2010年の現役引退後は弘前大学大学院でスポーツ医学を学び、コマツ女子柔道部で後進を指導。2018年には国際柔道連盟の殿堂入りを果たした。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事などを歴任し、現在は公益財団法人日本オリンピック委員会理事を務めている。