【名城大学】「さくらサイエンスプログラム」でパキスタンの学生6人が来学

SMBB医科大学で医学・薬学を学ぶ学生 薬学部の高谷准教授が受け入れ責任者

小原学長(左から2人目)を表敬したSMBB医科大学の教員と学生。左端は高谷准教授

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「さくらサイエンスプログラム」(SSP)で招聘されたパキスタンの「シャヒード・モタルマ・ベナジール・ブット(SMBB)医科大学」の医学・薬学を学ぶ4、5年生6人とヌストラ・シャー学長ら引率教員2人が2月25日から28日までの4日間、本学を訪問し、学生たちは生化学の実験などの実習に取り組んだり、本学の薬学部生らと交流を深めたりました。

連日、生化学の実験など実習に取り組む 薬学部の学生と交流も

2014年に始まったSSPは、産学官が連携して短期間、海外の優秀な若者を招き、日本の先端的な科学技術や文化に触れてもらう事業です。SMBB医科大学はパキスタン南東部のシンド州ラルカナ市にある医療系9学部を擁する公立大学で、パキスタン国内だけでなくアジア各国から優秀な学生を迎え入れているほか、最先端の研究維持を目的にトルコやマレーシア、中国、日本など各国の著名な大学と協力関係を結んでいます。

今回の招聘は、本学と大学間学術協定を締結しており、2023年10月に本学薬学部の高谷芳明准教授が受け入れ責任者としてSSPで学生を招聘したインドネシアのアイルランガ大学がSMBB医科大学と協力関係にあり、SSPの実施内容がSMBB医科大学に伝えられたことがきっかけ。高谷准教授をSMBB医科大学での国際学会に招待するなどして交流が深まり、SMBB医科大学がSSPを希望して申請し、招聘が決まりました。

開講式であいさつするシャー学長
帽子とショールを贈られた神野学部長(左端)と高谷准教授(右から2人目)

初日の25日には八事キャンパスで高谷研究室の学生8人も参加して開講式と学生交流会が行われ、薬学部の神野透人学部長が「今日はとても寒いですが、温かくおもてなしします。日本訪問をエンジョイしてください」とあいさつ。シャー学長は「日本に来るチャンスができてうれしい。いろいろなことを吸収したい」と述べ、神野学部長と高谷准教授に現地のアジュラック模様の帽子とショールをプレゼントしました。

続いて、両校の学生がそれぞれの国と大学についてパワーポイントを使って紹介。高谷研究室の学生は熱田神宮やオアシス21など名古屋市内の観光地や日本の四季の風物詩、寿司やうなぎのひつまぶしなどの食文化などを紹介。SMBB医科大学の学生はパキスタンの歴史や地理、大学の概要などに加え、ラルカナ市近郊にインダス文明の遺跡モヘンジョダロがあることなどを説明しました。

パキスタンの学生たちはこの日午後から早速、八事キャンパスで実習に臨み、山田修平教授と水本秀二准教授の指導のもと、熱心に質問しながらグルコースとコレステロール、たんぱく質を着色してその量を測る「比色定量」の生化学実験に取り組みました。さらに28日まで連日、薬品の分析・同定法やSDS-PAGEと呼ばれるタンパク質の分析法などの生化学実験を通して最新の薬学・生化学研究の一端に触れました。

高谷研究室の学生が名古屋を紹介
パキスタンの学生による紹介
山田教授から指導を受けるパキスタンの学生
生化学実験に取り組む学生

小原学長を表敬訪問 「名城大学とさらなる交流を」とシャー学長が要望

また、26日にはシャー学長と学生たちが天白キャンパス本部棟を訪れて小原章裕学長を表敬。シャー学長は「(SMBB医科大学は)地方都市にある大学であり、学生たちの可能性を広げるため、名城大学とさらなる交流をしていきたい」と学生の受け入れや研究での交流を要望。小原学長は「大学間の協定締結に向けて協議していきたい」と応じました。最後に、小原学長にもシャー学長からアジュラック模様の帽子とショール、置物が贈られました。

懇談する小原学長とシャー学長
帽子とショールをプレゼントされた小原学長

薬学部筝曲部が「わらべうたづくし」と「春の海」を披露

最終日の28日には八事キャンパスの学生会館「城薬ホール」で交流会が行われ、薬学部筝曲部の17人が「さくらさくら」や「あんたがたどこさ」などのメドレー「わらべうたづくし」と「春の海」を華やかに披露すると、パキスタンの学生たちは演奏の様子を動画や写真に収めていました。午後に修了式に臨んで全日程を終え、3月1日に故郷に向けて帰国の途に就きました。

筝曲部の演奏を聴くパキスタンの学生ら
筝曲部は17人が演奏
演奏体験も
全員で記念撮影
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