コロンビアにおける再生可能エネルギー投資の展望
11月28日、コロンビア大使館通商部、ProColombiaは、国家開発計画の下で実施されている「コロンビア産再生可能エネルギープロジェクト」に関するセミナーを開催しました。
このイベントでは、コロンビアが公正なエネルギー転換のために取り組んでいる現在および将来の行動についてより深い理解が得られ、日本企業にこれらのプロジェクトへの投資方法に関する直接的な情報を提供しました。
このイベントは、経済産業省、米州開発銀行アジア事務所、住友商事株式会社、コロンビア鉱山エネルギー省、コロンビア国家炭化水素庁、Holland & Knight、そして在日コロンビア大使館との協力で実施されました。皆様のサポートに深く感謝申し上げます。
国家計画では、化石燃料に依存した経済から持続可能で脱炭素型のモデルへの転換を目指しています。 水力発電がエネルギー構成の主力であるコロンビアは、革新的な技術の導入やクリーンエネルギーソリューションの拡大を通じて、エネルギーポートフォリオの多様化に取り組んでいます。
特に、太陽光、風力、バイオマス、低排出水素といった非従来型再生可能エネルギー源の活用を拡大するという高い目標を掲げています。政府は2026年までに再生可能エネルギーの割合を25%に引き上げるという明確な目標を設定しています。
開会の挨拶では、在日コロンビア大使館のアンヘラ・ドゥラン臨時代理大使が登壇しました。同氏は、すでに成果を上げている両国間の協力の重要性に触れ、この関係が今後も双方にとって有益であり続けることを強調しました。
最初の講演者は、コロンビア鉱山エネルギー省のサンティアゴ・フォンセカ氏でした。同氏は、コロンビアにおける水素プロジェクトの進展、国内各地域でのプロジェクト開発を継続する展望、そして将来を見据えたコロンビアの水素ロードマップの概要について発表しました。
続いて、国営炭化水素庁(ANH)のオルランド・ベランディア長官によるビデオプレゼンテーションが行われました。
同氏は、コロンビアにおける非従来型再生可能エネルギープロジェクトの可能性について説明し、地域初となる洋上風力発電プロジェクトの第1ラウンドや地熱プロジェクトの入札といった同庁の主要な取り組みを紹介しました。
基調講演者として、Holland & Knight社のパートナーであるホセ・ビセンテ・サパタ氏が登壇しました。サパタ氏は、コロンビアにおける再生可能エネルギープロジェクトの法的枠組みについて、また、外国企業および国内企業がこれらのプロジェクトに参加するためのインセンティブについて説明しました。特に、コロンビアでの投資において重要なポイントとして、プロジェクトがコロンビアのUPME(国家鉱山エネルギー計画機関)によってFCNER(非従来型再生可能エネルギー源)として認定される必要があることを明確に説明しました。
その後、経済産業省の中山保宏氏による、日本のグリーントランジション施策に関するプレゼンテーションが行われました。
中山氏はカーボンニュートラリティ達成の目標について説明し、日本は自国の脱炭素化に取り組むだけでなく、世界の脱炭素化にも貢献していると述べました。この目的のために、経済産業省は必要な資源、補助金制度を設け脱炭素化の取り組みを強化しています。その一例が水素産業戦略であり、日本企業が技術的優位性を持つ分野です。
セミナーの最後のプレゼンテーションは、住友商事の金井宏樹氏によって行われました。金井氏は、コロンビアが潜在的な水素先進国になりつつある見通しについて、同国の課題(例えば、水力発電への依存)に焦点を当て、それゆえの水素エネルギー開発への多角的な投資が進んでいる背景について説明しました。
最後に、米州開発銀行アジア事務所から芹生太郎氏から閉会の挨拶を頂きました。芹生氏は、コロンビアがエネルギー政策において一貫性を保ち、日本と多くの共通点を有していることを振り返り、両国が重要な協力関係にあることを強調しました。
このイベントがコロンビアのエネルギーマーケットへの参画機会に関する有益な情報を提供できたことを願っています。本イベントは、カーボンニュートラリティの達成、クリーンエネルギーの普及、そしてコロンビアと日本の堅固な協力関係を築くための一歩となりました。また、エネルギー転換を推進するための新たなパートナーシップやプロジェクトのインスピレーションを与えるものとなったことを期待しています。
プロコロンビアでは、コロンビアにおける投資機会に関する様々な情報を提供するために皆様のお手伝いをいたします。ご質問がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
コロンビア大使館通商部-PROCOLOMBIA
担当者: 内田
電話 03-5575-5970 メール: japan@procolombia.co
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