発達障害の当事者100人の声から生まれたノートが 発売11カ月で販売数1万1,000冊を突破 新たなサイズとカラーを追加し、2月27日に販売スタート
初挑戦したクラウドファンディングでは20日間で147人、651%の支援を達成
昭和5年創業、年間2千万冊以上のノートを製造する大栗紙工株式会社(所在地:大阪市生野区、代表取締役社長:大栗 康英)が2020年2月に発売した「mahora(まほら)ノート」2種(セミB5サイズ、レモン・ラベンダー)の販売数が、11カ月間で1万1,000冊を突破しました。mahoraノートは、発達障害者を支援する一般社団法人UnBalance(所在地:大阪市平野区、代表:元村 祐子)と共に、発達障害の当事者約100人の声を集めて開発した、当社初のオリジナル商品です。販売拡大とともに寄せられた新たな要望に応え、新色のミント、小さいサイズのノート(B6、A6、B7)、A4サイズのシートを追加し、2月27日に新発売します。2種から36種へラインナップを拡大し、それぞれが抱える多様な困りごとの解消を目指します。
さまざまな特性をもつ発達障害
厚生労働省によると、発達障害と診断された人は48万1,000人と推計されますが、実態は全人口の6%~7%は存在するとも言われます。発達障害には、さまざまな特性があり、視覚が過敏で、白い紙は反射によるまぶしさを感じる人が少なくありません。他にも、いつの間にか書いている行が変わってしまう、罫線以外の情報が気になって集中できない、などの困りごとを抱え、知的能力に問題がないにも関わらず、学習に支障が出ることがあります。
それぞれが抱える多様な困りごとの解消を目指して
mahoraノートは、当事者の意見を徹底的に聞いて開発しましたが、喜びの声(参考資料参照)とともに、新たな要望が届くようになりました。緑色にこだわりのある方が多いこと、就職活動時や職場では、メモを取る方が多く、携帯に便利な小さめサイズが求められていること、支援学級では使用方法の自由度がより高いシートタイプが好まれることを知り、新たに製品化を決めました。多くの方に知って役立ててもらいたいと、初めてクラウドファンディングにも挑戦し、予想以上の支援が集まっています。今後も、少数派であっても困りごとを抱える人に寄り添った製品づくりを行いたいと考えています。
mahoraノート・シートの概要
※無線とじノートのセミB5「レモン(太細交互横罫)・ラベンダー(あみかけ横罫)」以外はすべて新商品です。
mahoraオンラインストア: https://www.oguno.jp/
mahora紹介ページ : http://og-shiko.co.jp/mahora/
クラウドファンディング: https://camp-fire.jp/projects/view/352271
mahoraノートの特徴
(1)表紙や中紙から、余分なデザインや情報を省いたシンプルなデザイン
(2)書いている行がはっきりとわかる中身印刷
・太い線と細い線を交互に印刷し、太い線で行がはっきりとわかるようにしました
・細い線を使って漢字にふりがなを振ったり、書く時のバランスを取りやすくしました
・一行ごとにうすい色のついた帯を印刷し、行がはっきりとわかるようにしました
(3)中紙には、反射によるちらつき、まぶしさを抑えた国産色上質紙を使用
・色はレモン、ラベンダー、ミントの3色から選んでいただけるようにしました
(4)中紙の国産色上質紙は、通常のノートに使われている中紙に比べ10%程厚い紙を使用
・強い筆圧で書いても凹みにくくなっています
・平滑性に富んでいるので書きやすく、消しゴムで消す時にもきれいに消すことができます
(5)セミB5サイズは学校での学習用に、B6・A6・B7サイズは携帯に便利
mahoraシートの特徴
(1)ノートの特徴(1)~(4)は共通のA4サイズのシートタイプ
・太細交互横罫はノートと同じ5mm幅に加え、6mm幅・7mm幅もご用意しました
(2)シートなので、レポート用紙のように1枚ずつ自由に使えます
(3)ファイルに綴じやすいように、左右の余白の幅を変えています
(4)パンチ穴ガイド付きなので、穴をあければ2穴バインダーにまとめて綴じることができます
(5)罫線が両面印刷されているので、表だけでなく裏も使えます
(6)発達障害の生徒の方々が通う、通級支援学級の「あったらいいな」の声から生まれました
『mahora(まほら)』という名前について
『まほら』は「住みやすい場所」や「素晴らしい場所」、「すぐれたよい所・国」を意味する日本の古語で、『まほろば』の元となった言葉です。
私たちが作るノートがみなさまにとって「使いやすいノート」「心地よく使っていただけるノート」であってほしいという願いから、『mahora』と名付けました。
そして日本だけでなく、多くの国の人々に使っていただけるノートになってほしいという願いも込めて、アルファベット表記の『mahora』としました。
発達障害とは
発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と違っているために、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかないことがあります。成長するにつれ、自分自身のもつ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じることがあるかもしれません。ですが、発達障害はその特性を本人や家族・周囲の人がよく理解し、その人にあったやり方で日常的な暮らしや学校や職場での過ごし方を工夫することが出来れば、持っている本来の力がしっかり生かされるようになります。(出典:厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」から)
そうした発達障害と診断された人は48万1,000人と推計されます(平成28年「生活のしづらさなどに関する調査/厚生労働省」)が、実態は全人口の6%~7%は存在するとも言われます。
その中には「視覚過敏」と呼ばれる特性を持つ人もいて、特定の光や色によって受ける視覚のストレスが大きく、日常生活に支障をきたしてしまうこともあり、例えばノートを開くだけでも辛いと言う人もいて、決して知的能力に問題があるわけではないにもかかわらず、学習に支障が出るケースと言うのも起こりうるのです。
発売後に寄せられたお客様からのお声
「やる気がないわけではないのに、板書ができない、成績が悪い。やらないからできないんだろうと言われることが多い中で、見えにくいから見やすくしようと開発に当たってくださった方に感謝いたします。」
「今まで利用してきた数々のノートだと、字がアリの足跡のような読みにくい自信に欠ける字でしたが、mahoraだと大きめの読みやすい字になっていました。気になることが減り、少し自信を持って授業を受けることができているような感じを受けております。とても助かっております。ありがとうございました。」
「試しに購入してみたところ、使った息子は「全然違う!!これすごい!!」って嬉しそうに使っているのを見て反省しました。購入前は高いと思っていましたが、現物を手にすればこだわって作っていらっしゃることが分かりましたし、子どもの笑顔を見れば値段以上の価値があったと思っています。板書の苦手な子どもたちが、このノートで少しでも救われることを願います。」
「発達障害だけでなく、大人になっても原始反射というものが統合されておらず、日常に困りごとを抱えながら生活している人がいます。(私もその一人です。)ノートひとつをとっても、紙質や罫線の太さや濃さで使い続けることがしんどい場合があります。ですので、今回のmahoraノートのことを知った時は、ホントに嬉しかったです。」
「この春から、(子どもは)高校生になります。支援校なのか、普通校なのか、色々考え悩み、普通校を希望する本人がとても頑張りました。ノートをとるのが一番苦手、本人もですが、家族も色々工夫してきました。春から自分だけで、頑張りたいと言ってくれました。少しでも手助けになればと思い購入させてください。」
「欲しかった製品です!発達障害のある方の生活支援NPOをしています。楽しみにしています。」
会社概要
社名 :大栗紙工株式会社
代表者 :代表取締役社長 大栗 康英
所在地 :〒544-0004 大阪市生野区巽北3-15-7
設立 :創業昭和5年/設立昭和40年
資本金 :1,000万円
社員数 :32人
事業内容:無線とじノートの製造 2,700万冊(年間)・電解水生成装置の販売