信玄公生誕500年の節目に刊行『武田三代』ヒット中 武田氏研究の第一人者による最新考察に注目集まる
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2021年9月14日に『武田三代――信虎・信玄・勝頼の史実に迫る』(平松優著・税込1,452円)を発売しました。本書は、日本を代表する戦国期研究者で、山梨県立中央高等学校教諭の平山優氏が、2021年までの研究結果を踏まえて解説した、武田三代の通史です。地元を中心に盛り上がる「武田信玄生誕500年」の節目に刊行されたことから注目を集め、本格的な歴史書としては異例のスピードで2回の重版が決定しています。
見直しが進む武田氏研究の決定版
戦国時代にその名をとどろかせた武田信虎、信玄、勝頼。著者は、この3人の事績を紹介しながら、戦国最強と称された武田氏の波乱の歴史を語ります。この20年で長足の進歩を遂げ、信玄の後半生や足利義昭、織田信長との関係、外交史も見直しが進んでいるという武田氏の研究。その成果と、自身の論著の再検証をもとに、「信虎追放の背景」「信長、謙信、足利義昭も驚愕した信玄外交」「長篠の戦いの真の敗因」など、武田家の実像に迫ります。
新書では異例の448ページ
「自立する新書」と、その厚さも話題となっている『武田三代』。PHP新書の中でも最多となる448ページの作品には、「武田三代の歴史を、背景などを含めて概観することは、戦国史を理解するうえでも大切なことだ」という、著者の思いが込められています。
今ほど、歴史書の読者層が厚くなっている時代は、これまでになかったのではないかと感じる。薄っぺらなものではなく、専門的な根拠にもとづく内容のものを、できる限り難解ではない形で提供して欲しいという期待感を、様々な機会を通して、私は肌で感じることが多い。
(本書「あとがき」より)
『武田三代』について
本書の構成(目次より)
序章 名門源氏意識――戦国武田三代を呪縛し続けたもの
◎武田軍に浸透していた御旗・楯無信仰 ほか
第1部 武田信虎
◎信虎、甲府建設に着手
◎武田・今川同盟の成立
◎「信虎悪逆無道」の実態 ほか
第2部 武田信玄
◎佐久制圧戦と甲州法度の制定
◎甲相駿三国軍事同盟の成立
◎第四次川中島合戦――上杉の南下を阻止
◎織田・徳川攻めのための謀略 ほか
第3部 武田勝頼
◎「旧戦法」対「新戦法」の激突?
◎織田と武田は何が違っていたのか
◎武田勝頼の最期 ほか
著者プロフィール
平山 優(ひらやま ゆう)
1964年東京都生まれ。立教大学大学院文学研究科博士前期課程史学専攻(日本史)修了。専攻は日本中世史。山梨県埋蔵文化財センター文化財主事、山梨県史編さん室主査、山梨大学非常勤講師、山梨県立博物館副主幹を経て、山梨県立中央高等学校教諭。著書に、『武田信玄』(吉川弘文館)、『山本勘助』(講談社現代新書)、『真田三代』(PHP新書)、『大いなる謎 真田一族』(PHP文庫)、『武田信虎』(戎光祥出版)、『武田氏滅亡』(角川選書)などがある。
書誌情報
タイトル:武田三代
サブタイトル:信虎・信玄・勝頼の史実に迫る
著者:平山優
判型:新書判並製/448ページ
税込価格:1,452円
発売日:2021年9月14日
ISBN:978-4-569-84986-7
発行:株式会社PHP研究所
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-84986-7