インクリメントPおよびONE COMPATH、バングラデシュ政府職員へ地理空間情報についての研修を実施
~国家地理空間情報の整備に向けて、日本のカーナビやデジタル地図の最新技術や活用事例を紹介~
インクリメントP株式会社(インクリメント・ピー、本社:東京都文京区、代表取締役社長:相木孝仁)と株式会社ONE COMPATH(ワン・コンパス、本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:早川礼)は、独立行政法人 国際協力機構(JICA)の要請を受け、バングラデシュ国国家地理空間情報整備支援プロジェクトの一環として、バングラデシュ測量局および関係省庁職員を対象にした研修を、1月24日にインクリメントP本社にて実施しました。両社からは日本における地理空間情報の利活用や最新技術を紹介するとともに、意見交換などを実施しました。
本研修は、日本の地理空間情報の活用事例や最新技術に関する知見を習得することで、バングラデシュ国の国家地理空間情報基盤(NSDI)の構築および推進における展望と課題についての理解を深めることを目的としています。
当日、両社の事業の紹介に加え、インクリメントP社は地図データ整備のノウハウとカーナビゲーションシステムの利便性を紹介し、ONE COMPATH社は位置情報を活用したサービス事例のほかベクター地図(※1)の仕組みと活用方法を紹介しました。今後、本研修を通じて習得した知見が、プロジェクトの目標達成に寄与することが期待されます。
※1:サーバーから地図を構成する点や線、ポリゴン(面)の座標と属性データが配信され、ブラウザやアプリ上で画像として描画する地図。サーバーから画像として配信されるラスター地図よりもデータ容量が小さく、用途に合わせた地図デザインが低コストで可能になる。
バングラデシュ国国家地理空間情報整備支援プロジェクト
バングラデシュ測量局(Survey of Bangladesh: SoB)は、1990年代からの日本の継続的な技術協力により、国の国家基準点網整備および縮尺1:25,000デジタル地形図整備を実施してきました。しかし、同国には高精度かつ最新の地理空間情報データの共有を相互に最適化するシステムが存在しないことから、各政府機関が異なるフォーマットやデータモデルなどで地理空間情報を個々に作成・収集しており、重複投資が生じている課題を抱えています。そこで、バングラデシュ政府は、各政府機関による地理空間情報の適切かつ効率的な管理や利用、および官民の様々な分野で地理空間情報を活用推進できる社会の実現を目指す活動を開始しました。
本プロジェクトは、以上の背景により、本格的な国家地理空間情報基盤(NSDI)構築に向けた技術面、政策面、組織面の強化に係る技術協力がバングラデシュ政府から我が国に要請されたものです。