オラクル、「Oracle Coherence 3.3」の提供開始を発表

日本オラクル株式会社（本社：東京都千代田区紀尾井町、代表取締役社長：新宅 正明）は、「Oracle Fusion Middleware」の最新のコンポーネントとして、インメモリ・データグリッド製品「Oracle Coherence 3.3」（オラクル・コヒーレンス 3.3）を9月11日より提供開始することを発表します。

「Oracle Coherence」は、メモリ・リソースを有効活用することによって、膨大なトランザクションを高速処理するのみならず、システム障害時のデータ・トランザクション消失を防ぐための高可用性機能を備えたミドルウェアです。Webコマースや金融、通信など、ますます高まる超高速トランザクション処理（XTP: Extreme Transaction Processing）への要求に応えるため、パフォーマンス、サービス品質（QoS: Quality-of-Service）、メモリ・データのクラスタ化などの機能向上に加えて、「Oracle Fusion Middleware」との緊密な連携、マイクロソフトの.NET Frameworkへの対応などの様々な新機能が実装されています。こうした機能によって「Oracle Coherence」を活用する企業システムでは、さらに高い可用性と拡張性を備えることができます。

また「Oracle Coherence」は、頻繁に使用されるデータに対する高速かつ信頼性のあるアクセスを提供します。データは、アプリケーションに近いインメモリに配置されるため、アクセスが高速化するとともに、リソースの利用効率が改善されます。「Oracle Coherence」は、複数のサーバー・マシンにわたって構成されたクラスタ内で、それぞれのサーバー・マシンのメモリをまたがってデータを自動的かつ動的にパーティション化し、特定のサーバー・マシンに障害が発生した場合でも、データの継続的な可用性とトランザクションの完全性を確保します。クラスタ内のメモリ・データは単一サーバーの場合と同じように、簡単に共有および管理ができます。クラスタ全体の同時実行性を制御することでデータ更新が調整され、使用可能な最速のクラスタ・プロトコルを使用してクラスタ全体にわたるデータ修正のレプリケーションと配布がおこなわれます。同時に、修正に関する通知が必要なすべてのサーバーに配信されます。

共有のインフラストラクチャとして機能する「Oracle Coherence」では、データが配置されたサーバー・マシンのローカル処理能力を活用することで分散化された高速処理が可能になり、リアルタイムのデータ分析、インメモリ・グリッド計算、並列トランザクション、イベント処理を可能にします。

【超高速トランザクション処理（XTP）を拡張する主な機能強化】
XTP機能に対する要求の高まりに応え、オラクルは「Oracle Coherence」と「Oracle Fusion Middleware」のコンポーネント間の連携を緊密化したほか、XTPとハイパフォーマンス・アプリケーション関連で4つの機能強化を行いました。

・可用性を向上する機能
　「Deterministic Request Execution」機能が導入され、タイムアウト設定付き分散タスク処理とそのスケジューリング機能を搭載
・クラスタ化を拡充する機能
　ハイパフォーマンス・パケット・バンドリング、動的なフロー制御など、自己調節型通信機能を搭載
・性能の向上
　最新のサーバー・マシンに搭載されているマルチコアのサポートを強化
・プラットフォームのサポート
　Java SEバージョン6や、マイクロソフトの.NET Platformへの対応

これらに加え、「Oracle Application Server」と「Oracle TopLink」など、数多くの「Oracle Fusion Middleware」製品との緊密な統合も実現しています。

「Oracle Coherence」はJava/J2EEアプリケーションでの容易な利用を想定して設計されているため、データのアクセスおよび更新には標準のJava Collection APIを、データ変更に関する通知の受取りには標準のJavaBeansイベント・モデルを使用できます。

● 出荷開始日
2007年9月11日

● 製品価格
「Oracle Coherence」は次の3種類のパッケージにより提供が開始されます。
・Standard Edition：データのキャッシングとクラスタ化データの共有を要する小規模のアプリケーション向け。価格はプロセッサあたり50万円〜（税込み52万5000円〜）
・Enterprise Edition：分散したデータの管理を要する中規模から大規模のアプリケーション向け。複数事業での展開が念頭に置かれており、データの永続化、トランザクション管理、アプリケーション・サーバー・インフラストラクチャとの高度な統合などの機能を備えています。価格はプロセッサあたり125万円〜（税込み131万2500円〜）
・Grid Edition：企業全体で共有されるデータ・サービス・プラットフォーム向け。インフラストラクチャ層またはインフラストラクチャのコア部分に対する大規模展開が念頭に置かれており、リアルタイムの分析、トランザクション管理、イベント・インフラストラクチャ、高度なアプリケーション・データ・キャッシング実装に対応しています。価格はプロセッサあたり250万円〜（税込み262万5000円〜）

「Oracle Coherence」の評価版はhttp://otn.oracle.co.jp/products/coherence/ から無償で入手できます（製品出荷開始となる9月11日以降より）。

＊なお、価格は予告なく変更される場合があります。

■製品に関する問合せ先
Oracle Direct
電話番号　0120-155-096

● 日本オラクルについて
日本オラクル株式会社は、オラクル・コーポレーションの日本法人として1985年に設立されました。国内を拠点とした情報システム構築のためのソフトウェア製品、ソリューション、コンサルティング、サポートサービス、教育の事業を展開しています。1999年2月5日に店頭市場へ株式公開、2000年4月28日に東証一部上場。従業員数1,712 名（2007年5月末現在）。

■本件に関する報道関係からのお問い合わせ先
日本オラクル株式会社　広報部　玉川、鈴木
Tel； 03-6238-8178　 Fax； 03-5213-6990　 E-mail： Takeo.Tamagawa@oracle.com
プレスルーム http://www.oracle.co.jp/press/

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