古民家旅館・料亭再生プロジェクト第一弾の施設が決定

〜岐阜県養老町 約250年続く文化人ゆかりの宿「千歳楼」〜

一般社団法人全国古民家再生協会(東京都港区 理事長;山中 美登樹)は、10月13日にお知らせ致しました「廃業危機の古民家旅館・料亭救済プロジェクト」へ応募いただいた施設の中から、岐阜県養老町の「千歳楼」を再生プロジェクトの第一号施設として決定致しましたのでお知らせ致します。

古くから多くの文化人に愛されてきた「千歳楼」

千歳楼の歴史〜大正天皇をはじめとする歴史的な人物が来館〜

 約250年の歴史を持つ「千歳楼」の本館は、明治13年(1880年)に県立養老公園創設時に新築された総檜書院造の建物。現在は三棟構成で、本館のほか数寄屋風建物の流芳閣(大正時代増築)、栖鳳閣(昭和初期)が建てられました。
江戸時代から明治・大正にかけては、大正天皇、有栖川宮熾仁親王、三条実美などの歴史的に著名な人々からご来館受け賜り、賑やかな時代を築いてきました。

大正天皇がご来館された当時の千歳楼
現在の千歳楼

再生への課題と計画

ここ数年の台風を含めた長年の風雨の影響を受け、歴史あるこの千歳楼も現在はかなりの破損状況にあり、大規模な修復工事の必要性が迫っています。その保全費用総額は1億5千万円に及びます。(全国古民家再生協会の概算算出による)
建物の老朽化に伴い、利用可能箇所が減少し、旅館の経営状況の悪化が進んでしまっています。
一度に多額の資金を集めることは困難と判断したため、一つ一つの必要な工事を行いながら、当旅館の再生を行う計画を策定しております。その中でも、千歳楼復活のシンボルとして、過去多くの人に愛された【薬湯風呂の復活】を第一段階の目標として掲げることと致しました。
薬湯風呂の復活に向けて、クラウドファンディングも開始を致しました。

風雨の影響で傷んだ傷んだ施設
薬湯風呂完成イメージ

旅館女将からの挨拶

千歳楼6代目女将の吉岡文恵と申します。「千歳楼」は2014年に国の登録有形文化財に指定され、明治、大正の時代は多くの政治家や文化人からも愛していただけた旅館だったのですが、近年、その歴史の長さからも建物の痛みが激しく、またコロナ不況の折、旅館の経営がどうしても厳しい状況に陥ってしまいました。私共はこの歴史ある旅館を私共の代で終わらせることなく次の世代にどうしても残していきたいと思っています。

「千歳楼」を未来へと残していくために

歴史ある「千歳楼」を未来へ残すためには皆様からのご協力が必要不可欠となります。皆様からの宿泊費の10%は「千歳楼」の保全費用として活用しております。多くの方に足を運んで頂くことが、この歴史ある「千歳楼」を保全していくことに繋がります。また、再生に向けての特設ページを解説しております。是非、こちらもご覧ください。

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