<自転車の安全利用促進委員会レポート> 生徒の自転車事故を防ぐ指導とメンテナンスの重要性を学ぶ 教員向け『自転車通学指導セミナー』を奈良県で開催しました
自転車のルール・マナー等の正しい利用方法や安全安心な自転車の選び方、メンテナンスの重要性を啓発する自転車の安全利用促進委員会と一般社団法人自転車協会は、2019年9月27日(金)に『奈良県高等学校等安全教育研修会』にて、奈良県の高等学校等の教職員24名に対して、自転車通学指導セミナーを実施いたしましたので、ご報告いたします。
講演では自転車の安全利用促進委員会メンバーの遠藤 まさ子氏が、最近の高校生の自転車事故の特徴や奈良県の自転車事故データに触れながら、全国の都道府県で実践されている自転車通学指導事例を紹介しました。さらに生徒が加害者になってしまった事例や自転車製品の安全性(BAAマークについて)等について講演しました。
また、自転車の点検やメンテナンスのポイントについては、奈良県自転車軽自動車商協同組合の理事長である井上 清氏が実際の自転車を用いて、具体的に解説しました。井上氏は、「自転車は乗り物なので適切なタイミングでメンテナンスをすることが大切です。なかなか自分では気が付きにくいポイントもあるので、気軽に街の自転車店や組合に相談してほしい。」と、日々のメンテナンスの重要性について話しました。
講演後の意見交換会では、自転車通学指導に関する日々の悩みや実施して効果のあった指導例などを教職員同士で共有・相談し合い、遠藤 まさ子氏や井上 清氏がアドバイスを行いました。
奈良県警の統計によると、昨年県内でおきた中高生の重大な自転車事故は、11月に多く発生しています。これから日も短くなり登下校の時間帯は重大な事故が起きやすい状況となります。こうした季節を前に、最適な指導について学び、教職員同士が意見を交換しながら、改めて考える機会となりました。
遠藤まさ子氏は講演の中で、「中高生は自転車事故の加害者になってしまうことも多いので、法令違反のない正しいルール・マナーを伝えていく必要があります。また、通学自転車は毎日乗るものなので、BAAマークなどの安全マークが付いた自転車を選び、定期的にメンテナンスをすることが重要です。」と話しました。
参加した教職員の感想
・「今まで徹底した自転車通学教育をしていなかったので、本日配布されたマニュアル集を参考に生かしていきたい。」
・「自転車は車のように車検が義務化されていないので、自転車をなかなか修理しない生徒に自転車通学を禁止していたが、学校の規則として点検を義務化する必要があると感じた。」
・レクチャー
井上 清(いのうえ・きよし)
奈良県自転車軽自動車商協同組合 理事長