社会貢献の企業賞 『グレートカンパニーアワード2019』7社が受賞
一般財団法人 船井財団では、社会に著しい貢献が期待できる法人を表彰する制度『グレートカンパニーアワード2019』をこのほど開催しました。創設から10周年を迎える本年度は、9,000社を超える選考対象から、さまざまな業界で活躍する25社をノミネートし、その中から特に優れた7社の受賞を決定いたしました。
同アワードの授賞式は2019年8月22日(木)、グランドプリンスホテル新高輪(東京・港区)において行います。なお、受賞各企業の活動は、当財団発行の記念広報誌『信念を貫く日本のいい会社』やウェブサイトにて紹介してまいります。
■『グレートカンパニーアワード2019』 受賞企業
『グレートカンパニー大賞』株式会社IBJ (婚活支援サービス・ライフデザイン事業/東京都)
『10周年財団特別賞』株式会社ビィ・フォアード (中古車販売/東京都)
『顧客感動賞』広島市信用組合 (信用組合/広島県)
『働く社員が誇りを感じる会社賞』山岸運送株式会社 (貨物運送/静岡県)
『ユニークビジネスモデル賞』有限会社ゑびや (飲食・土産物販売/三重県)
『社会貢献賞』株式会社マルク (障がい者就労支援A型事業所・放課後等デイサービス/愛媛県)
『業績アップ賞』アーキテックス株式会社 (リフォーム・リノベーション・新築・不動産/愛知県)
■グレートカンパニーとは
社会的価値の高い「理念」のもと、その「企業らしさ」を感じさせる独特のビジネスモデルを磨き上げ、その結果、持続的成長を続ける会社のことです。そして、社員も顧客も誇りを持つような独特のカルチャーが形成されている企業を、グレートカンパニーと定義します。
※『グレートカンパニーアワード』は株式会社船井総合研究所が創設(第1回授賞式は2010年に開催)、5回目から一般財団法人 船井財団が引き継ぎ、本年は10回目を迎えます。
動画:グレートカンパニーとは https://youtu.be/cKG4V3SJ-kE
■グレートカンパニーの5つ要件
1.持続的成長企業であること
2.熱狂的ファンを持つ、ロイヤリティーの高い企業であること
3.社員と、その家族が誇れる、社員満足の高い企業であること
4.自社らしさを大切にしていると思われる、個性的な企業であること
5.地域や社会からなくてはならないと思われている、社会的貢献企業であること
『グレートカンパニー大賞』
株式会社IBJ(婚活支援サービス・ライフデザイン事業/東京都)
同社はネットとリアルを融合した国内最大規模の婚活支援サービス事業を展開しています。合コンセッティングや婚活パーティー運営、オンライン特化のネット婚活といった敷居の低いサービスから結婚相談所まで、婚活のスタンスにあわせたサービスを複数用意することで顧客基盤を拡大しています。事業の核となる結婚相談所ネットワーク『日本結婚相談所連盟』は2019年4月時点で加盟相談所数が2,024社、その登録会員数は6万人を超える規模に達しています。国内の結婚組数の1%にあたる年間6,000組を成婚に導くという実績を出す独自メソッドの展開により、2012年の上場以来、売上・営業利益ともに堅調に伸ばされています。また婚活支援で築いた顧客基盤に対し、ウェディング関連や旅行など、ライフイベントに関する事業領域にもM&Aを取り入れながら進出しています。日本の生涯未婚率が高まるなか、少子化問題の解決をミッションとした社会性の高い事業に取り組み、高収益経営で成長する同社に『グレートカンパニー大賞』を贈らせていただきます。
『10周年財団特別賞』
株式会社ビィ・フォアード (中古車販売/東京都)
同社はアフリカ・アジアを中心とした199の国と地域に対し、Eコマース(越境ECサイト)によって月間1万5,000台の中古自動車を輸出している会社です。2004年の創業ながら成長著しく、越境ECサイトの中で年商は国内トップの570億円を売り上げ、日本の主要ECサイトに追随する月間6,000万を超えるPV数を獲得、日本国外からもアクセスを集めているという点では他に類を見ない存在です。海外での販売網拡大に寄与したのは、アフリカ行きの船便による直行ルートと内陸の輸送ルートの確立、そして工程が複雑な通関等の手続きに対応するシステム構築をベースに、24か国81拠点で現地雇用している『認定エージェント』、ファンの間で結成された『サポーターズ』の応援活動です。さらに『サポーターズ』のリクエストに応えるかたちで、中古車以外の日用品の取り扱いも始めました。自社の成長と重ねて、物流網の開拓によって新興国・発展途上国の暮らしを豊かに変えていく同社に『10周年財団特別賞』を贈らせていただきます。
『顧客感動賞』
広島市信用組合 (信用組合/広島県)
同組合は1952年に創立し、広島市に本店を構え、県西部および中央部を事業基盤としている地域信用組合です。近年、金融機関は環境の変化に晒される厳しい状況が続いたにもかかわらず、経常収益は16期連続増収、当期純利益も5期連続で増益と成長を続け、自己資本比率は国際基準の8%を上回る10.24%、不良債権比率も2.29%と低く、信用組合で唯一日本格付研究所から格付けA(シングルフラット)を取得しています。『本来業務に特化し、地域に貢献する』という方針のもと、投資信託や保険等の金融商品の販売を一切行わず「預金」「融資」に特化し、定期的な組合員への訪問による関係構築をベースに、「融資決裁を3日以内のスピードで判断を下す」といった顧客に寄り添った対応が支持を得ています。その結果、金融機関がこぞって貸出先に悩むなか、預貸率が87.1%と高水準(信用組合平均54.8%)です。モットーである『地元のお金は地元で活かす』を実践し、顧客本位の経営を徹底する同組合に『顧客感動賞』を贈らせていただきます。
『働く社員が誇りを感じる会社賞』
山岸運送株式会社 (貨物運送/静岡県)
同社は静岡県島田市において1961年に創業した物流会社です。人手不足とドライバーの高齢化が深刻化するなか、新卒採用を目的に2016年に社会人硬式野球クラブチーム『山岸ロジスターズ』を設立し、中小の運送会社では異例の初年度25名、2年目10名という大量の新卒採用に成功されました。体育会系出身の若者が元気に礼儀正しく働く様は、荷主企業や配達先のお客様からも好評を得ると同時に社内の雰囲気をも活性化させ、人材定着率の向上にもつながりました。野球部設立のアイデアに限らず、10年前からビジネスモデルを変えることで社員が働きやすい環境づくりに取り組まれています。自社で物流センターを所有し、空車走行を減らすことで生産性を上げて労働時間を短縮化、整備部門を強化することで中古トラックを有効活用して車両費を抑え、そのぶん給与や福利厚生に充てています。人が売上に直結する物流業界で、人が集まり、働きやすい環境づくりを優先しながらも業績を上げる同社に『働く社員が誇りを感じる会社賞』を贈らせていただきます。
『ユニークビジネスモデル賞』
有限会社ゑびや (飲食・土産物販売/三重県)
同社は三重県、伊勢神宮の鳥居近くにある大正元年(1912年)創業の老舗の食堂と土産物を扱う会社です。かつては手ぎりの食券でオーダーをとる昔ながらの大衆食堂でしたが2012年から積極的にIT導入を進め、2016年にAIを活用した来客予測を開始したことで生産性を劇的に向上させました。過去2年分の「気象」「来客」「注文」のデータから1時間ごとの来客数やメニューを予測し、食材の使用量や業務オペレーションのマネジメント効率を上げ、売上を6年間で4倍、営業利益を12倍と伸ばしています。廃棄ロスを7割削減し、原価を大幅に下げたことで、食材を値切ることなく買い付けできるようになり、メニューの質・単価も向上させています。一方で従業員の労働時間を削減し、年間休日120日と従業員の給与の増額を実現しています。また、これら店舗運営の仕組みは同業他社でも応用できるとして業界内にも展開しています。AI・ビックデータを活用した合理的な意思決定による高効率経営の仕組みをつくった同社に『ユニークビジネスモデル賞』を贈らせていただきます。
『社会貢献賞』
株式会社マルク (障がい者就労支援A型事業所・放課後等デイサービス/愛媛県)
同社は2006年に愛媛県初の障がい者就労継続支援A型事業所を開設し、現在は300名以上の障がい者・児に対して個々の特性に応じた就労支援・就労後の定着支援を提供しています。放課後等デイサービス事業においては、障がいのある児童に対して、早い段階からの自立へのサポートが重要であると考え、将来的な就労や自立の準備に特化した療育プログラムを用意していることが特長です。その一方でA型事業においても、企業から業務を受託するための営業や業務の切り出しについて工夫もされています。2018年に給付金が給与実績に応じて支給されるように変更されたタイミングでは撤退した事業者が多数出たにも関わらず、信念のある取り組みを続けてきた同社は増収増益を果たしています。2019年3月、東証Tokyo PRO MarketにA型事業として日本初の上場を果たしました。「障がい者が当たり前に働ける社会を実現したい」という思いで、障がい者の社会参加を促す同社に『社会貢献賞』を贈らせていただきます。
『業績アップ賞』
アーキテックス株式会社 (リフォーム・リノベーション・新築・不動産/愛知県)
同社は愛知県岡崎市において1998年に創業した住宅リフォーム・リノベーション事業、新築住宅事業、不動産関連事業に携わる総合住宅関連企業です。愛知県の三河地区内に商圏を絞り、複数のブランドを展開することで「住」に関する多岐にわたるニーズに対応できる体制をとり、顧客との接点を多く用意する「地域密着×マルチチャネル」戦略を講じています。2015年に誕生した2ブランドの成長に既存の4業態も追随し、3年で約2倍の62億円まで売上を伸ばしました。さらにブランド開発を進め、11ブランドを展開するまで成長しています。マルチチャネル戦略によって顧客のニーズに柔軟に応えられるほか、社員にとっても多様なフィールドで働くチャンスと選択肢が用意されています。また商圏を絞ることで、雇用や地域経済の面でも地域貢献を意識されています。顧客・社員・社会の『Win-Win-Win』を理念に据えて、人や地域社会にフォーカスした企業経営をしながらも成長を続ける同社に『業績アップ賞』を贈らせていただきます。
■授賞式
2019年8月22日(木)16:50~18:10(受付16:20~)
於 グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール
(船井総合研究所主催『経営研究会全国大会2019・第93回 経営戦略セミナー』会場)にて開催いたします。
【取材・お問い合わせ】
一般財団法人 船井財団
TEL:03-3490-5245 FAX:03-3216-2253
【一般財団法人 船井財団オフィシャルサイト】
https://funaifound.or.jp/