【雛祭り 3月3日】電子書籍『神道大辞典』で蘇る、在りし日の日本の風情-桜の花出版
計1700頁の大作。古典的文献、祭祀や神社の由来、用語の解説など多岐にわたり、貴重な写真や図と共に収められている!
雛祭り
三月、春めいてきました。その先陣を切る雛祭り。女児の成長を祝う行事で、毎年全国で個性豊かな雛人形が話題になりますが、今年は…。
躾の意味もあるのでしょう。行事後、すぐに雛人形を片付けないとお嫁に行き遅れるなどと言い伝えられてきましたが、今はどうでしょうか。
雛祭りは五節供の一つ、上巳の節供として、古くから重要視されてきました。上巳とは、三月の最初の巳の日です。雛祭りは、古代の中国で行なわれていた禊祓いの行事に由来します。
この祓いの風習が中国から伝わり、奈良時代に宮中で、「曲水の宴」が催されるようになりました。流水に浮かべた盃が目の前を通過するまでに歌を詠むという遊びです。この行事に、紙の形代(人形)に穢れを移し、水辺に流すという風習と習合したものだといわれています。
形代から「流し雛」へ、そして「嫁入道具」へ
平安時代には、すでに上巳の行事として、形代を流して穢れを祓うことが定着していました。この時期、農作業が本格化する春を迎えて、身を清めて農作業にのぞもうという古代の人々の信仰があったと考えられています。
形代が少しずつ形を変え、紙や布で作った「流し雛」を流すようになりました。今でも、鳥取や長野など全国に流し雛の風習が残っています。
京都の下鴨神社に伝わる厄払いの流し雛の行事では、わらで作った船に素朴な人形を乗せて境内の川に流します。
流し雛がだんだんと豪華になり、流してしまうのではなく、観賞用に変化しました。豪華な内裏雛を飾るようになったのは、江戸時代のことです。武家の嫁入り道具として、五人囃子や三人官女、道具など増えていきました。一般の家で飾るようになったのは、意外と新しく明治時代に入ってからです。
『神道大辞典』電子書籍で現代によみがえった名著、日本文化、神道に興味のある方へ
『神道大辞典』は、昭和12年(1937年)から15年(1940年)にかけて平凡社より出版された、神道に関する辞典(全3巻)、計1700頁の大作です。古典的文献、祭祀や神社の由来、用語の解説など多岐にわたり、貴重な写真や図と共に収められています。膨大な神道の資料をまとめるに当たって出版を危ぶまれた時期もありましたが、皇紀2600年(昭和15年)の祝典記念として出版されました。
出版にあたり昭和13年、出版当時の平凡社社長であった下中弥三郎氏は、序文「神道大辞典を世に送る」で、出版の意義を次のように述べています。
郷村には必ず神社があり、祭が行なわれている。しかし、その祭神が何であるか、その由緒は、となると、明白ではない。国民にも、精神の指導の立場にある人々にすら認識が極めて不十分である。しかし、その事実を咎める前に、外国文化の吸収に急なるがために、神道研究に関して怠ってこなかったか、を考えてみなくてはならない。仏教、キリスト教に関しては膨大に大辞典が刊行されているにも関わらず、神道に関しては、同社(平凡社)が出版した山川鵜市氏著の『神祇辞典』のみで、好著であるものの規模が小さい為、改めて大辞典を関係各位の協力を得て、出版するに至った。(内容要約)
このように神職や神道に興味のある人にとっては必携の書にもかかわらず、本書は残念ながら絶版です。そこで、桜の花出版では、この貴重な文献を、電子書籍として復刻させました。
本書デジタル版は、国立国会図書館が所蔵し、近代デジタルライブラリーとしてインターネット上に公開している資料を、元のデータの画面が歪んでいる部分は補正して見やすくし、利便性を高めるため、まとめたものです。写真や図、またルビが多いため、それを残すため、検索機能はつけず目次を付記しました。
オリジナルの紙の書籍は極めて入手困難で(ほぼ不可能)、全3巻と重量感がありますが、電子書籍化により、この名著が広く活用される機会が増え、歴史ある日本文化や神道の理解の一助になれば、幸いです。
『神道大辞典』 全三巻合本
書籍:『神道大辞典』 全三巻合本 Kindle版
出版社 : 桜の花出版
発売日 : 2016/5/20
言語 : 日本語
ページ数:1700ページ
価格:3,300円
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
桜の花出版 株式会社
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