第13回 法政大学大原社会問題研究所 シネマ・フォーラム オンライン上映会を 11月26日・12月10日開催  生殖補助医療の問題を扱った映画を上映

法政大学大原社会問題研究所では、2021年11月26日(金)と12月10日(金)に「第13回 大原社研シネマ・フォーラム」オンライン連続上映会を開催します(参加費無料/要事前申込)。

今回は、アメリカのNPOが制作した、生殖補助医療の問題を扱った二つの映画を上映します。日本で代理出産は90年代に始まり、途上国の代理母を利用する「生殖アウトソーシング」として拡大しています。卵子提供も90年代から普及し、日本人女性が業者の募集に応じて海外で採卵手術を受ける事例が生じています。こうした生殖補助医療の商業化がいったい何をもたらすのか、アメリカの事例を通じて考えてみたいと思います。
二つの映画の日本語版を制作した「代理出産を問い直す会」代表の柳原 良江先生(東京電機大学准教授)による解説もあります。

作品紹介

●第1回 『卵子提供―美談の裏側』(2013年)……アメリカで不妊治療は巨大産業に成長しているが、そこで盛んに取引されるのが人間の卵子である。時に一千万円もの報酬を提示する広告に誘われて、世界中の若い女性たちが卵子を提供している。この映画は、卵子提供者へのインタビューを通じて彼女たちが背負わされる莫大なリスクを暴く、衝撃の作品である。

●第2回 『代理出産―繁殖階級の女?』(2014年)……アメリカで増加する代理出産は、依頼者、代理母、子ども、その家族の間に複雑な問題を投げかけている。この映画は、代理母の経験者とその子どもへのインタビューを通じて、代理出産が生み出す数々のトラブルを紹介する。美しい自己犠牲とされる代理出産は、当事者たちに拭いがたい苦悩を与えているのである。

開催概要

■日時 :第1回 2021年11月26日(金) 17:30~19:20
     『卵子提供―美談の裏側』(45分間の上映と解説・質疑応答)
     第2回 2021年12月10日(金) 17:30~19:50
     『代理出産―繁殖階級の女?』(50分間の上映と解説・質疑応答)
■形式 :Zoomによるオンライン
■参加費:無料
■申込 :事前申込が必要です。どなたでも参加できますが、
     学外者は200名限定です。
■その他:申込フォームなどの詳細は、大原社会問題研究所ウェブサイト
     ( http://oisr-org.ws.hosei.ac.jp/ )をご確認ください。

大原社会問題研究所

1919(大正8)年に大阪で創立。1949年に法政大学と合併、現在に至る。100年の歴史を誇る社会科学の分野ではわが国で最も古い歴史を持つ研究所。『大原社会問題研究所雑誌』(月刊)、『日本労働年鑑』、研究所叢書をはじめ、出版活動も積極的に展開。21世紀に生起する労働問題の解明を中心にしながら、同時にジェンダー、社会保障、環境、貧困などの諸問題の研究にも力を入れています。研究所所蔵の図書・資料は、社会・労働問題関係図書をはじめとする約20万冊。その他、貴重書、ビラ・チラシなどの原資料、ポスター・写真・バッジなどの社会運動関係の現物資料など多数を所蔵。インターネットを通じた情報公開と研究支援も積極的に展開しています。

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