企業の広告宣伝担当者200人に聞いた テレワークによる広告出稿業務への影響実態調査

半数以上が業務生産性が向上したと回答、 戦略設計業務は生産性が向上した業務・低下した業務の双方で上位に

2020-04-23 14:00

株式会社サイカ(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:平尾 喜昭、以下 サイカ)は、独自の広告調査・研究レポートの第16弾として、「テレワークによる広告出稿業務への影響実態調査」を実施いたしましたので結果を発表いたします。

※ 調査結果レポートは下記のURLでも公開しています。
https://xica.net/magellan/column/telework-survey-01/

テレワークによる広告出稿業務への影響実態調査

本調査の背景

テレワーク導入が広告出稿業務に与えている影響とは

新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とする政府や自治体からの要請を受け、多くの企業がテレワーク導入の必要に迫られています。
この状況において、企業のマーケティング、プロモーション活動を担う広告宣伝担当者もオフィスワークからテレワークに移行した方が増えています。
今回は、テレワーク導入によって広告出稿業務の生産性にどのような影響が及んでいるのか、現在テレワークをしている広告宣伝担当者217名に調査を行いました。

調査結果サマリー

テレワークで業務生産性が向上している広告宣伝担当者が半数以上

  1. 広告出稿業務において、テレワークによって生産性が向上したと回答した方が半数を超え(52.0%)、生産性が低下したと回答した方の割合(26.7%)を大きく上回りました。
  2. 生産性が向上した理由としては、「通勤時間がゼロになった」「無駄な会議が減った」など、オフィスワークよりも時間やコミュニケーションが効率化されたという意見が多く挙げられました。
  3. 一方、生産性が低下した理由としては、「意思疎通に時間がかかり、決断が遅くなる」「外部に持ち出せる顧客データに制限がある」「ネットワーク環境や機材、備品が整備されてない」など、コミュニケーションの不調、業務範囲の制約、業務環境の不備などが多く挙げられました。
  4. 広告出稿の具体的な業務における生産性の変化を問う質問では、生産性が向上した業務として「戦略戦術設計」がもっとも多く挙げられ、生産性が低下した業務としては「実行プラン策定」がもっとも多く挙げられました。

調査結果の概要

  1. テレワークによる広告出稿業務の生産性への影響
    テレワークによって、オフィスワークと比べて広告出稿業務の生産性がどのように変化しているかを調査し、以下の結果を得ました。
【図】テレワークによる広告出稿業務の生産性への影響

広告出稿業務において、テレワークによって生産性が向上したと回答した方が半数を超え(52.0%)、生産性が低下したと回答した方の割合(26.7%)を大きく上回りました。
この結果から、広告出稿業務においては、テレワークに適応し、好意的に捉えている方が多数派である状況がうかがえました。

生産性が向上した理由としては、以下のように、オフィスワークよりも時間やコミュニケーションが効率化されたという意見が多く挙げられました。

生産性が向上した理由(一部)

時間の効率化

・「通勤時間がゼロになり、業務に費やせる時間が増えた」
・「時間の融通が利きやすくなったため、時間の使い方が効率化された」

コミュニケーションの効率化

・「無駄な会議が減った」
・「電話がかかってきたり、同僚から話しかけられたりすることが無くなったため、集中できるようになった」

その他の意見

・「満員電車での通勤による疲労感やストレスが無くなった」
・「自宅で仕事をする方が安心感がある」

一方、生産性が低下した理由としては、コミュニケーションの不調、業務範囲の制約、業務環境の不備などが多く挙げられました。

生産性が低下した理由(一部)

コミュニケーションの不調

・「広告素材の確認などに時間を要し、タイムリーな出稿が難しい」
・「意思疎通に時間がかかり、決断が遅くなる」
・「オフィスでは簡単な口頭のコミュニケーションで済んでいたことが、すべてメールや電話での対応になった」

業務範囲の制約

・「外部に持ち出せる顧客データに制限があり、どうしても業務が止まる」
・「まだまだ書類文化なので、テレワークでは完結しない」

業務環境の不備

・「ネットワーク環境や機材、備品が揃っていない」
・「子供に邪魔をされ思うようにいかない。家事育児と仕事を同じ空間でやるのは難しい」

その他(リモートワークへの不慣れ)

・「Web会議での進行がスムーズに行えない」
・「モチベーションを保てない」
・「自宅に籠もっていると心身ともに疲れる」

  1. テレワークによる広告出稿の具体的な業務における生産性の変化
    広告出稿の具体的な業務において、どの業務がテレワークによって特に生産性に影響が出ているのか、広告出稿業務プロセスごとの生産性について調査しました。

生産性が向上した業務

テレワークによって広告出稿業務の生産性が向上したと回答した広告宣伝担当者に対し、生産性が向上している具体的な業務について調査し、以下の結果を得ました。

【図】生産性が向上している広告出稿業務

生産性が低下した業務

テレワークによって広告出稿業務の生産性が低下したと回答した広告宣伝担当者に対し、生産性が低下している具体的な業務について調査し、以下の結果を得ました。

【図】生産性が低下している広告出稿業務

生産性産が向上した業務として「戦略戦術設計」がもっとも多く挙げられ、生産性が低下した業務としては「実行プラン策定」がもっとも多く挙げられましたが、この2つの業務は、生産性が向上または低下した業務のいずれにも回答が集中する結果となりました。
生産性が向上した理由として「プランの策定に集中できるようになった」という意見が多く挙げられ、生産性が低下した理由としては「情報の共有が難しい」「頻繁なテレビ会議で時間がかかる」などが挙げられております。今回は広告出稿業務に携わるチーム人数については調査していないものの、チーム規模によるコミュニケーション量の多寡が広告出稿業務の生産性の向上・低下を分ける一つの要因になっているのではないかと推測されます。

また、テレワークの生産性を向上させるための対策については、「より快適な環境で業務できるよう会社から備品(モニターなど)を支給してほしい」「安定したネット環境の構築」など、業務環境の改善を求める意見が多く挙げられました。

■参考:広告出稿の業務プロセスの定義
・戦略・戦術設計(数値計画、ターゲット設定、訴求設定、チャネル設定)
・実行プラン策定(クリエイティブ設計、メディア選定、スケジュール設定)
・出稿・運用
・出稿・運用した結果のふり返り、ふり返りに基づく戦略・戦術のアップデート
・上長・経営陣への報告

調査の概要

調査名   :テレワークによる広告出稿業務への影響実態調査
調査対象期間:2020年4月
調査方法  :Webアンケート調査
調査対象  :以下の条件を満たす217人の広告宣伝担当者
       ・インターネット広告を出稿している企業の勤務者
        (インターネット広告のみを出稿している企業に限定せず、
         並行してオフライン広告を出稿している企業も含みます)
       ・その企業にて、広告出稿業務、ならびに出稿した広告の
        効果測定業務に現在従事している者
       ・その業務を、現在週に3日以上テレワークで行っている者

■株式会社サイカについて http://xica.net/
サイカは、“すべてのデータに示唆を届けすべての人に幸福を届ける”というミッションのもと、2012年の創業以来、統計分析システムの企画・開発・提供分野において急成長を続けているITプロダクト開発企業です。創業当時より「分析のプロ」ではなく「現場のプロ」であるビジネスパーソンをユーザー対象としており、その独自戦略のもとに鍛え上げられた、プロダクトの操作性と直観性が高く評価されてきました。

■XICA magellanについて http://xica.net/magellan/
インターネット広告(リスティング広告、動画広告など)、テレビCM、交通広告など多種多様な広告の効果を統合的に分析し、広告予算の最適な配分案を算出することで、企業の全体最適なマーケティング活動を支援する広告効果分析ツール。国内No.1のMMMツールとしてテレビCMを出稿する国内大手企業を中心に100社以上の企業に導入され、国内の広告宣伝費トップ100企業(*1)の10%の企業で広告分析にマゼランが利用されるなど、高い評価を得ています。

1 出典:「広告宣伝費」が多いトップ300社ランキング|東洋経済オンライン|2017年09月10日( http://toyokeizai.net/articles/-/187757 )

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