キユーピーが焼いたマヨネーズのおいしさを科学的に証明。卵黄が多いほど焼成時に風味がアップ!

【研究報告】10月23日(金) 日本味と匂学会で発表

キユーピー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役 社長執行役員:長南 収、以下キユーピー)は、マヨネーズを焼くとうま味とコクが増加し、さらに卵黄の配合量が多いほど風味が向上することを科学的に証明しました。本研究は、10月23日(金)に「日本味と匂学会 第54回大会」(オンライン開催)で発表しました。

マヨネーズを焼いたメニュー例:ブロッコリーとじゃがいもとゆで卵のマヨネーズ焼き

新型コロナウイルス感染症の影響で、自宅で簡単に調理をしたいと考える人が増え、マヨネーズを使った焼きメニューはさらに人気が高まっています。
パンや鮭などにマヨネーズをかけて焼く調理法は、マヨネーズを焼くことで風味が変化し、特徴的なおいしさが得られることは経験的にわかっていましたが、要因はこれまで解明されていませんでした。
今回の研究で、マヨネーズ中の卵黄の配合量が多いほど、マヨネーズを焼いたときにうま味とコクが増加することが科学的に証明されました。

キユーピーでは、マヨネーズを野菜にかけて焼いたメニューを新たに開発し、10月19日(月)から公開しています※。今後もマヨネーズのおいしさに関する研究を進め、マヨネーズの新しい可能性を探るとともに、食卓を楽しくし、生活に役立つ情報を届けていきます。
※ キユーピー マヨネーズキッチン  https://www.kewpie.co.jp/mayokitchen/tokushu/09.html

研究内容の概略:卵黄型マヨネーズにおける焼成香気の味覚への影響

①焼いたマヨネーズは濃厚になる

マヨネーズを焼いたときの風味の強さについて官能評価をした結果、マヨネーズを焼くと濃厚な風味になることがわかりました。

図1.風味の強さ

②マヨネーズを焼くとうま味とコクが増大する

マヨネーズを焼いたときの風味変化について機器分析(味認識装置、香気分析)した結果、マヨネーズを焼くとうま味とコクが増加し、卵黄に含まれるアミノ酸由来のうま味とコクにつながる香り(香ばしさに寄与する香気成分)が増大しました。経験的に感じていた焼くことによるマヨネーズの味の変化は、この風味の強化によるものとわかりました。

図2.旨味と旨味コク(味認識装置) ※未焼成を0とした場合
図3.香ばしさに寄与する香気成分(香気分析) ※未焼成を0とした場合

③卵黄の量が多いほどうま味とコクが増大する

マヨネーズの風味強化の要因を探るため、卵黄の量を変えたマヨネーズを味認識装置で分析した結果、卵黄の量が多いほどうま味とコクが増大しました。これは、官能評価、香気分析でも同様の傾向となりました。
よって、マヨネーズを焼いたときのおいしさには、原料中の卵黄の影響が大きいことがわかりました。

図4.焼成後の旨味と旨味コク(味認識装置)
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