日本における一般的な剽窃・コピペに関する意識や認知度

研究不正問題の課題と剽窃チェックツールの有用性

○ 日本国内における現状

近年、日本国内における剽窃やコピペによる深刻な問題がますます注視されてきています。
大学では、剽窃やコピペ等の不正をしない・させないための様々な取り組みも行われておりますが、まだまだ欧米諸国と比べると日本における剽窃に関する取り組みは十分とは言えません。

論文やレポートにおいて、自分の主張や意見を裏付けたり、より信用を持たせたりするために、引用を用いることは重要です。しかし、その引用のルールが守られていないことや、引用先が明記されておらず問題になってしまうことも多々起きているのです。
このような問題を防ぐためにも、学生への引用ルールやコピペ、剽窃等の不正に関する指導を行い、アカデミックインテグリティの質を高めることが重要になってきています。

特に大学においては、学生はコピペや剽窃は良くないという共通認識を持ってはいますが、実際にレポートを書く際にインターネットの情報や他人のレポートを丸写ししてしまう学生もいます。
現在の大学生にあたる若者たちは、早い段階でインターネットを利用しており、情報を簡単に入手してコピーできる環境に慣れてしまっていることも原因と言えます。

実際に、情報処理推進機構が2014年に行った「情報セキュリティの倫理に対する意識調査*」によると、「サイト上コンテンツのコピー利用経験」のあると回答した人は1割強でその中でも特に20代においては約2割の人が今までに何らかのコンテンツをコピーして利用した経験があると回答しています。

○ コピペ・剽窃の定義について

では、そもそもどこからが剽窃となるのかについて皆さんはご存じでしょうか?
実は、コピペや剽窃については日本語では明確な定義付けがありません。
文部科学省では「研究活動の不正行為等の定義*」の中で盗用について下記のように定めていますが明確にどこからが盗用になるという基準はないのです。

“(3)盗用 ほかの研究者のアイディア、分析・解析方法、データ、研究結果、論文又は用語を、当該研究者の了解もしくは適切な表示なく流用すること。”

そのため、教育者の方は学生のレポートや論文にコピペや剽窃の疑いがあった場合でも、目で見るだけでは判断がしづらく、明確にどこが類似しているかを見つけることも大変なのです。
更にチェックする必要のあるレポートの数が多くなればなるほど、チェック作業は大変になり、レポート同士のコピペやインターネットからの盗用、引用ルールが守られているかを確認することは容易ではなくなります。

○ 問題を未然に防ぐためのツール

このような問題を解決するためにも、多くの大学ではLMS(学習管理システム)を効果的に取り入れたり、レポートや論文をチェックするツールを導入したりしています。

CopyMonitorは文書同士の類似度をチェックして数値化したり、インターネット上の情報と比較をして類似箇所を検出したりするツールです。
CopyMonitorを利用することで、教育者の方がレポートチェック時に抱えている上述のような問題の解決にも繋がります。

例えば、学生のレポートをチェックする際、同じ課題を出すと似たようなレポートが提出されることが予測されます。
CopyMonitorでは下記のようにそれぞれの学生のレポートを同時にアップロードすることができ、類似度を並べて表示させることができます。

CopyMonitorサンプルページ
CopyMonitorサンプルページ

ここで記載されている類似度は、レポート全体の○○%の文章から類似が検出されたということを意味しているので、全体の類似度が低い場合でも実際に類似を検出した文章を見てコピペの有無を判断いただくことをお勧めします。

では、試しに類似度14%と出ている学生のレポートを見て、どのようにコピペを検出したのか確認してみます。
それぞれのレポートを目で見て学生同士が写して作成したかどうかや、インターネットからのコピペがあるかどうかを判断するのは難しいですが、コピペを検知するツールを使うことで下記のように一目瞭然になります。

CopyMonitorサンプルページ2
CopyMonitorサンプルページ2

このように、類似箇所を可視化、数値化することでレポートや論文評価の判断基準のひとつにすることができます。
また、剽窃を未然に防ぐための手段の一つとして、学生のコピペや剽窃に対する意識を高めるためにも、チェックツールを効果的にご利用いただき、同時に査読者や採点者の方々のレポートチェック時の負担を軽減していただければと思います。

○ まとめ

欧米諸国では、学生自身に剽窃チェックツールを使って自身のレポートや論文をチェックさせることを義務付けている学校も多くあり、インターネットの発達に伴いこれらの問題は私たちが更に意識を高くしていくべきことでもあります。
CopyMonitorが日本の学生のアカデミックインテグリティに対する意識を高めるためのツールとしてご利用いただけることを期待しています。

*参考サイト
・独立行政法人情報処理推進機構「2014 年度情報セキュリティの倫理に対する意識調査-調査報告書-」
http://www.ipa.go.jp/files/000044094.pdf

・文部科学省「研究活動の不正行為等の定義」
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu12/houkoku/attach/1334660.htm


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