不足する消毒液の代わりに酒税非課税の原料用アルコール　飛騨市の酒蔵「渡辺酒造店」が製造開始

2020-05-12 10:00

岐阜県飛騨市古川町の酒蔵・有限会社渡辺酒造店(所在地：岐阜県飛騨市古川町壱之町7-7、代表取締役社長：渡邉久憲)は、5月12日より消毒用エタノールの代用品となる手指消毒・除菌に使えるアルコール度数の高い原料用アルコールの製造を開始します。

原料用アルコール製造開始の背景

去る4月22日、厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染拡大で消毒液が不足している現状を踏まえ、酒造会社などが製造した高濃度(60～83度)のアルコールを使用することを特例として認めました。
これを受け、飛騨市の渡辺酒造店は5月12日より、消毒用エタノールの代用品となる手指消毒に使える原料用アルコールの製造を始めます。

当社は清酒の製造がメインですが、4月下旬に原料用アルコールの製造を申請済みで、関係省庁の指導のもとに5月22日から販売する予定です。
清酒製造用に保有する醸造用アルコールに醸造用仕込み水を加水するなどし、アルコール度数を90％以上から消毒用アルコールと同等の77％に落として製品化する方向で検討しています。
また、5月1日に国税庁酒税課より発表された、高濃度エタノール製品に係る酒税の取扱いにて、「高濃度エタノール製品」は、酒税法上の酒類ではなくなり、酒税は課せられないこととなりました。
これにより、300ml当たり酒税231円が免税となり、よりお買い求めやすい価格帯でご提供することが可能となりました。

商品名は「高濃度アルコール渡辺77」で、容量は300ml入りで664円(税別)。
消毒効果の高い77度のアルコール製品については、消防法の危険物に該当し、設備の関係もあり当社で1日に造ることができる量は80リットルまでと決められていることから、一週間に約1､000本が製造限度となります。
飛騨地域を中心とした医療機関、スーパー、量販店、酒販店等に優先的に供給します。5月22日以降、売り場に並ぶ予定です。
なお混乱を避けるため、渡辺酒造店の店頭での販売は行いません。

当蔵の渡邉久憲社長は「手指や医療機関の消毒に使える高純度で質の良い商品。医療機関と自治体へ真っ先にお届けしたい。ラベルの孔雀は、渡邉家に伝わる画(富田渓山)のもの。孔雀は毒蛇を喰うため、古来より一切の諸毒を除くものとされています。当家では家人が病に伏すとこの画を掛けて全快を祈願しておりました。感染予防に役立てるよう明るい話題を届けたい」と話しています。

ご購入について

飛騨地域を中心としたスーパー、量販店、酒販店(当蔵店頭での販売は行いません。)、インターネット通販、お電話、FAXにてお買い求めいただけます。

渡辺酒造店公式オンラインショップ　購入ページ
https://www.watanabeshuzouten.com/fs/watanabeshuzou/gd546
申込専用ダイヤルTEL：0120-359-352
　　　　　　　　FAX：0120-359-308

商品情報

商品名　　　：渡辺77
品目　　　　：原料用アルコール
原材料名　　：醸造アルコール(国内製造)
アルコール分：77％
内容量　　　：300ML
小売価格　　：664円(税別)
備考　　　　：火気厳禁
　　　　　　　●危険物第四類アルコール類
　　　　　　　●水溶性
　　　　　　　●危険等級II

渡辺酒造店について

創業150年目、地元米「ひだほまれ」を中心に醸す清酒「蓬莱(ほうらい)」を製造。日本酒業界低迷のなかで、当社も一時期は売上高2億円台まで低迷。現代表・渡邉が経営の舵取りを担ってから経営方針を一新、日本酒業界では珍しい「お客様との直接のふれあい」を最重要テーマに掲げ、直販、全国から1万人以上が集う蔵祭り、さらにはお客様が驚き、喜んでいただける企画性の高い日本酒を次々と発売(「非売品の酒」「蓬莱超ドS」、上智大学の学生と共同開発したイタリア料理にあう酒「Sui.Sui.Sui.」など)。この方針が支持され、一時期の低迷を脱し、売上12億円まで急成長を遂げた。経産省「地域未来牽引企業」やANAファーストクラスで供される日本酒として選定されるなど、地元・飛騨の経済活性化のための大きな役割を担おうとしています。

商号　　　：有限会社渡辺酒造店
責任者　　：代表取締役社長　渡邉久憲
所在地　　：〒509-4234　岐阜県飛騨市古川町壱之町7-7
HPアドレス：http://www.sake-hourai.co.jp/