新開発の4万2,000トン型木材およびばら積み貨物船“TESS42”~国内船主より初受注~

2019-06-28 10:00

 常石造船株式会社(本社:広島県福山市沼隈町常石1083番地、代表取締役社長:河野 健二)はこのほど、新開発の4万2,000トン型木材およびばら積み貨物船“TESS42”‘(※)複数隻を、国内船主より初めて受注しました。アジアにおける経済発展に伴う資源輸送の需要増加などを背景として、ハンディサイズの木材およびばら積み貨物船のさらなる大型化の新造船需要を見込み、既存の“TESS38”のコンパクトなサイズはそのままに、輸送能力を高めた船型として受注活動を進めていたものです。

 新たに開発した“TESS42”は、“TESS38”の設計思想を踏襲しつつ、同喫水での載貨重量を約2,000トン、満載時の載貨重量を約4,000トン増加して輸送効率を高めた船型です。甲板上に木材を搭載できる固縛装置を標準装備することでばら積み貨物と木材の同時輸送が可能で、さらに“TESS38”と同様に4基のデッキクレーンを搭載し、開口面積の広いハッチカバーと貨物艙に鉄鋼製品の輸送にも適したセミボックス型ホールドを採用することで、高い汎用性を実現しています。

 今回初受注の船舶は、窒素酸化物排出三次規制(NOx Tier3)に標準対応し、かつ硫黄酸化物(SOx)排出規制への対応としてスクラバー装置を搭載し環境性能を高めています。また、“TESS38”をベースに船型を最適化したことで優れた運航効率を実現。最新の電子制御エンジンの搭載などを合わせ、“TESS38”と比較して、同喫水および同船速にて、トンマイル当りの燃料消費量を約4%以上削減しつつ、大幅に航続距離を伸ばすなど、環境性能と実用性能を向上した新船型です。
 
 “TESS42”は、コンパクトでありながらも高い輸送能力と汎用性が評価され、今回の初受注に至りました。受注したTESS42は、中国の常石集団(舟山)造船有限公司で1番船を竣工予定です。常石造船では今後、国内外の顧客を対象に、営業活動を拡大する考えです。

※TESS(Tsuneishi Economical Standard Ship)シリーズ:
運航性能と経済性を両立する汎用性の高い船を目指して開発し、1984年にシリーズ最初の船型、TESS40(4万トン型ばら積み貨物船)を竣工。その後、TESS38、TESS45、TESS52、TESS58、TESS64、TESS999などバリエーションを増やし、国内外の船主から30年超にわたり支持され、竣工実績400隻を超える常石造船のヒットシリーズ。

■常石造船株式会社
2017年に100周年を迎えた常石造船(広島県福山市)は、造船・海運業を中心に事業展開する常石グループの中核会社です。国内の常石工場(本社)とフィリピン、中国、パラグアイの海外3工場を製造拠点に、3万トン~18万トン級のばら積み貨物船、コンテナ船、タンカー、客船などを建造しています。
URL:https://www.tsuneishi.co.jp/
代表取締役社長:河野 健二
事業内容:船舶の建造、修繕
創業:1917年(大正6年)7月
資本金:1億円
従業員:883人 (2018年12月時点)
事業拠点:常石工場(広島県福山市)
造船事業関連会社:
TSUNEISHI HEAVY INDUSTRIES (CEBU), Inc.(フィリピン・セブ島)
http://www.thici.com/
常石集団(舟山)造船有限公司(中国・浙江省)
http://www.tsuneishi-zs.com/
ASTILLERO TSUNEISHI PARAGUAY S.A.(パラグアイ・セントラル州ビリェタ市)
http://www.tsuneishi.com.py/
常石鉄工株式会社(広島県福山市)
https://www.tsuneishi-iw.jp/
常石商事株式会社(広島県福山市)
https://www.tsuneishi-trading.co.jp/
常石エンジニアリング株式会社(広島県福山市)
http://www.tsune-e.com/
株式会社三保造船所(静岡県静岡市)
http://www.mihozosen.co.jp/

- 本件に関するお問い合わせ先 -
ツネイシホールディングス株式会社
マーケティングコミュニケーション部
pr@tsuneishi.com 
TEL:084-987-4915

TESS42の外観イメージ(CG)
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