自動車購入、車検、タイヤ・エンジンオイル・バッテリー交換に関する消費者調査
「信頼できる店」が購入だけでなく車検、タイヤ等交換全般でも重視
GfK Japan(東京:中野区)は、全国の約3,600人の消費者に対し、自動車購入、車検、タイヤ・エンジンオイル・バッテリー交換について、購入・交換場所やその理由、自動車及び自動車用品販売店に対する印象や期待すること等の調査を実施し、その結果について2023年12月14日に発表した。
概要
・ 自動車購入、車検、タイヤ・エンジンオイル・バッテリー交換で利用したい店舗は「信頼できる店」が最も高く54%。
・ 自動車の購入、直近の車検実施場所としては自動車ディーラーとの回答が多く、それぞれ72%、57%。
・ タイヤ・エンジンオイル・バッテリー交換では、自動車購入から年月が経つと、自動車ディーラーからカー用品店など他の販売店に移行する傾向が見られた。
【自動車購入】
自動車の購入場所として最も多かったのは自動車ディーラーで72%を占めた(図1)。中古車購入者ではその割合は37%にとどまり、チェーンの中古車販売店(25%)や個人の自動車販売店(22%)など、自動車ディーラー以外の販売店が過半を占めた。その店舗で購入した理由については、自動車ディーラー、チェーンの中古車販売店では「欲しい車があったから」が最も多く、それぞれ35%、31%であった。またチェーンの中古車販売店では「車の価格が安かったから」との回答が27%と2番目に多く、価格面も重視されていることがうかがえる。個人の自動車販売店では「車の価格が安かったから」が23%、「いつも使っている店だから」が22%とほぼ同数であり、価格だけではなくその店の馴染みがあることがポイントといえそうだ。
【車検】
直近で車検を実施した場所について調査したところ、回答者3,028人のうち57%が自動車ディーラーと最も多く、次いで20%が車検・整備工場、6%がカー用品店であった。その店舗で車検を実施した理由については、自動車ディーラーで多く挙げられたのは「その店舗で車を購入したから(36%)」であったことに対し、車検・整備工場では「いつも使っている店舗だから(37%)」「費用が安かったから(35%)」であった。またカー用品店やガソリンスタンドでは「費用が安かったから」との回答が多くそれぞれ50%、61%と半数を超えた。加えて「自宅から近かったから」がカー用品店では37%、ガソリンスタンドでは43%であったことから、カー用品店やガソリンスタンドでは費用と立地の側面が重視されているといえる。次回の車検でも同じ店舗を利用したいか聞いたところ「利用したい」との回答は全体では57%で、特に個人の自動車販売店では65%、車検・整備工場では61%に達した(図2)。
【タイヤ・エンジンオイル・バッテリー交換】
タイヤ・エンジンオイル・バッテリー交換で共通する特徴として、自動車の購入から年月が経つと自動車ディーラーから他の販売店に移行することが挙げられる。直近のタイヤ交換は、新車購入から3年未満ではディーラーが54%と半数を超えたが、8年以上前では36%にとどまった(図3)。ディーラーからの移行先としてはカー用品店が多く、新車購入から3年未満では14%であったものの、8年以上前では22%に達した。なお中古車で購入から7年以上経過した場合は、カー用品店との回答が31%と最も多く、自動車ディーラー(12%)を大きく上回った。
エンジンオイル交換は特に自動車ディーラーの比率が高く、全体で53%と過半を占めた。その一因として重視されるのは自動車ディーラーの「メンテナンスパックに加入していたから」で、29%が自動車ディーラーでエンジンオイル交換をした理由として挙げた。
カー用品店でエンジンオイル交換、バッテリー交換をした理由で「そのお店の会員になっていたから」といった回答は一定数あり、エンジンオイル交換では30%、バッテリー交換では21%と、会員制度が奏功している様子がうかがえる。
【自動車・自動車用品販売店に求めること】
今後、自動車購入や車検、タイヤ・オイル・バッテリー交換をする際に、利用したいお店はどのようなお店か聴取したところ「信頼できる店であること」が最も多く54%であった(図4)。次いで「店員の対応が誠実であること」が39%、「車検や交換の内容をきちんと説明してくれること」「価格が明瞭であること」がともに38%であった。男女別に回答比率をみると「信頼できるお店であること」は男性で53%、女性で58%、「店員の対応が誠実であること」は男性で36%、女性で47%となるなど、全般的に女性のほうが回答比率が高い結果となった。これらのことから、消費者は自動車・自動車用品販売店を信頼して車を預けたい、車検や整備、交換作業について納得できる説明を得たい、という意向が読み取れる。
※ 「自動車購入、車検、タイヤ・エンジンオイル・バッテリー交換に関する調査」概要
■調査期間:2023年10月6日~10月10日(計5日間)
■調査対象:18~69歳の国内居住者で、新車/中古車を購入・所有し、その車を月2回以上運転する人
3,625名(ノンウェイト集計)
■調査方法:インターネット調査
■回答者属性:性、年代、居住都道府県
■車関連情報:所有車情報(メーカー、ボディタイプ、新車/中古車、購入時期)、運転頻度、年間走行距離
■調査内容:自動車購入(購入場所、購入場所選択理由、費用、満足度、次回利用意向)
車検(実施場所、実施場所選択理由、満足度、次回利用意向)
法定点検(実施経験、実施場所、満足度、次回利用意向)
タイヤ交換(購入・交換場所、交換場所選択理由、満足度、次回利用意向)
エンジンオイル交換(購入・交換場所、交換場所選択理由、満足度、次回利用意向)
バッテリー交換(購入・交換場所、交換場所選択理由、満足度、次回利用意向)
自動車業界への関心ごと、販売店に対する印象の変化、自動車・自動車用品販売店に求めること