【名城大学】外国語学部の宮下ゼミが難民の故郷の味を学食で提供
外国語学部の宮下大夢准教授とゼミ生は10月29日、認定NPO法人難民支援協会(JAR)と学生が共同で行うプロジェクト「Meal for Refugees(M4R)」と連携し、ナゴヤドーム前キャンパスの学食「M Patio」で難民の故郷の味をメニューの1つとして提供しました。メニューはミャンマーの山岳民族「チン族」の郷土料理「鶏肉と小松菜のカレー」。限定25食、600円で提供され、難民支援のための募金活動も行いました。
宮下ゼミは学生が中心となり、「世界の難民問題について知り・伝え・行動する社会連携実践演習」に取り組んでおり、今年7月には「名城大学難民映画祭2024」も初開催。身近なところからできる国際協力をモットーに、今回は「食べて難民支援」として企画されました。
ゼミ生「“遠い国で起きていること”ではなく、身近な問題だと感じて」
ミャンマーは2021年2月の軍事クーデター発生後、内戦が続いており、山岳民族「チン族」が暮らすチン州やザガイン管区でも戦闘が激化。企画したゼミ生の1人は「“遠い国で起きていること”と思われがちだが、日本に逃れてくるミャンマー人は増えており、“自分たちの近くで起きていること”と感じてもらいたかった」と意図を話し、難民支援協会が出版したレシピ本『海を渡った故郷の味』の中から、同メニューの提供を決め、学食「M Patio」の協力で事前に試食も行い当日に臨みました。
宮下准教授は「ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ・イスラエル戦争はメディアで取り上げられ、関心も高いが、ミャンマーの内戦は関心が薄れている。このカレーを通して一人でも多くの方にミャンマーの現状や難民について知ってほしい。学生が支援の主体となって、社会と関わりながら学んでほしい」と話し、「来年も学生たちと相談しながら、難民支援や関心を高める取り組みを継続していきたい」と抱負も語りました。
認定NPO法人難民支援協会
日本に逃れてきた難民が、新たな土地で安心して暮らせるように支え、共に生きられる社会の実現に向けて取り組んでいる認定NPO法人。専門スタッフが難民問題への法律面、生活面、就労面での支援を行っているほか、制度改善のための政策・調査研究、情報発信など、日本の難民保護を目的として総合的に活動。国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所のパートナー団体。
Meal for Refugees
Meal for Refugees(M4R)は、日本に暮らす難民の故郷の味を学生食堂で提供し、「食」を通じて難民を知る・支える活動。難民支援協会が出版したレシピ本『海を渡った故郷の味』から生まれたプロジェクト。学生と難民支援協会が共同で実施している。