サツマイモを使ったメタンガスエネルギー実験教室 福島県川俣町立富田小学校にて

2019-06-26 14:30

近畿大学(大阪府東大阪市)は、令和元年(2019年)7月2日(火)、福島県川俣町の富田小学校にて、サツマイモを使ったメタンガスエネルギー実験教室を実施します。近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)生物工学科生産環境システム工学研究室教授の鈴木高広が、実用化に取組むサツマイモのメタン発酵実習や、そのガスによる発電実験や調理実験を行います。

【本件のポイント】
●"オール近大"川俣復興支援プロジェクトとして、サツマイモを使ったエネルギー実験を実施
●ペットボトルでサツマイモのメタン発酵実験を行い、そのガスによる発電と目玉焼き調理を体験
●川俣町と近畿大学との包括連携協定に基づき、町の復興、発展に向けた協力体制を強化

【本件の概要】
東日本大震災以降、近畿大学は"オール近大"川俣町復興支援プロジェクトとして、東日本大震災に伴う原発事故により一部が計画的避難区域に指定された川俣町の早期復興を、総力を挙げて支援してきました。その一環として、町の保育園、幼稚園、小学校にて、土壌汚染の心配がないサツマイモ栽培および収穫事業、そしてサツマイモを発酵させることで発生するイモメタンガスを使ったエネルギー実験を実施することで、町の子どもたちの豊かな体験を応援します。

【開催概要】
日時:令和元年(2019年)7月2日(火)9:15~10:00
場所:川俣町立富田小学校
   (福島県伊達郡川俣町鶴沢林山18)
   TEL(024)565-2184 FAX(024)565-2187
対象:小学校2年生(9人)

【本件の背景】
近畿大学生物理工学部教授の鈴木高広が考案した「ポット鉢栽培法」※ で生産された作物は、汚染された土壌を一切使用せず栽培されるため、放射能汚染を避け、安心して食用に利用することができます。平成25年(2013年)から続けている本活動は、近畿大学が福島県川俣町の復興支援として取り組んでいる"オール近大"川俣町復興支援プロジェクトとして、町の子どもたちがサツマイモの栽培を通して未来への夢と希望を育てることを応援するものです。震災後初めての収穫は子どもたちに大好評で、以降も毎年改善を重ね、今では大きなサツマイモが収穫できるようになりました。また、児童がイモを使ったエネルギー実験を体験することにより、新たなサツマイモ活用法の普及につなげます。
川俣町は平成29年(2017年)3月に避難指示が解除されたことを受け、さらなる復興と発展に向けて動き始めました。近畿大学は、平成29年(2017年)5月16日に締結した川俣町との包括連携協定に基づき、さらに密接に連携・協力し、地域社会の発展、教育・研究の振興及び人材の育成を目指します。
※「ポット鉢栽培法」は、ポリエチレン製で軽量のポットを使用した底面から給水して土壌の乾燥を防ぐ栽培法で、微生物や有機物が豊富な根の周辺土壌がポットの範囲に制限されることと十分な水分補給により、従来の5~10倍の収穫率でサツマイモを安定的かつ大量に生産できます。

【"オール近大"川俣町復興支援プロジェクト】
近畿大学が、14学部48学科を擁する総合大学としての研究力を生かし、東日本大震災に伴う原発事故により、一部が計画的避難区域に指定された川俣町の早期復興を、大学の総力を挙げて支援するために立ち上げたプロジェクトです。近畿大学教員が提案した復興支援策を、1.農業・産業・町づくり振興支援、2.除染推進支援、3.健康・心身ケア支援、4.放射線・放射能測定支援のグループに分け、川俣町民の意向を取り入れつつ、平成25年(2013年)5月から本格的に実施しています。

【関連リンク】
"オール近大"川俣町復興支援プロジェクト
https://www.kindai.ac.jp/about-kindai/social-activity/earthquake-east-japan/all-kindai/

生物理工学部生物工学科 教授 鈴木 高広(スズキ タカヒロ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/146-suzuki-takahiro.html

昨年のメタンガスエネルギー実験の様子
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