I-PEX、ドローンの航行安全性を担保する バッテリー接続用コネクタを開発、2023年に販売開始
I-PEX株式会社(本社:京都府京都市、代表取締役社長執行役員:土山 隆治、東証プライム市場 コード番号:6640、以下 I-PEX)は、ドローンの航行において発生する振動や衝撃に対応し、航行安全性を担保するバッテリー接続用コネクタ「AV-B60/AV-B90」を開発中です。2023年5月にサンプル出荷、同年9月に販売開始を予定しています。
「AV-B60/AV-B90」の特長
ドローンの世界での市場規模は2021年時点で約1.8兆円と推計されます。今後産業用を中心としたドローンの活用が進み、2027年には3兆円に迫る規模へ拡大すると予測されています。(※)
人の頭上を飛ぶドローンにはさまざまな安全対策が求められる一方で、2022年現在、ドローンのバッテリー接続において十分な航行安全性を満たすコネクタは市場に存在しません。
「AV-B60/AV-B90」は、次の4つの特長によって、安全なドローン航行やドローン製造時の作業性向上に寄与する新たなバッテリー接続用コネクタです。
※出展:矢野経済研究所「ドローン(UAV/UAS)の世界市場に関する調査」
( https://www.yanoict.com/summary/show/id/672 )
- 嵌合ロック
コネクタに嵌合ロック機構を実装し、ドローン航行時の振動や衝撃による意図しない嵌合外れを防止します。
- 緊急抜去
ドローンに異常が発生した場合、嵌合ロック機構が有効な状態においても、嵌合ロック機構を操作することなく一定の力で電線を引っ張ることで電線を抜去し、迅速な電源遮断が可能です。
- 半嵌合の防止
半嵌合を防止する形状を設けることで、正しく嵌合できているかを視覚的に確認可能です。あわせて、嵌合時に発生するロック音によって、嵌合状態を聴覚的にも確認可能です。
- こじり嵌合対策と端子バネ部の過大変形防止
どの角度で挿入してもハウジングが内部の端子部に接触しない構造とすることで、嵌合による端子の損傷、変形を防止します。さらに、間口部のハウジング肉厚を厚くすることで強度を上げ、こじり嵌合によるハウジングの割れや亀裂を防止します。
端子バネ部の根元に荷重受け部を設けています。ドローンの落下時や衝突時にも端子バネ部への荷重を最小限に抑制し、変形を防止して安定的な接続を維持する構造を採用しています。
AV-B60/AV-B90製品スペック
AV-B60
定格電流 :定格40A(瞬間 60A)/コネクタ
(AWG#12使用時)
極数 :2
使用温度範囲 :-40℃~120℃
結線方法 :はんだ付け
適用電線サイズ:AWG#12-16(1.25sq-3.5sq)
アンチスパーク:無
コネクタ挿入力:30N以下
コネクタ抜去力:30N以下
コネクタ保持力:60N以上
耐電圧 :500V DC
AV-B90
定格電流 :定格70A(瞬間 90A)/コネクタ
(AWG#8使用時)
極数 :2
使用温度範囲 :-40℃~120℃
結線方法 :はんだ付け
適用電線サイズ:AWG#8-12(3.5sq-8sq)
アンチスパーク:有
コネクタ挿入力:40N以下
コネクタ抜去力:30N以下
コネクタ保持力:60N以上
耐電圧 :500V DC
※本製品は開発中のため、仕様などを予告なく変更する可能性があります
I-PEX株式会社について
I-PEXは、グローバル市場で閃きや驚きという価値を提供する「ものづくりソリューションエキスパート」を意味します。1963年、精密金型メーカーの「第一精工」として誕生。以来、数々の世界初や独自の製品、ソリューションを生み出してきました。現在は「コネクタ及びエレクトロニクス機構部品」「自動車電装・関連部品」「半導体設備及びその他」の3つの事業分野を展開。「最・尖端を、世界へ」拡げることで、次代を切り拓く世界のあらゆるお客様とともに、デジタル社会の心躍る価値創造に貢献します。
商号 :I-PEX株式会社
代表者:代表取締役社長執行役員 土山 隆治
所在地:〒612-8024 京都市伏見区桃山町根来12番地4
設立 :1963年7月10日
資本金:109億6千8百万円(2021年12月31日時点)
URL :コーポレートサイトサイト: https://corp.i-pex.com
コネクタサイト : https://www.i-pex.com/