フェミニンケアを支える「ハナミスイ」製品の生産体制と品質管理

腟洗浄器「インクリア」やルブリカント「Rainbow23」は、デリケートな腟に入れて使用する製品です。その生産体制や品質管理はどうなっているのでしょうか。その疑問を解くため 、品質管理部医療機器総括製造販売責任者の深澤が、品質管理部の役割やハナミスイ製品の品質管理について紹介します。

製品の安全性や有効性を支える品質管理部

ハナミスイは現状、アプリケータ製品は韓国工場で製造し、製品化したものを輸入するというかたちをとっています。かつては一部日本での国内生産を行っていた時期もありますが、現在は韓国で製造したものを輸入して日本で販売しています。そのため、輸入にあたって韓国から入ってきた製品の品質管理を行う必要があります。具体的には、韓国からコンテナをそのまま輸入して、製品を箱から出して抜き取り検査を行っています。ハナミスイでは、医療機器や化粧品だけでなく、雑貨についても同じ手順で品質検査をしています。医療機器や化粧品は薬機法上、トレーサビリティ(製品追跡)を確保する必要があるので、製品がいつどこからやってきてどこへいったのかを記録して管理しています。

品質管理部医療機器総括製造販売責任者の深澤佳道
品質管理部医療機器総括製造販売責任者の深澤佳道

韓国工場から輸入した医療機器や化粧品は、所定の倉庫で保管し、品質検査を行います。これらの製品を保管する倉庫は、包装・表示・保管に関する許可や、(医療機器の場合は)管理区域としての届け出も必要です。ハナミスイの製品は、こういったルールに則って輸入、保管されています。

製品の輸出入や製品開発に関する業務も

また、品質管理部では製品の品質管理を行っていますが、実際には生産管理本部として、製品の輸出入や製品開発に関する業務も担っています。既製品の場合は、品質チェックを行い倉庫で出荷できる形にする、といった流れで販売に至りますが、新しい製品を輸入する場合は、製品の分類を明確にしたうえで販売許可を取り、製品によっては安全性のチェックを行います。

生産部の様子
生産部の様子

ただし、海外から来る製品は日本の法律に読み替える必要があります。海外では雑貨の分類で販売できるものも、日本では雑貨で販売できないことがあるからです。ハナミスイでは現在、台湾・香港・モンゴルなどへ製品を輸出していますが、日本から海外に輸出する場合も同様に、各国の法律やルールに則らなければいけません。成分などのルールが頻繁に改定されるような国もあるので、各国のルールを確実に遵守するのは大変な部分もあります。

アイディアを製品化するためのプロセス

また、私たちはアイディアを製品化する生産管理本部の一部署でもあるので、他部署と協力しながら、着想をもとに作りたいものが決まれば生産工場と相談をし、企画書や製品標準書を作成して原料を輸入する手続きを取ります。パッケージデザインをどうするのか、日本の法律に合うようなラベルを付けるのか、それともパッケージから作って輸入するのか、そういった調整をして最終的に韓国から輸入する流れとなります。生産計画から製品の製造、輸入までに関わる業務を行っています。

生産部の様子
生産部の様子

ハナミスイの「なんでも屋」?!

私は肩書き上、品質管理部医療機器総括製造販売責任者、つまりは品質管理や製造販売の総括的な責任を負っているわけですが、これまで他の医療分野でキャリアを重ねてきたこともあり、社内では「なんでも屋」のような役割をしています。社内での力仕事に始まり(笑)、薬事的な面での営業のサポートや展示会での製品紹介、さらにはトレンドのリサーチなど、様々な業務に取り組んでいます。

日本の品質基準は海外ではブランド力に

海外と比べれば、日本の品質水準は高いです。私たちにとっては当たり前の基準ですが、海外の人からすれば「なんでそこまで厳しいのか」という見方もされます。日本での品質基準を保つことは、海外展開するうえで重要です。

ただ、日本の品質の厳しさは海外においてはブランド力になりますが、日本ではそれが当たり前ですから、日本の要求を海外の製造元にどのように伝えるかということも大事になってきます。

“Made in Japan”を世界に届けたい

今現在、ハナミスイ製品は韓国の工場で製造したものを日本に輸入して販売していますが、会社としては近いうちに国内生産を実現したいと考えています。アジア市場や他地域への輸出を展開したいです。“Made in Japan”は世界において強いブランド力を発揮します。国内生産のハナミスイ製品を世界に届けるために、その体制を会社としても早く整えたいです。

ハナミスイ製品の品質向上のために

日本の医療機器はかなり細かい品質基準が定められています。例えば、腟洗浄器のインクリアは管理医療機器(クラスⅡ)の中の家庭用医療機器という分類で、これには第三者認証が必要です。製品の品質などに関して、年に1度、サーベイランス(第三者機関による審査)があります。この審査に通らなければ製品を販売することはできません。品質を担保するために国が定めているこういった細かなルールをしっかりとクリアしていくことがまず大切です。

ただ、限りなく同じ使用用途でも、「医療機器」ではなく「雑貨」という分類の製品は安全性や性能が保証されているとは言い切れず、実際、市場には粗悪品が流通しているのも現状です。「医療機器」であれば、国の定める品質の基準をクリアしなければいけませんが、「雑貨」は様々な規制から外れてしまうわけです。特にネット販売では様々な商品が出回っているので、注意が必要です。

生産部の様子
生産部の様子

「医療機器」として品質が保証された製品づくりを

今後のハナミスイとしては、女性の身体に寄り添う新製品の開発はもちろんのこと、国が設けているルールよりもさらに安全性が担保されるようなルールをメーカーとして定めることを目指しています。私個人としても、雑貨ではなく、「医療機器」として品質が保証された製品を作りたいと強く思っています。


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