ベイン・アンド・カンパニー 『日本とアジア太平洋地域における 消費者のサステイナブル意識調査レポート』発行
約8割の日本の消費者は割高であってもサステイナビリティに配慮した 商品に対する購買意欲が高い一方、情報不足により実購買には至っていない
ベイン・アンド・カンパニーは、この度、サステイナビリティに対する欧米、アジア太平洋、日本の消費者意識に関するレポートを2022年6月6日に発行致しました。
サステイナビリティに対する世界の意識は急速に高まっており、その定義も環境、社会、企業ガバナンスの各方面で進化しています。企業はこのような変化が自社のビジネスやブランドに何を示唆しているか早急に見極めようとしています。
消費者のサステイナビリティに対して抱く意識を解き明かすため、ベインは2021年に欧州で実施した大規模消費者調査に続いて、アジア太平洋地域でも同様の消費者調査を実施しました。今回のレポートは、2022年1月に実施したアジア太平洋の11カ国(インド、インドネシア、オーストラリア、韓国、シンガポール、タイ、中国、日本、ベトナム、フィリピン、マレーシア)における16,000人以上の消費者を対象とした調査の分析結果です。
アジア太平洋地域の消費者は、欧米諸国と同等に環境に対する関心が高く、健康に関連するESGには欧米諸国以上に高い関心を払っています。また、9割がサステイナビリティに配慮した製品に対し、プレミアム(上乗せされた割増金)価格を支払っても購買したいと考えています。
一方、日本の消費者については下記のような特徴が見られました。
●約8割の日本の消費者がプレミアム価格を支払ってもサステイナブルな製品に対し購買意欲を見せていますが、実購買につなげるための課題は多く、特に「何がサステイナブルなのか」という基本的な情報がわかりにくいことが実購買を妨げています。
●商品を購入する際に、環境及び社会的なサステイナビリティを最優先にする日本の消費者セグメントの割合は、アジア太平洋地域・欧米に比較すると、消費者全体の5%と非常に限定的であることが明らかになりました。(中国は日本の5倍、タイ・インドは日本の4倍)
●日本人消費者の中ではZ世代(18-24歳)におけるサステイナビリティ志向型セグメントが9%と他世代の2倍となっています。
日本を含む世界の消費者は、企業(消費財メーカー・小売業者)が商品開発やマーケティング等を通してサステイナビリティに対する理解・購買を主導することを期待しています。日本に本社機能を持つ企業は、日本とその他地域の異なる消費者像を踏まえて商品開発・マーケティングに挑む必要があります。日本においてはサステイナブル意識及び顧客生涯価値が高いZ世代のニーズの取り込みや、「健康」に関連する要素をサステイナブル商品に組み合わせることが重要となります。また、複数の企業が連携して業界共通のサステイナビリティ指標を設立し、業界全体でサステイナブル商品の実購買につなげるといった取り組みも求められています。
レポートは当社ホームページからご覧いただけます。
●日本とアジア太平洋地域における消費者のサステイナブル意識調査
https://www.bain.com/ja/insights/japan-esg-report-2022/
●Unpacking Asia-Pacific Consumers' New Love Affair with Sustainability(英文アジア太平洋地域消費者意識調査)
https://www.bain.com/insights/unpacking-asia-pacific-consumers-new-love-affair-with-sustainability/
ベイン・アンド・カンパニーについて
ベイン・アンド・カンパニーは、未来を切り開き、変革を起こそうとしている世界のビジネス・リーダーを支援しているコンサルティングファームです。1973年の創設以来、クライアントの成功をベインの成功指標とし、世界39か国64拠点のネットワークを展開しています。クライアントが厳しい競争環境の中でも成長し続け、クライアントと共通の目標に向かって「結果」を出せるように支援しています。ベインのクライアントの株価は市場平均に対し約4倍のパフォーマンスを達成しており、私たちは持続可能で優れた結果をより早く提供するために、様々な業界や経営テーマにおける知識を統合し、外部の厳選されたデジタル企業等とも提携しながらクライアントごとにカスタマイズしたコンサルティング活動を行っています。
商号 : ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポレイテッド
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