CARTA HOLDINGS、デジタルサイネージ広告市場調査を実施

~2021年のデジタルサイネージ広告市場規模は594億円の見通し、2025年には1,083億円と予測~

株式会社CARTA HOLDINGS(本社:東京都渋谷区、代表取締役会長:宇佐美 進典、代表取締役社長:新澤 明男、以下 「CARTA HD」)は、株式会社デジタルインファクト(東京都文京区、代表取締役社長:野下 智之)と共同で、デジタルサイネージ広告市場(※1)に関する調査を実施しました。その結果、2021年のデジタルサイネージ広告市場規模は594億円の見通し(前年比114%)となり、2025年予測は、2021年比約2倍の1,083億円となりました。

新型コロナウイルス感染拡大防止策などに伴うデジタルサイネージ広告市場の低迷は2020年で底を打ち、2021年は回復基調にあるものの、コロナ禍以前となる2019年時の市場規模までには達していません。需要増に貢献することが期待された東京五輪は多くの競技で無観客開催となったために、その影響は限定的なものに留まりました。

一方で配信面は充実と拡大の一途を辿っています。鉄道の主要駅に設置された特大サイズの媒体が通勤客の関心を引き、美容院、スーパーマーケット、エレベーターといった屋内空間ではデジタルサイネージを目にする機会が急激に増えました。さらにはタクシーの車窓や喫煙所といった新たなスペースへの取り付けも進められています。経済動向と連動した広告需要の回復を受け止める基盤の整備は着実に進捗しており、今後の市場成長が見込まれます。

また昨年時と比較して、業界やカテゴリによって市場回復の度合いやペースに違いが出始めました。今後は人流及び事業の回復が速いカテゴリが、市場全体の回復に貢献していくことが見込まれます。

多くの市場関係者が広告効果の可視化やその評価方法の標準化を依然として重要な課題であると受け止めています。様々なステークホルダーが参画した検討会を通じて協議が行われるなど、具体的な取り組みも開始されています。

配信面が拡大し、効果測定に関する課題が解決すれば、これまでデジタルサイネージ広告の出稿実績がなかった広告主からの需要を取り込むことができると期待されています。今後数年間はたとえ人流が2019年時の規模にまで回復することはなくとも、こうした新たな広告需要を吸収していくことで、2025年のデジタルサイネージ広告市場規模は2021年比約2倍の1,083億円規模に達すると予測します。

なお、本調査は2019年よりCARTA HDのグループ会社である株式会社サイバー・コミュニケーションズが発表してきましたが、今回よりCARTA HDが調査を実施しました。
調査手法や調査内容は変更せず、これまでの過去の調査推計値も引き継いでおります。

【調査結果】

■2021年セグメント別デジタルサイネージ広告市場規模推計

2021年のデジタルサイネージ広告市場規模は前年比114%、594億円と推測されます。交通機関は343億円で全体の57.7%、商業施設・店舗は108億円で全体の18.2%、屋外は75億円で全体の12.6%、そしてその他は68億円で全体の11.4%を占めると推測されます。

■交通

鉄道車両や駅施設、タクシー、バス、空港、航空機などが含まれます。新型コロナウイルス感染症拡大抑止を目的とした緊急事態宣言の発令などを受けて、人流の減少を理由とする広告効果の減少や世間からの反発に懸念を抱いた広告主が出稿を控える傾向が続きました。

その中で、タクシー広告への出稿は際立って速いペースで回復しています。経営層向けのターゲティングメディアとして確立したことに加えて、媒体の新規取付けも継続している最中にあり、更なる市場の成長が見込まれます。

またデジタルサイネージ広告市場全体の約6割を占める鉄道車両や駅施設においては東京五輪に合わせて新規媒体の取り付けが積極的に行われたため、配信面が一気に拡大しました。駅施設に配信されたデジタルサイネージ広告がSNSなどで話題となる事例も多数報告されています。緊急事態宣言の解除後は、人流の戻りに伴う需要回復が期待されるカテゴリです。

■商業施設・店舗

スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストア・薬局をはじめとする小売店やショッピングモール、美容室、飲食店などが含まれます。いずれも媒体の新規取り付けが積極的に行われているため、今後は広告配信面の拡大に伴う急激な市場成長が見込まれるカテゴリです。

とりわけスーパーマーケットの食品エリアでは小型のデジタルサイネージ端末を目にする機会が増えました。コロナ禍でも人流の減少が限定的であり、感染状況に左右されにくいという特徴があります。

現在は小売店を通して自社製品を販売する食品・飲料メーカーなどの販促費からの広告出稿などに支えられていますが、配信面数が一定規模に達すれば、マス広告向けの広告宣伝費の対象となり、飛躍的な成長を遂げることが期待されています。

さらには大手コンビニエンスストアでの実証実験も進められており、非常に大きな可能性を持ったカテゴリです。

■屋外

外出自粛措置と関連して夜間の放映が制限されるなどした結果、コロナ禍の影響を大きく受けました。一方で若者向けのターゲティングメディアとしての評価を確立した渋谷駅周辺のデジタルサイネージ端末への出稿は好調を維持しています。

また新規参入を果たした事業者が存在感を高めており、プログラマティックな広告配信向けの環境基盤の整備に向けた取り組みも積極的に行われているカテゴリです。

デジタルサイネージ端末一つ当たりの広告視聴者が最も多くなり得るカテゴリであるがゆえに、広告効果の測定のあり方についての課題意識が強いという特徴があります。また媒体のオーナーが乱立しているため、ネットワーク化しにくいとの課題も指摘されています。

目下ではメディアレップ事業者やテクノロジー事業者がこれらの課題の解決に取り組んでいます。今後も引き続き市場変革が行われていくことが予想されます。

■その他

地方自治体の建物内や、商業ビル及び居住用マンションのエレベーターなどが含まれます。また日本全国に約2万4,000局を展開する郵便局でも実証実験が行われています。ただ現時点では行政サービスや住民や利用者に対する情報案内の一環として利用される傾向が強く、広告配信面として積極的に活用されるには至っていません。長期的かつ潜在的な可能性を持った市場です。

尚、映画館(シネアド)は、映画の公開が正常化したことで、映画会社による出稿が既に回復しました。一般広告主の出稿についても回復基調にあります。

セグメント

セグメントにおけるデジタルサイネージ広告の主な配信先


交通

鉄道(車両・駅)、タクシー、空港、航空機、バス車両、バス停


商業施設・店舗

スーパーマーケット(店頭、店内)、コンビニエンスストア、ドラッグストア、美容院、飲食店、ショッピングモール、薬局・病院


屋外

大型ビジョン、アミューズメント施設、その他屋外に設置されているデジタルサイネージ


その他

公共施設(自治体・郵便局・教育施設・その他公共施設)、マンション、ホテル、エレベーター、映画館(シネアド)


※1:デジタルサイネージ広告とは、公共機関、商業施設、屋外などに設置されたデジタルで稼働するサイネージ上に表示される広告。デジタルサイネージの設置者及び関係者を除く、第三者が広告宣伝活動などを目的に費用を支払うことで利用が出来るものを対象とする。市場規模は、広告主によるデジタルサイネージ(上で表示される)広告媒体に対する年間支出総額とする。一部、商取引上媒体費と制作費が不可分とされているものを除き、媒体費のみを対象とする。

<調査概要>

調査対象 :デジタルサイネージ広告関連事業者
調査手法 :CARTAHDならびに、デジタルインファクトが保有するデータ、公開データ、デジタルサイネージ広告事業にかかわる企業へのインタビュー調査
調査時期 :2021年9月-11月
調査主体 :株式会社CARTA HOLDINGS
調査実施機関:株式会社デジタルインファクト
本調査では、デジタルサイネージ広告を、交通機関/商業施設・店舗/屋外(OOH)/その他の4つに分類し、2020年の推計と、2025年までの予測を行った

*本調査結果は、コロナウイルス感染拡大状況が調査実施時期以降に極端に悪化しないことを前提として算出しています。

【株式会社CARTA HOLDINGS】

上場市場:東証一部(証券コード3688)
所在地 :東京都渋谷区道玄坂1-21-1渋谷ソラスタ15F
URL   :https://cartaholdings.co.jp/ 
代表者 :代表取締役会長宇佐美進典/代表取締役社長新澤明男
決算期 :12月31日
主要株主:電通グループ
事業内容:アドプラットフォーム事業/パートナーセールス事業/コンシューマー事業


【報道関係者お問い合せ先】
株式会社CARTA HOLDINGS 広報担当 
お問い合わせフォーム:https://cartaholdings.co.jp/contact-pr/

【株主・投資家お問い合わせ先】
株式会社CARTA HOLDINGS IR担当 
お問い合わせフォーム:https://cartaholdings.co.jp/contact-ir/


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