特別展「住吉広行―江戸後期やまと絵の開拓者―」を開催します
江戸時代後期を代表するやまと絵師の初の展覧会!
近鉄グループの文化事業である大和文華館では、10月8日(土)から11月13日(日)まで、特別展「住吉広行―江戸後期やまと絵の開拓者―」を開催いたします。
住吉広行(1755~1811)は、住吉家の五代目当主として活躍した絵師です。広行は、将軍家斉のもとで老中首座・将軍補佐を務めた松平定信に重用され、様々な重要な文化事業に携わりました。寛政度の内裏造営では、最も格の高い紫宸殿の「賢聖障子」の制作を行い、名実ともにやまと絵界の頂点に立つことになります。
広行は、有職故実や古画の知識を様々な絵画制作に活かし、復古的な画題を手掛けたり、古画の図様を積極的に取り入れたり、豊麗なやまと絵の彩色を極めたりしています。18世紀後期から19世紀前期にかけて活躍する復古やまと絵派や江戸琳派の絵師たちにも類似した傾向が見られ、広行の画業は、江戸時代後期のやまと絵の新しい方向性を先導するものとして注目されます。
本展は、住吉広行を中心に取りあげる日本で初めての展覧会になります。広行が住吉家の伝統をどのように引き継ぎ、新しい時代の要請にどのように応え、やまと絵の地平をどのように切り拓いていったのか、その画業を明らかにします。詳細は別紙のとおりです。
源氏物語須磨巻絵巻(部分) 住吉広行筆
斎宮歴史博物館蔵〔巻替あり〕
賢聖障子 傅説図(部分) 住吉広行筆
個人蔵
別紙
<1> 展覧会について
1.名称 「住吉広行―江戸後期やまと絵の開拓者―」
2.会期 2022年10月8日(土)~11月13日(日) 展示替あり
月曜日休館(ただし、10月10日〈月・祝〉は開館し、11日〈火〉が休館)
3.開館時間 午前10時~午後5時(入館は午後4時まで)
4.入館料 一般 950円 高校・大学生730 円 小学・中学生 無料
5.主催 大和文華館
共催 毎日新聞社
後援 NHK奈良放送局
6.出陳品数 37件
前期展示:10月8日(土)~10月23日(日)
後期展示:10月25日(火)~11月13日(日)
【広行までの流れ】
・伊勢物語絵巻 第四巻 住吉如慶筆 東京国立博物館蔵(巻替あり)
・徒然草画帖 住吉具慶筆 東京国立博物館蔵(頁替あり)
【広行の画業】
・明兆自画像模本 住吉広行筆 東福寺蔵
・源氏物語須磨巻絵巻 住吉広行筆 斎宮歴史博物館蔵(巻替あり)
・源氏物語胡蝶図屏風 住吉広行筆 個人蔵
・栄花物語舞楽図 住吉広行筆 毛利博物館蔵
・歌人・松図 住吉広行筆 個人蔵
・和歌三神図 住吉広行筆 個人蔵(前期展示)
・賢聖障子図 住吉広行筆 徳川美術館蔵
・賢聖障子屏風 住吉広行・板谷広当筆 東京国立博物館蔵(隻替あり)
・虎図 住吉広行筆 個人蔵
・四季絵屏風 住吉広行筆 宮内庁三の丸尚蔵館蔵(隻替あり)
・寺社宝物展閲目録 柴野栗山・住吉広行編 東京国立博物館蔵(後期展示)
【広行からの流れ】
・鷹狩図 住吉広尚筆 東京国立博物館蔵
・楠木正成図 住吉弘貫筆 個人蔵 など
<2> 展覧会会期中のイベントについて
1.講演会「「本朝画事(倭錦)」から見る住吉派の動向」
(1)日時・場所 10月23日(日)午後2時から講堂にて
(2)講師 和泉市久保惣記念美術館 館長 河田昌之氏
2.日曜美術講座「拡大図で楽しむ住吉広行作品」
(1)日時・場所 11月6日(日)午後2時から講堂にて
(2)講師 大和文華館 学芸部課長 宮崎もも
3.シンポジウム「住吉広行とその流れ」
(1)日時・場所 10月30日(日)午後1時から午後4時30分 講堂にて
(2)発表者 関西学院大学 教授 下原美保氏
徳島市立徳島城博物館 主任主査 小川裕久氏
大和文華館 学芸部課長 宮崎もも
※事前申込制(詳細は別添チラシをご覧ください)
4.列品解説
(1)日時・場所 毎週土曜日午後2時から
(2)解説 大和文華館 学芸部
※新型コロナウィルス感染拡大の状況により、スライドによる展覧会解説となる場合があります。
いずれのイベントも参加料は無料です。(別途、入館料が必要です。)
以 上