法医学教室主任教授の巽 信二が警察部外功労者表彰「警察協力章」受章 監察医、法医学者として38年間で2万件以上の検案解剖を実施

「警察協力章」を受章した法医学教室主任教授の巽 信二
「警察協力章」を受章した法医学教室主任教授の巽 信二

近畿大学医学部(大阪府大阪狭山市)法医学教室主任教授の巽 信二が、長年にわたる監察医・法医学者としての取り組みを評価され、警察庁長官から警察部外功労者表彰「警察協力章」を受章しました。本日、令和3年(2021年)2月22日(月)、大阪府警察本部で伝達式が行われました。

【本件のポイント】
●警察庁長官から警察業務の協力者に贈られる、民間人への最高位の表彰を受章
●38年間にわたり、監察医・法医学者として大阪府全域の異常死の死因究明に尽力
●司法解剖4,068件、検案解剖は21,656件を担当し、犯罪捜査に貢献

【本件の内容】
医学部法医学教室主任教授の巽 信二が、長年にわたり、法医学に関する豊富な知識と技能を生かし犯罪捜査へ多大な貢献をしたとして、警察庁長官から「警察協力章」を授与されました。
警察協力章とは、特に顕著な功労があると認められる警察部外者に対して警察庁長官から授与される記章で、警察における民間人への最高位の表彰となります。各都道府県の警察本部より推薦を受けた者の中から年間30人程度のみが選出される大変名誉あるものです。
巽は、約40年間の長きにわたり、法医学者として司法解剖4,068件、検案解剖21,656件に従事し、ご遺体の死因を明らかにしてきたことで、犯罪捜査に多大な貢献をしてきました。
また、監察医として大阪エリア全域を管轄して、捜査員に対する指導・教育を積極的に行い、ご遺族に対しても終末期についてわかりやすく説明する機会を設けるなど、警察業務を高めるための環境整備にも貢献しました。これらの活動が評価され、今回の受章に至りました。

【受章コメント】
この度はこのような章をいただき感激に打ち震えております。近畿大学医学部に一期生として入学し卒業後、法医学教室に入局し当時の教授・助教授に尻を叩かれ3K(暗い・キツい・汚い)だけでなく厳しい、帰れない、臭い等々と6K以上あり、幾度もやめようかと思い、何度も新天地にあこがれたことがありました。そのたびに石の上にも三年と、そして桃栗三年柿八年と言い聞かせてここまで来ました。そうこう言っているうちに、発想を変え、美しい解剖、美しい鑑定書の作成を目指すことにやりがいを感じるようになり私の試行錯誤が始まりました。つまり、私の自己満足ではなく関わる捜査員から後ろに控える検察庁検事の納得、最終的に裁判所(裁判官3人以外に6人の裁判員)にもわかりやすく、でも格調は下げずという難注文に答えようとしたわけです。
そうこうしているうちに4,000件以上という司法解剖に対し全て鑑定書を発行することができました。未だ完璧の域には達しておりませんが太公望が鮒に始まり鮒に終わるというように、私は鑑定書に始まり鑑定書に終わるのかもしれません。このような地道な努力で今回の受章に導かれたと思います。これからも巽は邁進してまいりますので何卒よろしくお願い申し上げます。合掌。拝

【プロフィール】
巽 信二(たつみ しんじ)
近畿大学医学部法医学教室 主任教授
大阪府監察医事務所 監察医
学位:博士(医学)
専門:損傷(創傷)鑑定
書籍:『死体検案ハンドブック』金芳堂
   『奇妙な死体のとんでもない事情』河出書房新社
昭和29年(1954年)大阪府生まれ。66歳。
昭和50年(1980年)に近畿大学医学部を卒業後、同大講師、助教授を経て、平成19年(2007年)から現職。法医学教育のうち、死体現象・損傷・窒息・異状死体・個人識別・物体検査などの講義を担当し、死亡診断書・死体検案書作成実習も指導。
昭和60年(1985年)から大阪府監察医事務所監察医を務め、警察学校や検察庁における法医学教育に携わる。
平成21年(2009年)には変死体の死因究明に役立てる「死亡時画像診断」(オートプシー・イメージング、Ai)システムを近畿大学医学部に導入。大学医学部の法医学教室への導入としては日本初となる。

【関連リンク】
医学部 医学科 教授 巽 信二(タツミ シンジ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/585-tatsumi-shinji.html

医学部
https://www.kindai.ac.jp/medicine/