札幌の除排雪をクリエイティブな視点から見つめ直す「除雪彫刻」が登場
さっぽろウインターチェンジ 2021「Extreme Data Logger:都市と自然の記憶」
札幌国際芸術祭実行委員会と札幌文化芸術交流センターSCARTS は、2月5日(金)~14日(日)の 10日間、展覧会 さっぽろウインターチェンジ 2021「Extreme Data Logger:都市と自然の記憶」を開催します。
「さっぽろウインターチェンジ」は、札幌の冬を普段と違う見方でクリエイティブに楽しむプログラムです。3回目の開催となる今回は、SIAFラボとSCARTSの新しい共同プロジェクトを紹介します。
さまざまなデータを取得する装置「データロガー」と、それにより取得された環境データを鍵に、厳しくも豊かな自然に囲まれた近代都市・札幌ならではの現代における表現や芸術の在り方を考えます。
「積雪」と「除雪」が生み出す特別な雪の形
SIAFラボは、札幌国際芸術祭(SIAF)を支える文化の土壌作りを目指し、オープンなプラットフォームとして活動しています。世界有数の降雪量を誇る都市・札幌の「除雪」という雪国特有の社会インフラを通して、都市と自然の在り方について継続的に考えるリサーチと開発を行ってきました。
展覧会では、除雪作業によって路肩に生まれる雪の形状を彫刻に見立てた「除雪彫刻」をはじめ、「除雪」と「排雪」をクリエイティブな視点で見つめ直します。
また、極限環境下においてデータを集め続けるための装置を「エクストリーム・データロガー」と名付け、そ こから広がる芸術の可能性を、幾つかの試作を交えて紹介します。
除雪にまつわる注目の展示
除雪彫刻
除雪車によって積み上げられた雪の塊を三次元計測(3Dスキャン)によってデータ化、発泡スチロールを産業用の切削機械で削って再現することで彫刻作品に見立てた「除雪彫刻」4点を展示します。 日常的に目にする路肩の雪山や除雪痕を彫刻作品として見つめ直してみると、そこに新たな発見や気づきがあるのではないか、という実験的な試みです。
SNOW PLOW TRACE [ LCD version ]
札幌市雪対策室では、作業従事者の書類作成に関わる負担軽減のため、除雪車へのGPSロガー搭載による作業経路記録の自動化を進めています。2019年12月から2020年3月までに取得した約130台の除雪車の位置情報を同時に可視化、映像作品として展開します。
雪堆積場タイムラプス
除雪された雪が運び込まれる雪堆積場での作業の様子を一定間隔で撮影し、早送り映像で観察します。平地に雪を山型に堆積していく「月寒東第 2 堆積場」と、高台から谷型の地形を埋めるように雪を堆積していく「福井堆積場」を撮影し ています。
※ 撮影は2021年1月10日から6月頃(融雪終了)まで実施予定です。
開催概要
さっぽろウインターチェンジ 2021 「Extreme Data Logger:都市と自然の記憶」
会期:2021年2月 5 日(金)〜2月14日(日) 10:00~19:00 /入場無料
会場:札幌文化芸術交流センター SCARTS [ SCARTSスタジオ、SCARTSモールC ]
(中央区北 1 西 1 札幌市民交流プラザ 2階)
協力:札幌市雪対策室
主催:札幌文化芸術交流センターSCARTS(札幌市芸術文化財団)、札幌国際芸術祭実行委員会/札幌市
※ 来場者の検温や消毒など、十分な感染症対策を施した上で実施いたします
※ SCARTS 1階では、札幌国際芸術祭2020特別編 展示「SIAF2020ドキュメント」を同時開催しています。併せてご覧ください。
同時開催:札幌国際芸術祭2020特別編 展示「SIAF2020ドキュメント」