「強羅花壇」元女将が歴史とおもてなしを綴る初の著書3/18発売
楽園写真家・三好和義による美しい写真満載のフォトエッセイ集
株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、2025年3月18日に『強羅花壇ものがたり』(藤本三和子著/三好和義 写真、3,520円10%税込)を発売します。箱根の老舗旅館「強羅花壇」三代目女将として30年以上ホスピタリティを追求してきた著者が、その思いと軌跡を初めての著書に綴りました。「楽園」をテーマに写真を撮り続けている三好和義氏が撮影した館内や庭園を眺めながら、「一生に一度は泊まりたい」「また訪れたい」など、人々を魅了する「おもてなし」を堪能できる一冊です。

■新生「強羅花壇」をオープンさせた元通訳の有名女将
「強羅花壇」は、戦前から政財界の重鎮や文人に愛された強羅温泉で、伝統的な和の素材を用いつつ現代的な感覚でひときわ洗練された高級旅館です。旧閑院宮の別邸跡地に立地し、1947年に祖父母が創業した旅館を、1989年に孫の藤本三和子氏が受け継ぎました。「日本はどんどん国際化する」という祖父の応援でイタリアへ留学し、帰国後は通訳やレストランプロデュースなどの仕事に従事していた著者は、オーナーになる際に「古きよき日本の美意識と意匠を大切にしつつ、まったく新しい旅館を誕生させよう」と決意したことを、本書で振り返っています。著者の言葉からは、美しいものが好きなこと、海外でよいものをたくさん見たことが、旅館とはこうあるべきという概念にとらわれない「強羅花壇らしさ」として、室礼や庭、料理から従業員教育にまで行き届いていることが伝わってきます。
■海外の読者も楽しめる全編英訳つき
「強羅花壇」は2023年に次の世代に継承されましたが、翌年2024年7月に発表されたアジア初の「ミシュランキー」ホテルセレクションにおいて、日本で6施設しかない「3ミシュランキー」に選ばれ、世界で最も注目に値する最上級ホテルのひとつという評価を受けています。著者が育て上げた「強羅花壇」は、国内のみならず海外のお客様からも好まれていることから、本書は全編英訳を収録しました。
■三好和義撮影「日本の楽園」をオールカラーで掲載
三好和義氏は、世界中の楽園を探し、撮影旅をする写真家です。「強羅花壇」について三好氏は、「名旅館でありながら変化を続ける『強羅花壇』には、いつも新しい発見があり、ときめきがあります」という言葉を本書に寄せています。その三好氏は数十年にわたって、「強羅花壇」の四季折々の佇まいを撮影してきました。本書には、「強羅花壇」のシンボルである柱廊や日本庭園、客室などから45点を厳選してオールカラーで掲載。写真をながめるだけでも極上の楽園空間を満喫できる贅沢なフォトブックです。


■『強羅花壇ものがたり』について
【目次より】
思い出がつまった箱根の地 Hakone, place of memories
美しいものに導かれて Beauty shows the way
イタリア語が運んでくれた新天地 Italian brings me a new world
名旅館を目ざす Aiming to become a world-renowned Japanese inn
日本の美を大切にしつつ快適な空間を Comfortable spaces, Japanese beauty
こだわったのは「自分が心地いいこと、楽しいこと」
Careful attention to what feels comfortable and enjoyable
【プロフィール】
著者:藤本三和子(ふじもと・みわこ)
「強羅花壇」元女将。東京生まれ。イタリア語の通訳やイタリア関係の仕事に従事した後、1989年、新生「強羅花壇」をオープンさせ日本を代表する旅館に育て上げる。海外にアンテナを張り、建築や芸術に対する知見を深め、「強羅花壇」にその美学を凝縮させたといわれる。
写真:三好和義(みよし・かずよし)
写真家。1958年、徳島市生まれ。85年にデビュー写真集『RAKUEN』を出版、この作品で木村伊兵衛写真賞を当時最年少で受賞する。以降、「楽園」をテーマに撮影を続け、日本の四季や伝統美にも「楽園」を見出し、仏像から日本の世界遺産まで幅広く撮影。
【書誌情報】
書名:強羅花壇ものがたり
著者:藤本三和子 著/三好和義 写真
定価:3,520円(10%税込)
仕様:A5判上製128ページ
発売日:2025年3月18日
発行:PHP研究所