【ノーコード】アプリ開発はいくらかかるの?一般的な費用感とコストを下げる方法について徹底解説
ある日突然、上司から「アプリを作る」ことを命じられた・・・一体何から手をつけたらいいか。
そんな風に当惑する担当者も多いのではないでしょうか?
そもそもいくらかかるのか?費用感がわからないと思います。
普通の買い物だと相見積もりをとってみればいい話ですが、そう簡単にはいかないのがアプリ開発・システム開発の難しいところです・・・
今日はその辺を説明していきましょう。
ネットの情報に惑わされないように!アプリ開発の費用は通常、本当にお金がかかる。
まず担当者さんは、インターネットで「アプリ開発 費用」のように検索するでしょう。
そうするとすぐに、
・〇〇系アプリ 200万円〜
・〇〇系アプリ 500万円〜
・〇〇系アプリ 1000万円〜
のような費用感を記載してくれているサイトが見つかります。
これをみると担当者さんは
「なるほど〜。アプリって200〜300万円くらいでできるんだな。難しいやつだと1000万円超えるってことかー。じゃあ上司はシンプルなアプリでいいって言ってたから300万円くらい予算抑えておけばでできるかな」
と考えるかもしれません。
しかし、そうはうまくいきません。
実際、通常0からアプリを作って200万円で出来るなんて、殆どありえません。
もっともっとかかります...!
こういうサイトを鵜呑みにすると大変なことになります。。
アプリは通常どのくらいで作られているのか?
じゃあ一般的なアプリってどのくらいで作られてるの?というのを知りたいですよね。
でも、皆さんが「よく見ているアプリ」ってなんでしょう?
LINE、インスタ、Twitter、Facebook、メルカリ、Amazon、Netflix、UberEats・・・
こういうアプリを思いつきますよね?
そしてアプリを作る時はこれらのアプリを参考に機能をイメージしますよね。
LINEみたいなチャット機能が欲しい、メルカリのようなCtoCのフリマアプリが欲しい、UberEatsのようなECアプリが欲しい・・・などなど。
でも、考えてみてください。
これらのアプリは世界中でバカ売れしてるアプリです。
潤沢な予算で作られ、初期開発以降もアップデートにアップデートを重ねて作られたアプリです。
当然初期開発でも数千万円から億単位の予算がかけられて作られていることでしょう。
その後の保守体制も分厚いはずです。
そんな巨大なアプリたちと比較してはいけません。
ただ、そこまでじゃなくても、売れているアプリはそれなりの金額をかけています。
ミニマムスタートでも2000〜3000万円以上。5000〜6000万円以上かけて作ることもザラにあります。
無理をすれば数百万円で作れることもあるでしょう。ただその場合一旦予算が低いので、必ず何かを犠牲にしています。
例えば柔軟な対応が全く効かなかったり、技術者からの提案が不十分で言われたものはできたけども実際には業務で使えないものだったり、そういうことになるリスクが高く、お勧めできません。
不確実性コーン:システム開発の概算見積もりは16倍ブレる!?
まず、前提としてどういうものを作るか、ですよね。
これを決めることが非常に難しいです。要件を厳密に詰める「要件定義」という作業が必要です。
これをしない限り、厳密な見積もりは難しく、あくまで「超」概算になります。
「まぁ予算取りの段階ではまず概算でいいよ」
と思う担当者もいると思いますが、その概算と正式見積もりのブレ幅がハンパじゃないのがシステム開発の難しいところです。
大幅にずれるのです・・・!
具体的にいうと16倍ずれるとまで言われています。(筆者の経験による肌感としても間違いじゃないと思います)
以下の不確実性コーンと呼ばれる曲線をみてください。
例えば「メルカリみたいなCtoCサービスを作りたい」「UberEatsのようなECアプリが作りたい」というのは上記で言う「初期コンセプト」がきまった段階ですね。
この時点では細かいことが決まっていないので「メルカリみたいなCtoCサービスを作りたい」の解釈が人それぞれ大幅に異なります。
この時点では解釈によってx0.25〜x4.0まで見積もりに差が出る、つまり16倍違う可能性があるのです。
これが見積もりの難しいところですね。
各社相見積もりをとってバラバラの金額が出てきても、それぞれおかしくはないのです。
事例:「メルカリみたいなCtoCのフリマアプリを作りたい」場合
こんな風に思ったとしましょう。そして概算見積もりを数社にお願いします。
発注担当者「メルカリみたいな感じでいいんです。シンプルな感じで。いくらくらいかかります?」
(まず前提としてメルカリ自体は超高機能でまったくシンプルじゃないのですが汗 でもこういうお客様はよくいらっしゃいます)
予算の上限などはお伝えせずに、提案して欲しいとお願いしたとします。
すると、各社はそれぞれ以下のように考えます。
A社は、「この会社の信頼性やセキュリティ面も考慮してしっかししたアプリを作る必要がある。であれば通常8000万円は必要だ」と思い概算で8000万円で提案してきました。
B社は、「いや、このお客さんは予算がないから機能を大幅に削ってデザインもこだわらず超簡易的なアプリでいいから安くして欲しいはずだ。500万円で提案しよう」と解釈して大幅に安く提案してきました。
いかがでしょう?
そうすると、それぞれの会社の金額感が全く違って困ってしまいます。
高すぎて「ぼったくられてるの?」と思ったり、
安すぎて「この会社大丈夫なの?」と思ったり。
でもこの時点では、アプリ開発が未経験の担当者からすると、両者の金額により作られるアプリが最終的にどう違うのかよくわかりません。
各業者も、要件定義をまだ行っていないためこの時点では詳細な説明をすることが難しいです。
結果、安いだけのところに発注し、結果できたものが思ったものと違う・・・ということが起きがちです。
少し極端に書きましたが、実際によくある事象です。
そもそもアプリ開発はなぜ高いのか?
アプリ開発の現場は、数名のエンジニアが数ヶ月作って作ります。
例えば、1人のエンジニアが1カ月働いて80万円とすると、6人のチームなら月に480万円、6カ月の開発期間だとこれだけでも2880万円かかります。(説明のため簡略化してますがだいたいこんなイメージです)
実際にはエンジニア以外にもプロジェクトマネージャー、デザイナー、ディレクター、テスターなどが関わりますし、大きなチームだと数十名規模の開発になります。
もちろん、クライアントにとってメリットのある嬉しい提案してくれるような優秀な人材がいるチームであればあるほど、単価はあがってきます。
また、前述の「要件定義」、何を作るか決めること自体に時間がかかります。
お客さん側で意見・要件がまとまらないからです。通常、意思決定者がしっかりしていないと、ディスカッションしてるうちにどんどん機能が膨らんでいって落とし所がみえなくなります。
この要件定義の作業だけでも1〜2カ月、あるいはもっとかかることもあり、その分開発コストに乗っかってきます。
ではアプリ開発をどう進めれば良いのか?
うまくアプリ開発を進めるためには、「まずとにかく小さく早く始める」、ということが優先されると思います。
最終的には、アプリやWebシステムは大きなお金がかかることは間違いないです。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性が叫ばれる昨今、ITに予算を割くことは避けられないでしょう。
ただ、最初は小さく始めることが大事です。
どんな業界でも、最初にプロトタイプを作ったり、試作品・試食品で試したり、パイロット店だけでで試したりしますよね?
社内システムなら、いきなり全社的に使うものではなくまず特定の部署用のものを作ってためしたり。
飲食アプリであれば全国版をイメージして作るのではなく特定のエリア向けだけに限定し機能も特定の機能だけにしてマーケットで検証したり。
こういう、「MVP(Minimum Viable Product)」と呼ばれるようなスモールスタートが最も大事です。
ミニマムでコストや期間をかけずアプリを作り実際に使って検証し、サービスが売れるようであれば大きな予算を投下し作り直す。
これにより、アプリ開発の失敗のリスクを大幅に削減し、実際のマーケットで課題を洗い出した上で次のステップに進むことができます。
小さく早く始めるためには「ノーコード」
上述の通り、「まずは小さく早く始める」ことがアプリ開発やサービス開発において最も重要です。
そのためには、ノーコードという手法は有効です。
ノーコードはプログラミングなしでアプリやWebシステムを作れる手法のことであり、最初のプロトタイプやMVP、スタートアップ、新規事業と非常に相性がいいです。
例えばノーコードであれば1〜2カ月、ものによっては2週間などの短期間でアプリを作成できます。
また、コストも通常数千万円かかるところを、2〜300万円前後の金額感で作ることも可能です。
デメリットは、できることに制限がある、という点です。
ただ、最初のアプリとしては機能を絞った方が良いので、そういう意味で非常に相性のいい手法だと思います。
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