「ビル再生100の物語」梅雨時の対策
ビル再生100の物語 第78話
テナワンでは、これまで多くのビルの空室対策や賃貸運営を行ってきました。
それぞれの問題を解決してきたビル再生の事例を「100の物語」としてこれから公開していきます。
強い雨やしとしと降る雨、ビルオーナーにとって、この時期は漏水が何より心配です。
ビルオーナーにとって、梅雨時、夏の台風は漏水を気にして寝れない季節。良い対策はないでしょうか。
場合によっては、賃料の減額交渉も!
雨の続くこの季節、梅雨時や夏の台風は漏水が心配で寝れないオーナーさんも多いのではないでしょうか。
当社でも雨の予報や強い雨が降っているときは、漏水のクレームは来るもの、という前提で考えるくらい、ビルにとっては大敵です。
しかも最近は、夏の豪雨が珍しくなくなりました。
豪雨の時は急なクレームが入ります。
中には「大事な仕事の最中にパソコンが濡れてしまい壊れてしまった、データは値段がつけられない大切なもの」なんてこともあります。
また、前回の漏水の後、対策を練っているうちに次の豪雨がきてしまうというときもあり、不可抗力の時もあります。
我慢の限界にきたテナントから、「その間の賃料を返してほしい」という要求が出る可能性もあります。
応急処置はタイムリーに。
テナントの怒りを助長するもの、それは対応の遅れです。
早急に対応してあげなければいけないけど、防水工事は晴れ間が続かないとできない。
または、工事費が高額すぎて今できない。など、実行したくても様々な問題があります。
しかしよく考えてみると漏水で漏れてくる水というのは、ポタポタ垂れてくる少量なものがほとんどです。恒久的な対策はともかくとして、とりあえずの被害を最小限に留めることはできます。
まずは、ブルーシートを準備。
なければゴミ袋を割いて大き目のビニールを準備しましょう。
そして水が垂れてくる部分にテープなどで貼付け、バケツかペットボトルなどで水をうけるのです。
これで数日から数週間は耐えられます。
見てくれはよくないですが、とりあえず水に濡れることがなくなるので、テナントも一旦安心することが多いです。
一旦落ち着いたら、具体的な対策に入るのです。
工夫次第で安く対策することもできる。
一般的に防水工事は数十万〜数百万程度かかります。
特殊な工事のため、塗料や工事の人材の経費が高いのです。
また、部分的に補修するよりも広範囲に対策することが求めらます。
パッチワークのように対策しても、水は対策された部分を避けて別のルートから侵入するためです。
しかし突然わいた数十万の工事を発注できないことも多く、業者さんの予定が押さえられない時もあります。
そんな時は、工夫を凝らす、またはテナントの協力を仰ぐなどの対策をします。
例えば当社では、写真のように漏れてきた水の受け皿を仮設設置していたものを、内装に影響が出ることをテナントに了承を得て、特注した受け皿で本格的に設置したケースや、屋上に引越しなどの際、緩衝材で使う板を屋上に水切りとして設置したりしたケースがあります。
これらは、いずれも数万円で済ませることができ、漏水に対しても一定の効果がありました。
始めて読まれる方に
中小築古ビルのオーナーを対象に空室対策を実戦的に解説した空室対策技術集を無料配布してします。
これまで、東京都心の中小型ビルが検討客を集められない4つの原因へ対応する考え方として、リーシングマネジメントという考え方が大切だとご説明しました。
リーシングマネジメントの基本的な考え方は、
「打点(空室を埋めること)は、打席数(認知度を上げること)×打率(決まりやすい条件やウリ)に比例する。」
です。
弊社での空室対策の事例やオーナーさんの声など、テナワンのHPにて詳しくご覧いただけます!