ホークスが「エンタメ施設」、ファイターズが「街づくり」 新時代のビジネス戦略を読み解く『稼ぐ!プロ野球』発売

株式会社PHP研究所(京都市南区・代表取締役社長 瀬津要)は、喜瀬雅則著『稼ぐ! プロ野球』(1,045円・税込)を2021年3月18日に発売しました。本書は、親会社頼みの赤字経営から脱却し、「新時代のファンビジネス」を目指してきたプロ野球各球団の取り組みを、最新の取材を踏まえてレポートしています。試合のチケット収入頼みのビジネスモデルから転換をはかってきた経営戦略は、昨年来のコロナ禍で想定外の事態に直面した2021年をどう乗り越えるのか。長年、プロ野球の世界を取材してきた著者ならではの洞察眼で迫ります。

『稼ぐ!プロ野球』表紙

コロナ禍を勝ち残るべく、球団経営も2021年の公式戦が始まった

プロ野球の球団経営とは「コンテンツ・ビジネス」である──本書を通観するテーマをこう表現する著者は、2004年の“プロ野球再編騒動”以降、赤字が常態化する球団経営の殻を打ち破るべく、各球団が取り組んだ歩みに密着してきました。
やがてそれぞれの戦略が鮮明になり、福岡ソフトバンクホークスが「エンタメ施設」をつくり、北海道日本ハムファイターズが「新たな街」を建設しようとし、千葉ロッテマリーンズがSNSを駆使してファンとつながる施策で活気づいています。その背景には、「いい試合・いいプレー」を見せるだけでなく、「プロ野球球団」という日本に12しかない希少なコンテンツの価値を最大限に引き出し、多角的なアプローチから“非日常”を体験してもらうとする戦略があります。
そうしたなか、埼玉西武ライオンズが進めていた「メットライフドームエリア」の改修が竣工、2021年3月26日の公式戦開幕に合わせてグランドオープンになります。グルメも、遊びも、ショッピングも総合的に楽しめるコンセプトの施設が投入され、コロナ禍の厳しい状況のなか、球団経営の「2021年公式戦」が始まろうとしています。

あらゆるビジネスの課題に応える「先進事例」が満載

赤字体質から抜け出したい、ファンを増やしたい、コンテンツの価値を最大化したい、アイデアの引き出しを増やしたい、といった悩みは、多くの日本企業が抱えている課題です。そうしたなかで各球団が旧い体質から脱却して経営方針を定め、実践している戦略は、さまざまな業界のビジネスの現場でも応用可能な示唆に富んでいます。
ファンの熱狂を演出し、利益を最大化するためにいかに発想し、計画し、実行して“勝利の方程式”を導き出していくのか。本書は、球団経営から学ぶ「新しいファンビジネスの教科書」です。

本書の紹介──利益と熱狂を生み出す“勝利の方程式"

プロ野球を見れば、いまのビジネスがわかる――。少子高齢化に伴う「野球離」が進み、これまでのようなビジネスモデルでは経営が立ち行かなくなったプロ野球。今後、コロナ禍により、深刻な経営難に陥る球団が出てくる可能性もささやかれている。だが、指をくわえて待つわけではない。かつてのチケット販売を主体とした収益構造から脱却し、独自のカラーを活かして経営を行なう「稼ぐ球団」が存在感を示している。
エンタメ施設の運営に乗り出した福岡ソフトバンクホークス、“異色の"新スタジアム建設を進める北海道日本ハムファイターズの狙いとは。さらに、映像権の販売やグッズ展開に汗を流す元プロ野球選手たち……。本書では、パ・リーグ球団を中心に、ファンを魅了し、収益を確保するビジネス戦略を解説するだけでなく、そこに携わる球団スタッフの働き方・生き方にもスポットを当てる。現場を訪れ、当事者の生の声から浮かび上がったプロ野球の課題と新たな可能性とは。野球ファンはもちろん、日々バッターボックスで勝負に挑んでいるビジネスパーソンにとって「希望の書」となるビジネスノンフィクション。

著者について  

喜瀬 雅則(きせ・まさのり)
1967年、神戸市生まれ。スポーツライター。関西学院大経済学部卒。1990年、産経新聞社入社。1994年からサンケイスポーツ大阪本社で野球担当として阪神、オリックス、近鉄、ダイエー、中日、アマ野球の番記者を歴任。2008年から8年間、産経新聞大阪本社運動部でプロ・アマ野球を担当。『産経新聞』夕刊連載「独立リーグの現状 その明暗を探る」で2011年度ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。2017年7月末に産経新聞社を退社。以後は、業務委託契約を結ぶ西日本新聞社を中心にプロ野球界の取材を続けている。著書に『牛を飼う球団』(小学館)、『不登校からメジャーへ』『ホークス3軍はなぜ成功したのか?』(ともに光文社新書)がある。

商品について

・メインタイトル:稼ぐ! プロ野球
・著者:喜瀬雅則
・発売日:2021年3月18日
・定価:1,045円(本体価格:950円)
・仕様:336ページ/新書判並製
・発行:PHP研究所

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