【ダイキン】センサーを設置することで構築できる新たな設備点検支援システムを開発

人手に頼らない設備点検や適切で無駄のないメンテナンス計画も可能に

ダイキン工業株式会社は、空調機にセンサーを設置することで構築可能な設備点検支援システムを開発し、このほど、三菱地所株式会社の「TOKYO TORCH 常盤橋タワー」で稼働する一部の空調機を対象に先行導入しました。当社は同ビルにおいて、全ての空調機への導入を進めながら、ビル管理に不可欠な設備点検業務の工数削減とメンテナンス費用の適正化を支援します。

ビルや商業施設などにおいて衛生的な環境の確保のために、空調設備の定期的な点検は、建築物衛生法により定められています。設備機器の点検には目視が必要な場合が多く、設備管理者が建物を巡回するのが一般的ですが、近年、こうした設備管理業務においても人手不足は深刻で、設備管理業務の効率化が重要な課題となっています。そのため、政府のデジタル臨時行政調査会において、目視や実地監査の規制見直しを進めており、建築物衛生管理にIoTを活用する手法の導入が検討されています。

このたび「TOKYO TORCH 常盤橋タワー」に導入した設備点検支援システムは、オフィススペースの温湿度を調整する空調機「エアハンドリングユニット」を対象とした設備点検業務の工数削減やメンテナンス費用の適正化を促進するものです。複数のエアハンドリングユニットに各種センサーを設置し、機器の運転状態や、機器内部の加湿エレメントやフィルター、ドレンパンの汚れ具合を検知することで、人手に頼らない設備点検を可能にし、点検工数を最大50%削減します。また、当社が開発したクラウドにアップロードされたセンサーデータを参照することで、設備の状況に応じた適切で無駄のないメンテナンス計画の策定も可能です。本システムは、時間基準のメンテナンス「TBM(Time Based Maintenance)」から状態基準のメンテナンス「CBM(Condition Based Maintenance)」への移行を支援します。

「TOKYO TORCH 常盤橋タワー」においては、空調機から読み取ったセンサーデータを短距離無線通信で発信し、その電波を、三菱地所株式会社が運用する警備用の自律移動型ロボットが巡回しながら受信してクラウドに集約します。

当社が開発した新たな設備点検支援システムは、多くの建物に導入できる高い汎用性を持ち、既存設備への後付けも可能です。エアハンドリングユニット以外の空調機や冷温水ポンプなども管理対象にできるだけでなく、設備機器のメーカーを問わず機器にセンサーを設置することで導入できます。この利点を生かし、当社は今後、本設備点検支援システムのより幅広い社会実装を目指します。

TOKYO TORCH 常盤橋タワーの概要

○所在地:千代田区大手町二丁目6番4号
○敷地面積:約31,400㎡※街区全体(延床面積:約146,000㎡)
○規模:地上38階、地下5階、高さ約212m
○竣工年月:2021年6月

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